東京稽古会への入会について
通常稽古は毎週木曜・日曜(または祝日)の2回行っています。通常稽古は会員限定です。
入会希望者が参加可能な本稽古は 7月31日(日)17時00分から20時00分まで開催します。
場所は 世田谷区総合運動場 体育館 第一武道場です。
東京稽古会への入会を希望される方は 左のメールフォームよりお問い合わせください。
入会希望者が参加可能な本稽古は 7月31日(日)17時00分から20時00分まで開催します。
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稽古日誌 令和三年 6月10日、13日、17日 大東流合気柔術 東京稽古会 
東京稽古会の日々の修練を紹介する稽古日誌。
大東流合気柔術をどのように身につけ、練り込んでいるかを記録していきます。
まずは6月10日(日)、世田谷区総合運動場体育館での稽古。

鎌手詰、小手詰の相対稽古から。手刀の考え方を使って手首関節を攻めます。
これは基本稽古の手首鍛練を一人で行う時にも重要な思考法です。

そのあと、手刀の理解を深めるために剣の扱いを時間をかけて修練しました。
抜刀、納刀、素振りの仕方…。
大東流合気柔術の基本が、「剣の理合」の中に凝縮されています。

青眼の構えも、まだ人それぞれですね…

続いて6月13日(日)、扶桑教大嗣(たいし)本殿での稽古。

正面打を受け流して、崩し制する操作。

同じく正面打を受け流しつつ搦投・・・

倒されると腕は外れず、身動きが取れません。

さらに横面打を受け流して倒し、肘挫。

複雑な固め方ですが、しっかり腰を攻めます!

続いて片手取からの肩を詰めて一本担。

手刀を使い、全身と連動させるところに秘伝があります。

さらに腰の攻めを切返で修練。

真下に沈むことで相手は崩れます。

同じ動きを後捕の両肩捻でも修練します。

千鳥足の捌きで腰のパワーを伝えることが重要。

最後は両手取を崩して天地投。

今日の修練全般を通してのテーマは「脱力」でした。

多くの型を修練しながら、大東流の思考法を少しづつ練り込んでいきます。
6月17日(木)は、世田谷総合運動場での稽古。
緊急事態宣言の延長で、この日まで夜20時までの短縮営業です。

脱力しての手刀詰。相手の腕に手刀を置くだけで、腰に崩しをかけていきます。

しかし、なかなかこれがつかめない。
木剣を振り、腕の力を使わずに剣を動かす感覚を取ります。
さらに剣を持たずに手刀を打ち込む修練…

そののちに改めて手刀詰に挑みます。
徐々に肩から先の力が抜けてきているのがわかるでしょうか?

非常に難しかったと思いますが、大東流の核心に近づく稽古になりました!
其の三百三十 四方投 大東流合気柔術 東京稽古会 
大東流合気柔術の技術体系のなかでも、今回取りあげる四方投げは多くの核心的な思考法を内包している。

手刀の使い方、体幹の運用法、脱力など、細かく上げていけばキリがないが、今回の動画では特に剣の理合いに基づいて、相手の身体に斬り込んでいくことに焦点を当てた。
すなわち、剣を構えるように差し出した両腕で、相手の肩を詰め続けて斬り倒す方法だ。

実際には、この動画で示したよりもややコンパクトに操作する。

言わば受け手の身体の真横で鋭く体を転換するようなイメージだ。

また、腕を足捌きと連動させて動かすことを強調するために手刀の振りも大き目にしている。

剣で斬り込むように入っていく、その要素を分かりやすく修練するために、本来のキレを弱めているのだが、そこはまた、機会を改めて取りあげてみたい。
其の三百二十八 斬り込む 大東流合気柔術 東京稽古会  
大東流は徒手で行う体術であるが、その動きは「剣の理合」を使った思考法に基づいている。

分かり易く言うと、仮想的に剣を使った身体操作で、相手に力を伝えていく技術の体系なのだ。
今回取り上げたこの動きはその最たるものと言える。
相手に掴まれ、押さえられた両腕で、あたかも剣を使うように、突きを入れ、斬り進む。

そうすることで相手の身体に強い力が伝えられ、こちらの重心に寄りかからせるような状態にしてしまう。

ここで「剣の理合」が有効となるのは、通常、刀を使うときには小手先の力ではなく、全身の連動によって操作されるからだ。

稽古の中で、小手先で手刀を操作した時と、剣を振るように動かしたときとの技の効きの違いを試してみてほしい。
「剣の理合」の大きな威力を体感できるはずだ。
其の三百二十一 横面打 大東流合気柔術 東京稽古会 
【謹んで新年のご挨拶を申し上げます。】
本年も大東流合気柔術 東京稽古会は日本古武術の継承発展を目指し、たゆまぬ鍛練を重ねていく所存です。
皆様のご支援をよろしくお願い申し上げます。
今年もまた、大東流の基本的な操作を、その思考法を解題しつつ取り上げていく。
令和三年の初回となる今回は「横面打」であるが、他武術の諸流派から当稽古会に参加する人には、修正するのに相当の時間を要してしまう、ある種の動きの「癖」がある。

「癖」とは、剣を水平に振り回すように、相手の頭部を横薙ぎに斬る、という動きだ。
合気道などでは手刀を頭の横に振りかぶるようにして、大きく外側に踏み込むために必然的に腕が水平に振られることになる。
しかし、この動画でも詳しく説明している通り、大東流においては剣は縦に使うことを原則としている。
横面打ちであってもその例外ではなく、相手の攻撃線をわずかに外したところに捌き、正面打ちを側頭部を狙って斬り下ろす。
攻撃は中心線を通して発することによって、その効力を発揮するという考え方だ。

捕手側も同じく、相手の中心を取るように捌きながら、自分の中心から手刀を発して迎え、受け止める。
いずれの側も、手刀を身体の外側に大きく出して操作することはない。
裏を返せば、手刀によって結ばれる相手との接点は、常に自分の中心の力が発揮できる範囲に収まっているということでもある。

今回取り上げた動きは、その思考法をよく体現している。
中心で、無理なく扱うことで、柔らかく脱力した効果的な技となる。基本動作ではあるが、核心的なアイデアである。
今年も、こうした基本を積み重ねて稽古していきたい。
其の三百十七 鎌手にとる 大東流合気柔術 東京稽古会 
今回は稽古の際に必ず行う手首鍛練の中から、「鎌手詰」を取り上げてみる。

掌を内側に曲げ、肘と手首の間を詰めるさまが、「鎌」のような形であることが「鎌手詰」という名の由来だと想像できるが、これが極まると、初心者には耐えられないほどの痛みが走る。
反対に、詰め方のあらましを示したうえで、初心者に技をかけさせても、さほど強い痛みは感じない。
やはりそれは、力を込めて手首を曲げにかかっていることが理由の一つに挙げられる。

動画で行っているように、捕手の手刀は柔らかく、身体全体の力を伝えられるようになっていないといけない。
手先に力が入っていると、手首の局地的な痛みはあっても、身体全体を制するほどの関節技にはならないのだ。

また、手刀は小手、腕だけではなく、脚、腰を含めた全身で操作する必要がある。
剣を使うように、自分の手を動かせるかが問われる。

これを毎回の稽古で行うわけであるから、意識さえすれば、必ず力の使い方の極意に通じるはずだ。
基本稽古の中にこそ、古武術の神髄は潜んでいる。精進、あるのみ。