扶桑会について
指導者: 石塚嘉 【達人・名人・秘伝の師範たち】
稽古日時:日曜14時半~16時半 / 木曜19時~21時
稽古場所:神道扶桑教 世田谷太祠 東京都世田谷区松原1丁目7−20 【道場紹介】
入会希望者が参加可能な公開稽古は3月17日(日)16時00分から19時00分まで開催します。
場所は 世田谷区総合運動場 体育館 第一武道場です。
扶桑会への入会を希望される方は 左のメールフォームよりお問い合わせください。
扶桑会のYouTubeチャンネルでは「メンバー限定動画」の配信を始めました。一般公開の動画ではカットしている口伝や、道場でしか見せないコツを取り上げています。
興味のある方は 「Aiki-Kobujutsu」チャンネルホームページ にアクセスして「メンバーになる」から購読手続きしてください!
【扶桑会がTV放送されました!】
NHKWorld「J-arena」(↑上の画像をクリックすると無料視聴できます)
【関連商品】 扶桑会DVD「柔(やわら)の力の完成」←Amazonへリンク
【Twitter】https://twitter.com/aiki_fusoukai
【Instagram】https://www.instagram.com/aiki_kobujutsu/
【Facebook】https://fb.com/kobujutsu
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【動画解説】其の四百七十八 諸手返し 大東流合氣柔術 扶桑会 
前回は持ち上げられた腕を、いわゆる「筋力」を使わずに下げる動きを解説したが、今回はそれと逆の操作、「上げる」動きである。
ただ単純に「上げる」といっても、相手が両腕で抑え込んでいるところを打開するのだ。
ここでは掴まれた片腕に相手が縋り付くようにして手を離せなくさせ、そのうえで手刀を立てて腕を振り上げると、相手の腰が浮き、つま先立ちになるところまでを目指す。
動画では相手の腰を浮かせた後、2カ条から3カ条に手首を極めて、前方に投げる動きまでを行っているが、ここでは相手を持ち上げるまでの動きを中心に述べていく。
カギはここでも「初動」である。
相手は両腕でこちらの片腕を押さえにかかる(諸手取)。
これに対して肩から先の腕力を作用させても、到底動かせないということは前回までの動画解説でも再三強調してきたことだ。
ではどうするか。
相手の力をいったん受け入れるように、自分の身体の内部にまで感じてみる。
次の瞬間、相手が掴んでいる感覚を変えないように、接点ごと「ずらす」のだ。
ここで、前回述べた「肩を落とす」動きが再登場する。
肩、といってもその付け根、肩甲骨までを含めた大きなユニットを指すが、その部分を脱力して重力に沿うように落としてみてほしい。
相手は接点に何の違和感も感じないまま、体全体がわずかに動いてしまう。
その微動を見逃さずに、手刀を摺り上げるようにして上に操作するのだ。
この時に重要なのが、腕の内側、つまり力瘤の出る方の筋力を作用させないことだ。
そうではなく、小指から尺骨、二の腕の裏側の線を意識して斬り上げてみるとよい。
伸筋を使った脱力によって、思わぬ力が相手に伝わることが体感できるだろう。
【稽古日誌】令和6年3月3日、7日、10日 大東流合氣柔術 扶桑会 
大東流合氣柔術 扶桑会の稽古日誌、今回は3月上旬の修練内容を記録していきます。
まずは3月3日(日)、この日は「桃の節句」でした。
春の訪れを間近に感じながら、会員さんが差し入れてくれた「桜餅」を皆でいただきました。
稽古の方は手先ではなく、全身を使うことをテーマに。
手首から小手にかけてを様々な手法を使って極める動きを修練しました。
腕や手に力を込めてしまうと動かない相手の身体も、肩から先を脱力して腰から出る力で操作すると、あっけないほど自由になります。
これを単なる武術技法としてのみとらえるのではなく、生活一般に援用できる智慧として活かしていく…。
扶桑会の目指すところは、そこにあります。
続いては3月7日(木)の稽古。
この日の稽古では、相手との間合いを活かして技をかけることを目指しました。
大東流を始めてしばらく経ち、ひと通りの動きを覚えると、気持ちが前に出ていくようになります。
それは大変良いことですが、一方で相手との適切な距離感を見失うことにもつながりがちです。
相手との距離を保ち、その間合いを壊さないようにしていれば、こちらから出ていかずとも相手の方から体勢を崩してくれることが多々あるのです。
引いてはいけないが、出すぎてもいけない。
このあたりにも古武術ならではの考え方が秘められています。
最後は3月10日(日)の稽古。
この日はオーストラリアのメルボルンにある空手道場の生徒さんが参加されました。
4月にはその道場の師範をはじめ7人の空手家が来日し、扶桑会に出稽古に来られるということで、その事前視察としての体験稽古です。
これまでに各種メディアで紹介されたこともあり、各方面から扶桑会の古武術について問い合わせをいただきますが、本当にありがたい御縁だと感謝しています。
私たちが世田谷でささやかに続けてきた営みが、少しずつ広がりをもって世界の人びととつながりを持ち始めています。
大きく広く、そしてまた深く浸透していくように。
これからも日々精進してまいります。
【動画解説】其の四百七十七 肩を落とす 大東流合氣柔術 扶桑会 
肚から力を発揮することで、接点や身体の末端だけの「小手先の力」ではなく、身体全体を効率よく使うことができるというのが古武術大東流の核心にある考え方であるが、今回紹介する技法も、その流れに沿った操作だ。
顔の前に掲げた一本の腕を、相手が力いっぱい両手でつかんでくる。
ちょうど刀を構えた腕を食い止めるような感じだ。
片腕と両腕のせめぎあいであるから、物理的に考えれば二本の腕の方が負けることはない。
つまり、腕を斬り下すことはできない、ということだ。
実際、技をかける方が腕の力をもってして強引に引き下ろそうとしても、そう簡単に事は運ばない。
相手の強い抵抗を受けて、膠着状態に陥ってしまう。
そこで、腕そのものの力を一瞬停止させて、肩甲骨を含んだ肩のブロック全体をストンと落としてみる。
このときに肘を使って引き落とすようにすると引っ掛かりができて止められてしまう。
ただ、重力に任せるようにして肩から先を丸ごと落とすようにする。
掴んでいる側にとっては、自分が掴んでいる腕が突如宙に浮いたように感じられて力の行き所を見失ってしまう感覚になる。
強くつかんでいる場合ほど、その時の感覚の変化は急である。
その相手の感覚を見逃さずに、手刀を振り下ろす。
これも少しでも相手の手にぶつかるように下ろしてしまうと抵抗を受けてたちまち止められてしまう。
肩を下した時と同様に、柔らかく、重力に従うような気分で斬り落とすことが肝心だ。
もちろん、ここに記したようにしただけではどうにも相手が動かないということも考えられる。
「相手とぶつからない」操作というのは聞いてすぐにできるほど単純なことではない。
これまでの本稽古で修練してきた「脱力」と「手刀の使い方」の要素を援用しながら練習してみてほしい。
【稽古日誌】令和6年2月18日 23日本稽古 25日 29日 大東流合氣柔術 扶桑会 
大東流合氣柔術扶桑会の稽古日誌、今回は2月下旬の修練内容について記していきます
まずは2月18日(日)の稽古。
この日は手首の極めを中心に様々な形を研究しました。
崩しては取り替え、また新しい形に極める…の繰り返しです。
言葉は悪いですが「死人に鞭」と言われるように、大東流合氣柔術では次から次に技を変化させて相手をがんじがらめにしていく技法があります。
そこには、一つの形にこだわることなく臨機応変な考え方で敵に対応するようにとの口伝も含まれています。
扶桑会ではまだまだ初歩の段階ですが、これから磨きをかけていこうと考えています。
2月23日(金・祝)は2月の本稽古。
先月に引き続き「千鳥足」の研究を時間をかけて行いました。
方向の切り替え、垂直に沈む操作…。
初動でぶつからず、柔らかく相手に力を伝えるところはすべてにおいて共通です。
一つの技法である「千鳥足」ですが、そこから古武術大東流の核心的な考え方をとらえてほしいと思います。
続いて2月25日(日)の稽古。
接点や手先だけに気を取られず、全身を大きく使うことをテーマに。
動きが小さくなると、自然体から遠ざかります。
私たちは個々の自我を有した人間ではありますが、大宇宙の一構成要素と捉えることもできるのです。
あくまで自然の中の存在として、誰が見ても美しいと感じられる姿勢が扶桑会の目標です。
最後は2月29日(木)。久しぶりに世田谷の扶桑教太祠での稽古となりました。
相手の身体に「張り」を作ることを念頭に修練。
小手先の出力では「張り」を作ることは出来ません。
相手の身体を緊張させずに、伸ばすことで可動域を奪う考え方です。
日々異なるテーマで研究を重ねながら、その根幹を求めて修練していきます。
【動画解説】其の四百七十六 軸に乗る 大東流合氣柔術 扶桑会 
今回も体軸の移動を使って崩しをかけていく操作について解説してみたい。
受け手は中段突きで攻撃を加えてくる。そうした状況への対処法としても有効だ。
相手の突きを外側に捌くのだが、この時に手刀を突きの内側に巻き込むようにして払いを入れる。
これを腕の力で強引に行うと、肩から先の腕が動くに過ぎず、相手の体幹は崩れない。
動画の中で再三言及している通り、充分に相手の身体が吊り出される位置まで自分の重心を移動させることが重要だ。
それもただ単純に体を移動させるのではなく、動かす脚と上半身にしっかりと軸を作り、そこに体重を乗せることで相手の身体は大きく崩れていく。
ここでは腕の力はほとんど使わない。
柔らかく小指から尺骨にかけての部分―これは手刀でいうと「刃」ということになる―を伸ばして、全身の移動に連動させていく。
この操作で相手は抵抗の意志を持つ間もなく体勢を崩されるのだ。
相手が外側に崩れたら、間髪を入れずに今度は相手の背後に重心移動する。
同時に相手の頸動脈に手刀の峰を当てて斬り落とすように腰を回転させると、たまらず相手は倒れてしまう。
これも実際には腕の力はほとんど使わない。
手刀はただ柔らかく相手に接しているくらいの方が強烈に効くのである。
激しく突きかかってくる相手に対して、接点がぶつからないように「大きく」動いていく。
傍目からは腕の力を使って倒しているように見えるかもしれないが、技の成否はいかに柔らかく全身を使えるかにかかっているのだ。
【動画解説】其の四百七十五 首投 大東流合氣柔術 扶桑会 
(注意:首関節に作用させる技ですので、実施の際は熟練した指導者のもとで稽古してください)
後から羽交い絞めにされたとき、その相手の頭をつかんで前に投げ倒す…今回紹介する動きの概要を端的に言えばそういうことだ。
聞いただけだととても難易度高く思われるかもしれないが、前回までに積み上げてきた「肚で動く」考え方を使えば可能になる。
相手は後方から脇の下に腕を回してくる。
これによって完全に固定されてしまうとまた別の対処法を考えなければならないので、ここでは相手の攻撃意図を察したら、即座に我が腕を体側に密着させて挟みつけ、相手の腕の動きを止める。
この、腕で挟み密着させる操作を出来る限り柔らかく行うことで、相手に力を伝導させやすくなる。
決して筋力を用いた力技とならないように注意する。「腰で挟む」とでもいうような感覚である。
この初動によって相手と一体化したような状態を作ったら、いよいよ「肚で動く」意識を使って相手の上半身を自分の前につり出すような操作を行う。
腰を振り、接点を柔らかく動かすことで、相手の頭を「振り出す」ようなイメージを持つ。
最初は小さい動きになりがちだが、下半身から腰~上半身にかけて大きな波が伝わっていくように技をかけてみる。
上手くできるようになると、相手はほとんど抵抗なく体勢を崩して前のめりになる。
自分がしがみついた大木がやおら回転して、振り回されるようなものと考えてもらえれば良いだろう。
そうなれば自然と視界に入った相手の頭を柔らかく挟み、身体を沈めて前方へ投げればよい。
この時も、腕の力を使って力で投げてやろうとすると、相手は抗う。
相手の頭に接する手に力は不要だ。ただ、からみつくように、相手を逃げ場に誘導するようなイメージで投げる操作を行えば、比較的安全に技を完遂することができるだろう。
【稽古日誌】令和6年2月8日 12日 15日 大東流合氣柔術 扶桑会 
大東流合氣柔術扶桑会の稽古日誌、今回は2月中旬の修練内容です。
まずは2月8日(水)の稽古から。
真下に沈む意識で、相手を乗せる考え方で技をかけていきます。
実はこの日から10日余り、事情があって私自身が稽古を休みました。
山に籠って修行を行うために、外部とは一切連絡が取れない状況でしたが、会の運営は有段者を中心に自主的に行ってもらいました。
都合三回ほど、いつもの指導者が不在の中での修練です。
この日もテーマを決めてしっかりと取り組んでくれたようです。
こうしたことも、会全体として成長していくきっかけにしてもらえれば、と思います。
続いては2月12日(月・祝)、公共施設での稽古です。
攻撃の種類を変えながら、小手返しの習熟をテーマに修練しました。
正面打ち、中段突き、両手取り…それぞれの攻撃に対して捌き方が異なります。
一方、手首から先を固定することによって全身に力を伝え、崩していくという根幹部分はどの攻撃法であっても同じです。
この日の稽古では、終盤に基礎鍛錬の重要性を強調してまとめたということで、大変意義のあるものだったと感じます。
最後は2月15日(木)の修練です。
この日までは、いつも受け手をしてくれている会員が教授代理として指導に回ります。
肘の外側と内側を攻めて崩しをかける動き。
どちらもそれぞれ触る位置と、力の方向が異なります。
単純に形を繰り返すだけではなく、大東流の技法を要素に落とし込んで、分類整理しながら理解しやすいように修練できたと思います。
稽古内容を吟味して組み立てていくのも、大事な訓練です。
この経験を活かして、今後もさらに成長していってくれることを望みます。
【動画解説】其の四百七十四 回って制する 大東流合氣柔術 扶桑会 
前回は軸を作って後方の相手に素早く向かい合うという動きを解説した。
その動きの原理を使って、今回は実際に相手に対して力を発揮し、制するまでの一連を見てみよう。
相手は後ろから首のところにある衣服をつかむ。
道着の場合、この部分を立ち襟(たちえり)と呼ぶ。
掴んだ後は引きずり落とすなり、固定したまま空いた方の手で攻撃を加えてくる心づもりだ。
この時、相手の(掴んだ)腕の内側に入るように回転する。
これが外側に回った場合でも慌てることはない。その時は別の崩しをかければよい。
いずれにせよ、前回の動画解説で述べたように、「軸に落下する」ような意識で体を一本にして体を回転させるのだ。
さて、「体の転換」で相手と向かい合ったとき、大事になってくるのはここでも「軸」の安定性である。
相手の攻撃をけん制するために伸ばした腕を顎に当て、相手が立ち襟をつかんでいる手を手刀で「はさむ」。
この時に自分の軸を中心にして、体を前後に開くのだ。
これは決して、腕の力で押したり引っ張ったりするのではない。
むしろ腕は脱力し、柔らかく相手を接触させた状態で、腰の操作によって相手の身体に張りを作る。
この口伝を「押し引き」というが、これを力による作用と勘違いしないことが重要なのだ。
たとえるならば、弓を引くような動作といえようか。
腰を回転させることで、接点の間の距離を広げる。その操作においても、振り向くときに作った軸を使うのである。
これも筋力によらない柔らかい力が要求される操作だ。
稽古の中で会得していってもらいたい。
【動画解説】其の四百七十三 軸で回る 大東流合氣柔術 扶桑会 
「体の転換(たいのてんかん)」とは、体の向きを変更することをいう大東流合気柔術の術語である。
武術における転換とは、向きを変えることによってより安定した力を発揮できる状態を作るという意味を含んでいる。
ただ顔の方向が変わればいいというものではない。
つまり、転換を行った後でも自分の身体が体術的に十分な状態であるかどうかが問われるということだ。
今回の動画では、「軸」の概念を使って転換の前後でも対応力に差が出ないように動くことを目指した。
これまでの動きでは腰の位置を移動させることによって、体全体を一つの塊として動かす意識を高めてきた。
ただ、今回の動きにおいては後ろにいる相手に対していかに素早く、かつバランスを崩すことなく(自然体のままで)向き直ることができるかということが主眼である。
腰の位置はその場で180度向きを変えればよいのであるから、腰の片側に一本の軸を通して、その軸を支点として回転することが効率がいい。
この時、軸に対して力を入れ、地面を蹴るようなイメージで動いてしまうと、見かけ上のスピードは出るかもしれないが、どうしても力のバランスが偏ってしまう。
簡単に言うとグラついてしまうのだ。
それを避けるため、今回の動画では、軸に取った足を股関節から一瞬緩めて、沈み込むような意識をとりながら動くことを提唱している。
言葉では伝わりずらいかもしれないが、膝、くるぶしを柔らかく使い「地球の中心に落ちる」意識で、その落下感を利用して体を方向変換するのだ。
こうすることで、古武術的な瞬間の動きが可能になる。実際に稽古の中で体感していただければ、幸いである。
【稽古日誌】令和6年2月1日 4日 大東流合氣柔術 扶桑会 
大東流合氣柔術 扶桑会の稽古日誌。今回は2月初旬の稽古内容について記録していきます。
まずは2月1日(木)の稽古から。
手首を取って2カ条から3カ条に変化する操作。
仮に一つの技が効かなかったとしても、次から次に変化して相手を制していく大東流の特徴がよく出た動きです。
さらには小手の内側と外側を極める4カ条の操作。
手先の力でこね回してしまいがちですが、それでは力が伝わりません。
むしろ手首から先はゆったりとさせて、身体全体の力が接点に集中するように施術します。
上手くいったら飛び上がるほど効きますが、不思議と「イやな」痛みではないんです。
この辺りにも、古武術大東流の秘密が隠されているように思います。
続いて2月4日(日)の稽古。
この日は公共の運動施設で修練させていただきました。
大東流合氣柔術は初動で相手の動きを無力化することにその特徴があります。
いわゆる「詰める」動きがその代表的なもので、両手取り、片手取りなどをその接点を通じて相手に力を返していくような意識で、肩や肘、手首関節などを固定してしまう操作を行います。
一方で、相手の攻撃を敢えて受け止めず、その力の線を延長させるような形で崩しをかける技術の体系も存在します。
こちらはやや上級者向けとなりますが、この日の稽古ではその二つの手法に取り組んでみました。
相手に手首をつかませるように見せかけながら、そのまま誘導して体勢を崩すなど、慣れない動きでしたが新鮮な気持ちで修練できたと思います。
単純に末端だけを使った動きでは、相手は乗ってきません。
心理的な面も含めた、「相手と一体化する」意識が重要になってきます。
どちらの手法においても、共通する点があることに気づいてくれたのではないでしょうか。