扶桑会について
指導者: 石塚嘉 【達人・名人・秘伝の師範たち】
稽古日時:日曜14時半~16時半 / 木曜19時~21時
稽古場所:神道扶桑教 世田谷太祠 東京都世田谷区松原1丁目7−20 【道場紹介】
入会希望者が参加可能な公開稽古は 10月22日(日)14時30分から16時30分まで開催します。
場所は 明大前 扶桑会館(神道扶桑教太祠 本殿) です。
扶桑会への入会を希望される方は 左のメールフォームよりお問い合わせください。
【関連商品】
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【Twitter】https://twitter.com/aiki_fusoukai
【Instagram】https://www.instagram.com/aiki_kobujutsu/
【Facebook】https://fb.com/kobujutsu
稽古日時:日曜14時半~16時半 / 木曜19時~21時
稽古場所:神道扶桑教 世田谷太祠 東京都世田谷区松原1丁目7−20 【道場紹介】
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場所は 明大前 扶桑会館(神道扶桑教太祠 本殿) です。
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稽古日誌 令和3年11月14日、18日、21日、25日 大東流合気柔術 東京稽古会 
大東流合気柔術東京稽古会の稽古日誌です。
今回は11月中旬から下旬にかけての稽古内容を記録していきます。
11月14日(日)は、世田谷総合運動場体育館での稽古。

二ヶ条逆腕捕の捕り方をいろいろなパターンで訓練しました。

手刀で肩を詰める。

振り向きざまに手刀で腰を崩す操作。

一見単純に見える基本の動きですが、大東流合気柔術の核心的な要素がさまざまに複合する身体の使い方です。
この日も、深いところまで修練出来ました。

続いては11月18日(木)、明大前の扶桑教太祠本殿での稽古。

相対当身でお互いに腕を柔らかく伸ばす訓練から始めて、横面打ちを車倒しに捕る動き。

胸取りを捌いて崩す操作法。

衣紋締めを腕を伸ばして制する、帯落。

お互いに感覚を言語化して伝えることが古武術の稽古では重要です。

11月21日(日)、明大前扶桑教太祠本殿での稽古。
この日は大阪琢磨会から小林清恭先生をお招きして特別稽古を行いました。

基本の型から一本捕、逆腕捕。

立襟捕、突倒、四方投、抜手捕など

普段の稽古では触れない考え方にも出会えた、貴重な時間でした。

小林先生、ありがとうございました。

最後は11月25日(木)、明大前扶桑教太祠本殿での稽古。

胸捕小手詰に始まり、手刀で斬り落として制する小手返。

どちらも脱力が主題です。

両手取を手解きして逆腕捕に制する動き。

相手の身体を伸ばすところが肝心です。

搦投。

力を入れてつかんでしまうと、上手くいきません。

合気柔術の核心である、小手先の力を使わない思考法を練り込みました。

本稽古で学んだ基本要素を、普段の稽古で形を修練しながら反復して身につけていく。
東京稽古会では、こうしたやり方で古武術の技術習得を目指しています。
良い稽古になりました!

稽古日誌 令和三年 10月14日、17日本稽古、24日、28日 大東流合気柔術 東京稽古会 
大東流合気柔術東京稽古会の稽古日誌。今回は10月後半の稽古を記録していきます。
まずは10月14日(木)。場所は世田谷区松原の冨士道扶桑教太祠 本殿です。
最近問い合わせが多く来ますが、京王線、京王井の頭線の2線が利用できる「明大前駅」より徒歩3分程度の神社で稽古させていただいています。

脱力をテーマに合気上。
この鍛錬法はさまざまな要素を取り上げて修練することが出来ます。

胸取を手刀で制する動き。

さらに胸取を腕を柔らかく伸ばして制する。上半身の脱力が必要です。

稽古の最後に手刀詰。これも脱力が必須となります。
大東流合気柔術らしい動きの連続でした。

10月17日(日)は、10月の本稽古。
接点を密着させ、相手を思い通りに操作する合気柔術の極意につながる動きをテーマに。

掌をくっつけて「合気上」の変化応用。

女性でも柔らかく手刀を使えば投げられます。
筋力を必要としない思考法が重要です。

掴んだ両手を離せなくなるので、この通り。

積み重ねて修練した一連の操作法を「切返」に応用しました。

難易度は高かったかもしれませんが、興味深い動きを取り上げて満足度も高かった本稽古でした。

木曜日は一回お休みして、10月24日(日)。明大前 扶桑教太祠 本殿での稽古。

居捕逆腕捕に始まり、

手解きからの抜手捕。

衣紋締を千鳥足で無力化して帯落。

後捕の両肘返。

このほか立襟捕、二カ条引落など、多彩な技を修練しました。
充実の表情です。

最後は10月28日(木),扶桑教太祠 本殿での稽古。

この日は受け身の稽古から。

正面打ちを切返にとる。

相手の攻撃を腕を搦めて制する搦投。

熱心に稽古しすぎて道着の袖が破れてしまいました

それもあってか、ちょっと妙なテンションの集合写真です


稽古日誌 令和三年8月22日、29日、9月2日 
東京稽古会の稽古日誌、8月の下旬から9月初旬にかけての記録です。
まずは8月22日(日)、扶桑教太祠 本殿での稽古。

相手の攻撃を捌いて、優位に立つ動きを取り上げました。
正面打を小手返し、横面打ちを車倒に。

攻撃線を外して、重心の移動で崩します。
両手取を掛け手に取って搦詰。

合気上げ鍛錬法を立って行う形を試しています。
このほか手首の鍛錬法として、両小手返、小指の締めで握る操作。片手取りを肘を崩して2ヶ条小手詰めなど…

多彩な種類の動きを修練した時間となりました。

続いては8月29日(日)、扶桑教太祠 本殿での稽古。
この日はコロナワクチンの副反応で稽古に来れなくなった会員が数名・・・。無理は禁物ですので、しっかり休んでもらいました。
稽古の方は正面打への対処法、十字受けで崩して倒す、一本捕に捕る・・・

相手の胸捕を中心で挟んで無効化する動き、さらに逆腕捕・・・

少人数ならではの基本動作にじっくり取り組む稽古となりました。
この2日後から9月12日までの緊急事態宣言の延長が決定。

武術を志す者として、現在日本で、世界(先進国)で起きている事実をどう評価し、どう向き合っていくかが問われています。
後の世代に対して恥ずかしくない思考を堅持して生きることが求められている、そのように感じています。

最後に9月2日(木)、扶桑教太祠本殿での稽古。

手首の鍛錬・搦詰に始まり、片手取を当身で崩して裏に踏み込み倒す動作。

横面打を両手刀で受けつつ、裏に崩して車倒。

袖捕を体重移動で崩して裏落。
すべて相手の裏に体重移動して崩す動きでした。
全身を脱力させて移動させることで、強い攻撃に対しても力みなく対処できます。

こうした修練を重ねることで、大東流の極意へと徐々に近づいていきます。

誰しも社会の情勢と無縁ではいられません。そうした中で、自分の判断において正しい選択を行っていきたいものです。
それもまた、重要な武術修行の道であると捉えています。
其の三百七 千鳥で張る 大東流合気柔術 東京稽古会 
この数回にわたって当身で張りを作り、相手の筋肉を伸ばして動けなくする操作法を積み上げてきた。

今回の「帯落」という形は、それらの技術を複合的に組み合わせて使う、いわば集合体のようなもの。
ひとつ一つを確認しながら修練してもらいたい。
衣紋締といって、小手と前襟を使って頸動脈を締めてくる攻撃方法だが、このように首を締められることが実際に起こるとは考えづらい。
現実には当然、締め込まれる前に対処をするはずなので、やはりこれは形の修練のために拵えられたものと割り切って稽古する。
ただ、この体勢で鍛錬を積むことで実際に流動的になった動きの中でも最適に対処する感覚を養成できることを忘れないでほしい。

形稽古は、格闘技の実戦諸派からはややもすると無意味であると捉えられることも多く、またそれは一面真実でもあるのだが、定型化した攻撃と、流動的なそれとを織り交ぜて稽古することで、欠点を補いつつ、動きの精度を高められる効用もあるということを強調しておきたい。

帯落については、動画で触れられている身体操作を是非研究してもらいたいのだが、ここでは「千鳥足」が生む複合的な動きの利点を話しておきたい。
初動で当身を打って相手の体勢を崩しつつ張りを作る。
これまでに語ってきたことの延長線上にある考え方なのだが、そこにさらに加味される崩しの技術がある。

それは千鳥足によって沈み、相手の重心を乗せてしまうという思考法である。
両手取や正面打を受けて相手の重心の下に入ることは比較的容易ではあるが、首を絞められた状態で腰を効かせ、なおかつ自分の軸に相手を乗せ、さらに腕の張りを使って相手の筋肉を伸ばすのだ。

千鳥足の一挙動で幾重もの罠を相手の身体に施し、無力化してしまう。
この天才的ともいえる発想が武田惣角という武術家の凄味であると思わざるを得ない。
また、こうした思考法の一端を100年あまりを経た現在においても追体験できる素地を継承してくれた先達にも感謝と敬意の念を抱くほかない。
其の三百六 合わせて張る 大東流合気柔術 東京稽古会 
相手の筋肉を伸張させ、身体に張りを作ることで無力化する操作法を紹介してきたが、
今回はその動きを使って、少々「お遊び」的なことをやってみよう。

決して実践に使えるような類の技術ではないが、身体の構造や、力の出し具合、微妙な方向性・バランスをつかむためには役に立つ。
なにより、普段の身体の動きの常識とは違う反応を観察できるところにその面白さがある。
「張り」を作るために必要なのは、これまでも触れてきた通り脱力して操作することだ。相手の身体に緊張が出ると、こちらの思った反応を作り出すことは難しい。
そのために、初動では「掛け手」を使う。こちらから掴みに行くのではなく、相手に重心を崩させるように誘いをかける。

そうして体勢を崩した相手を、今度は自分の身体を柔らかく伸ばすように使うことで、無力化していく。
相手の身体を伸ばすためには、まずは自分から。
この辺りに古武術たる大東流の面目が躍如している感があって面白い。

初動で重心を崩し、脱力して準備が出来たら、次は接点同士のバランスをとり、伸ばす方向の調整を行いながら相手の身体を伸ばしていく。

精妙な感覚が要求される操作ではあるが、天才でもない以上、これも稽古を重ねるほか会得する道はない。
東京稽古会では一般からの参加者も受け入れています。ブログ内の問い合わせメールフォームからどうぞ。
其の三百五 当身で張る 大東流合気柔術 東京稽古会 
大東流合気柔術、車倒(くるまだおし)を、「当身と張り」の観点から研究してみたい。
車倒は横面打で攻撃してきた相手を仰向けに倒してしまう形であるが、前がかりに来る身体に対し、後ろに重心をかけさせるのは相当に難しい。

無論、形の修練であるので、初めのうちはある程度、お互いの動きに合わせる形で稽古を進めていく必要があるが、それでも思うように相手の身体をコントロールするには時間がかかる。
動かしづらい相手を「運ぶ」ために、大東流は身体を伸ばし、張るという戦略をとる。
動画にあるように、横面打を受けた手刀と、下腹部に伸ばした当身によって、脇腹から腕にかけての部分に筋肉の伸張を作ってしまうのだ。
当身の方向がずれると、この操作は上手くいかない。

また更に、相手の横面を受ける手刀の位置も重要で、出来るだけ手首に近い位置で接点を作った方が良い。
もうお分かりかと思うが、接点が手首に近いほど相手の身体は大きく広がり、そのために張りが強くなるからだ。

これまで、当身で身体に張りを作る動きを数回にわたって紹介してきたが、原理的にはどれも同じで、自分の身体を柔らかく伸ばすことで、相手の身体が緊張できない状態を作り出し、結果的にそれが相手を無力化していく。

口で言うほどその操作は簡単ではなく、柔(やわら)の修行は生涯追及しうる深いものだが、初心者のうちからそうした奥深い形の稽古に取り組めるのもまた、大東流の魅力といえるのではないだろうか。
東京稽古会への参加問い合わせは、ブログ内に設置のメールフォームよりどうぞ。
其の三百四 裏落 大東流合気柔術 東京稽古会 
相手の攻撃をテコとし、無力化して制する。
連綿と続く日本古武術の継承者であり、合気道の源流としても知られる大東流合気柔術の精髄といえる思考法。

今回取り上げる「裏落(うらおとし)」という形は、いろいろな要素を持つが、その中でも崩しにかかわる動きに焦点を当てる。
鍵となるのは「張り」を作って無力化する操作だ。
動画の中にあらわれているのを見て取った諸兄もあるかとも思うが、この「張る」という考え方を成立させるのは、筋力に頼ったパワーではない。
試しに相手との接点を、掴ませている状態から、こちらが掴んでいるように変更して同じ技を行ってみればよくわかる。

体幹部分が動くほどに崩せるのは、技の掛け手の身体が程よく脱力し、受け手の体が硬直していないことが前提となる。
相当程度に体格の差があっても、、相手の体の筋肉がこわばり、いわゆる力の入った状態では、かんたんに崩すことは至難の業だ。

そのために、大東流では相手に掴ませている部分を脱力し、力の入れどころをあいまいにする戦略をとる。
そうすることで、接点と当身によってできた物理的な距離感が「張り」として作用し、無力化することが可能になる。

筋力に頼らず、相手の攻撃を利用することで体幹を崩し、制圧していく。
古武術ではあるがむしろ革新的ともいえる考え方が、今もなお大東流が武術各派の関心を集める理由ではないだろうか?
東京稽古会では、大東流の身体操作法を初心者にもわかりやすく習得できる稽古を行っている。
参加方法はブログ内に設置のメールフォームから問い合わせください。
其の三百二 下から崩す 大東流合気柔術 東京稽古会 
大東流合気柔術における当身の意味と、その使い方について前回、前々回の2回にわたって取り上げた。
では、それを使って具体的にはどういうことが出来るのか?

まずは、シンプルに相手に向けて打突を入れることで体幹を崩していく動きを紹介しよう。
動画で取り上げた動きの前半は、いわゆる胸取の逆腕捕だが、最後の崩し落とす部分が違う。
本来は相手の手首を二か条にとって極め落とすが、今回はそれをせず、純粋に当身による崩しを「運ぶ」形で制している。

動画を一見すると、肘に当てた手刀で関節の逆を取って押し倒しているように見えるかもしれないが、実際にやってみると、それだけでは相手の大きな抵抗を受けてしまう。なかなか簡単に倒せるものではない。

受け手の足先に注目してほしい。
当身の直後、受けのかかとが浮き上がるようにつま先立ちになっている。
これが、相手を無力化した何よりのポイントで、こうなってしまうと反撃をすることもできず、ただ自分の体重を支えるのに手いっぱいになってしまう。

そのために必要なのが、下から攻め込むこと。さらに両手を一直線上に伸ばすように使うことだ。
このことが、自分の中心の力をもってして、受け手を崩す。
きわめて古武術的な、身体運用法といえる。
東京稽古会への問い合わせは、ブログ内のメールフォームからどうぞ。
其の三百一 相対当身 大東流合気柔術 東京稽古会 
当身について、前回から引きつづき。

大東流合気柔術における当身は、打突によってダメージを与えることが目的ではないのだけれども、
それ以上に大きく戦意を喪失させる動きの予備的な操作。
即ち、投げ、固め、身動きできなくするために当身を繰り出していくということ。
今回は、そうした当身の運用について相手と対面しながら、訓練してみよう。

相手と向き合うと、どうしても遠慮して打突を外してしまいがちだが、それでは当身を打つ意味がない。
自分の中心線上にまっすぐ腕を伸ばすこと。そしてその時につま先、膝が当身と一直線上に乗っていることが重要。
さらに、後ろに引いた足が半身の状態で45度に近い角度で相手の方に向いていることにも留意してほしい。
これで、自分の中心が相手に向く。

向き合った体勢をとったら、リズムを合わせながら互いに打ち合ってみよう。
前回やったように、下から振り上げて打つこと。
このときに力を込めて打つのではなく、柔らかく上体を使って腕を操作したい。

力が入ると、筋肉が固まってしまい、動きを察知されてしまう。
相手をけん制し動きを止める、当身の所期の目的がはたせない。
大東流とは、柔(やはら)の術。
そこを心がけて、稽古してください。
東京稽古会への参加申し込みはブログ内に設置のメールフォームからどうぞ。
其の三百 当身 大東流合気柔術 東京稽古会 
三百回目を迎えた東京稽古会の動画ブログ。これからも精進してまいります。

今回は大東流合気柔術の技法である当身です。
読んで字のごとく、相手の身体に拳や手刀、または足などを当てる操作ですが、他流の武術のようにこの打撃そのもので相手にダメージを与えるという狙いのものではありません。

では、何のための技法なのでしょうか?
動画を見てください。
初めにも書きましたが、大東流の当身は、相手に苦痛を与えて状況を打開するものではなく、相手をけん制し、動きを止めるために使うことが多いんです。
この技を効果的に使うことによって、自分が動きやすい、相手を崩しやすい体勢を作り出します。
初心者の方に当身を指導するときは、これはいわゆるパンチとは似て異なるものだということを繰り返し教えます。
はじめはボクシングのストレート、フック、空手の突きをイメージした打撃になってしまいがちですが、先述した通り、これは相手の動きを止めるための操作です。

まず、手を腰のあたりから振り上げるようにして、相手の目、もしくは鼻のあたりに差し出してください。腕は曲げず、力を抜いて伸ばしてください。
慣れないうちは拳を握らず、指を開いて掌底を打つようにしてもかまいません。
こうすることで、相手は視界の外から突然手が出てきたと感じ、思わず動きを止めます。

もう一つ重要な点として、手を振り上げる際に肩から先の操作にならないようにすることです。
腕と連動して、足を踏み出し、腰を相手に近づけましょう。全身の連動で当身を打ってください。膝の向いている方向に、腕が伸びているかどうかもチェックしてください。

これらのことに注意しながら、まずはひとりでフォームの確認をしてみましょう。
身体の中心をしっかりと相手の方に向けることも忘れずに、練習してみてください。
次回は、相手をつけた状態で当身を打つ訓練をやってみますよ。