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扶桑会について

指導者: 石塚嘉 【達人・名人・秘伝の師範たち】
稽古日時:日曜14時半~16時半 / 木曜19時~21時
稽古場所:神道扶桑教 世田谷太祠 東京都世田谷区松原1丁目7−20 【道場紹介】 

入会希望者が参加可能な公開稽古は2月23日(金・祝)13時30分から16時30分まで開催します。
場所は 世田谷区総合運動場 体育館 第一武道場です。
扶桑会への入会を希望される方は 左のメールフォームよりお問い合わせください。

扶桑会のYouTubeチャンネルでは「メンバー限定動画」の配信を始めました。一般公開の動画ではカットしている口伝や、道場でしか見せないコツを取り上げています。
興味のある方は 「Aiki-Kobujutsu」チャンネルホームページ にアクセスして「メンバーになる」から購読手続きしてください!
【扶桑会がTV放送されました!】 縦に使う1 
NHKWorld「J-arena」(↑上の画像をクリックすると無料視聴できます) 
 

【関連商品】 縦に使う1 扶桑会DVD「柔(やわら)の力の完成」←Amazonへリンク   
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【動画解説】其の四百七十四 回って制する 大東流合氣柔術 扶桑会  




前回は軸を作って後方の相手に素早く向かい合うという動きを解説した。

その動きの原理を使って、今回は実際に相手に対して力を発揮し、制するまでの一連を見てみよう。



立襟捕2



相手は後ろから首のところにある衣服をつかむ。
道着の場合、この部分を立ち襟(たちえり)と呼ぶ。

掴んだ後は引きずり落とすなり、固定したまま空いた方の手で攻撃を加えてくる心づもりだ。







この時、相手の(掴んだ)腕の内側に入るように回転する。
これが外側に回った場合でも慌てることはない。その時は別の崩しをかければよい。

いずれにせよ、前回の動画解説で述べたように、「軸に落下する」ような意識で体を一本にして体を回転させるのだ。



立襟捕4



さて、「体の転換」で相手と向かい合ったとき、大事になってくるのはここでも「軸」の安定性である。

相手の攻撃をけん制するために伸ばした腕を顎に当て、相手が立ち襟をつかんでいる手を手刀で「はさむ」。
この時に自分の軸を中心にして、体を前後に開くのだ。



立襟捕3



これは決して、腕の力で押したり引っ張ったりするのではない。
むしろ腕は脱力し、柔らかく相手を接触させた状態で、腰の操作によって相手の身体に張りを作る。

この口伝を「押し引き」というが、これを力による作用と勘違いしないことが重要なのだ。



立襟捕1



たとえるならば、弓を引くような動作といえようか。
腰を回転させることで、接点の間の距離を広げる。その操作においても、振り向くときに作った軸を使うのである。

これも筋力によらない柔らかい力が要求される操作だ。
稽古の中で会得していってもらいたい。









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Posted on 2024/02/17 Sat. 19:00 [edit]

category: 後捕

thread: 古流武術・武道 - janre: スポーツ

tag: 大東流  合気柔術  手刀  古武術  転換 
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【稽古日誌】令和6年2月1日 4日 大東流合氣柔術 扶桑会  




大東流合氣柔術 扶桑会の稽古日誌。今回は2月初旬の稽古内容について記録していきます。

まずは2月1日(木)の稽古から。



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手首を取って2カ条から3カ条に変化する操作。

仮に一つの技が効かなかったとしても、次から次に変化して相手を制していく大東流の特徴がよく出た動きです。



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さらには小手の内側と外側を極める4カ条の操作。

手先の力でこね回してしまいがちですが、それでは力が伝わりません。



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むしろ手首から先はゆったりとさせて、身体全体の力が接点に集中するように施術します。

上手くいったら飛び上がるほど効きますが、不思議と「イやな」痛みではないんです。
この辺りにも、古武術大東流の秘密が隠されているように思います。



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続いて2月4日(日)の稽古。

この日は公共の運動施設で修練させていただきました。



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大東流合氣柔術は初動で相手の動きを無力化することにその特徴があります。

いわゆる「詰める」動きがその代表的なもので、両手取り、片手取りなどをその接点を通じて相手に力を返していくような意識で、肩や肘、手首関節などを固定してしまう操作を行います。



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一方で、相手の攻撃を敢えて受け止めず、その力の線を延長させるような形で崩しをかける技術の体系も存在します。

こちらはやや上級者向けとなりますが、この日の稽古ではその二つの手法に取り組んでみました。



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相手に手首をつかませるように見せかけながら、そのまま誘導して体勢を崩すなど、慣れない動きでしたが新鮮な気持ちで修練できたと思います。



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単純に末端だけを使った動きでは、相手は乗ってきません。
心理的な面も含めた、「相手と一体化する」意識が重要になってきます。

どちらの手法においても、共通する点があることに気づいてくれたのではないでしょうか。



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Posted on 2024/02/06 Tue. 19:37 [edit]

category: 稽古日誌

thread: 古流武術・武道 - janre: スポーツ

tag: 大東流  合気柔術  手刀  古武術  姿勢  重心  攻撃線 
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【稽古日誌】令和6年1月21日本稽古 25日 28日 大東流合氣柔術 扶桑会  




大東流合氣柔術 扶桑会の稽古日誌。今回は1月下旬の稽古内容について記していきます。

まずは1月21日(日)。この日は今年最初の本稽古でした。



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大東流の基本的な考え方、核心技法を重点的に修練する本稽古ですが、この日のテーマは「千鳥足」です。

その場にいながらにして腰の位置を変え、身体を捌いて力の方向を変える身体操作です。



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両足のつま先が180度近く開くことから「千鳥足」の呼称がついたと推察されますが、実際の操作では足の形にとらわれてはいけません。

重要なことは腰の方向がしっかりと変えられるかどうかにあります。



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手を変え品を変えて様々な方向から研究を行いましたが、若干時間切れの感もありました。

「千鳥足」とその周辺技法については、今後も継続的に取り上げていこうと思います。



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続いては1月25日(木)の稽古です。
この日は初級者のための形稽古を多めにし、その分回数をこなす修練内容としました。



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扶桑会においては、形を習得し、古武術の理解を深めていくのと同等に重視しているのが「受身」の習熟です。

この日、稽古後の感想では、会員それぞれが思わぬ転倒やアクシデントにあった時、とっさの受身で危険回避したという体験談を次から次に聞かせてくれました。



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自転車で転んだ、坂道で滑った、階段から落ちた…。いずれも大事に至らず、何事もなかったかのように次の行動に移れたということです。

考えてみれば、「護身」という概念として、受身ほど「即効性のある技術」はないと言えるでしょう。



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一般的な生活者として、「でんぐりがえり」のように身体を回転させることを日常的に行っている人は稀です。

扶桑会の稽古では毎回、前受身、後ろ受身、横受身、前方回転受身、後ろ回転受身を反復修練しています。
身体を大きく回転させることは神経機能の強化や平衡感の調整につながり、身体感覚は必ず研ぎ澄まされて行きます。

慣れないうちは恐怖感があるかもしれませんが、経験者が丁寧にわかり易く指導します。

安全に受身の練習をしてみたい方は、扶桑会の稽古に参加してはいかがでしょうか。



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最後は28日(日)の稽古。

この日は体捌きについて研究しました。



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いつもやっている基本的な技も、体の捌き方を少し変えることで、全く違う動きになることを体感します。



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手先の動きに注目しがちですが、手首や肘の関節を捕る時点においては、相手はすでに崩れているのです。



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そのためには、接触点を丁寧に扱い、全身の動きで身体の捌きを使うことが必要となります。

当然力任せに振り回すのではなく、柔らかく繊細な感覚を忘れてはいけません。



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古武術としての大東流合氣柔術の、核心部分に迫るような稽古になりました。



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Posted on 2024/02/01 Thu. 17:28 [edit]

category: 稽古日誌

thread: 古流武術・武道 - janre: スポーツ

tag: 大東流  合気柔術  手刀  古武術  中心  連動  受身 
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【稽古日誌】令和6年1月11日、14日、18日 大東流合氣柔術 扶桑会  




大東流合氣柔術 扶桑会の稽古日誌、今回は1月中旬の修練の内容について記します。

扶桑会は毎年一つの文字を選んで稽古場所に掲げます。
稽古の中で大事にしたい心構えや考え方を目に見えるようにしておこうという試みです。

今年は「今」を選びました。



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「一大事と申すは今日唯今の心なり」とは、禅の世界でよく語られる教えですが、神道にも「中今」という概念があります。

過去にこだわらず、先々にとらわれず、今この瞬間だけに心の焦点を当てること。
古武術の修行とは究極を言えばその境地にたどり着くことだと考えています。

あらゆる雑念を排し、純粋に「今」に没入して稽古をやり通すことができるか否か?
この一年をかけて取り組んでいきたいと思います。



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さて、1月11日(木)の稽古です。
この日は湾岸地域にある民間体育施設での稽古となりました。



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いつもの稽古場とは東京の西と東に大きく分かれるため、通うのに負担がある人もいると思いますが、それをものともせず集まった会員さんたちと熱気高く修練しました。



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柔術としての大東流は、合気道や柔道などとは違い、投げ落として終わりではありません。
昨年までの反省点として、痛みを伴う関節固定などを省略してしまうことも多かったことがありました。

しっかりと固め、極めを施して動きを奪い、技を完成させることを心がけていきます。



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続いて1月14日(日)の稽古。

重心移動を使った固定方法や、相手の自由を奪うための位置取りなどをテーマに修練しました。



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力ずくで押さえ込んだ場合、相手の反発する力に負けた時点で逆転を許してしまいます。

全身の連動を使って、筋肉の力ではない理合で固めることを目指さなければなりません。



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また、関節の捕り方、身体のどこに密着させると効果が出るのか、ディティールの部分も重要です。

全体を大きくとらえながら、細かいところへの目配りも忘れずに。



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まさに日常生活でも求められる教訓ではないでしょうか?

大東流の口伝は、古武術以外にも活かすことのできる含意の宝庫です。



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最後は1月18日(木)の稽古。

基本の形を修練した後、この日は二カ条の動きで手首を制する鍛錬に取り組みました。



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身体の位置取り、捌き、指の使い方…。

理屈はわかっていても相手を前にすると、自分の思う様に動けないのが実際です。



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想定と違ったことが起きても、小手先の力で無理やりにこね回さないことを意識して稽古をするのが大事です。



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少しずつ、感覚をつかんでいってください!



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Posted on 2024/01/22 Mon. 20:28 [edit]

category: 稽古日誌

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tag: 大東流  合気柔術  古武術  手刀  連動  重心 
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【動画解説】其の四百六十六 頭を下げる 大東流合氣柔術 扶桑会  




今回は腕力を出来る限り使わないことが、相手に伝達されるエネルギーを最大化するという、矛盾するような思考法について解説を加えてみたい。



頭を下げるサムネ



腕力を使わずに攻撃してきた相手を制するという考え方は、常に誤解をうけがちだ。

実際に初心者の場合には、腕をブラブラさせたまま相手に接触させ、まったく効かないことに困惑して首をひねるような光景も良く見ることができる。







単なる言葉遊びではなく、腕力を使わないということと、腕を使わないのは違う。

少し詳らかにすれば、ここで言う腕力とは腕の屈筋をさす。
力こぶを出す、腕の内側の筋肉である。



頭を下げる4



動画の動きにおいては、相手に接触している手刀の先を柔らかく伸ばし、相手との間に力のつながりを保ったまま自分の体勢(立ち位置)を入れ替えている。

頭を押さえつけるように、腕力を使って下げようとすると、相手は動かない。



頭を下げる3



その代わり、位置の変化によって生み出される全身の力を伝達するために、接触している手刀および腕はしっかりと相手を捕まえておかなければならない。

これは主に、腕の外側を走っている伸筋を意識して使っているのだ。
この伸筋の使い方が「腕力を使わない」という口伝に含まれている意図である。



頭を下げる1



伸筋の使い方については、私自身も新たに気付きを得た部分が大いにある。

今後また、稽古の中で研究していきたいと考えている。




Posted on 2023/12/23 Sat. 19:00 [edit]

category: 正面打

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tag: 大東流  合気柔術  手刀 
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【動画解説】其の四百六十四 抜き手 大東流合氣柔術 扶桑会  




前回、捕らえられた手首を脱力することで外す操作法を解説したが、今回はその動きを極力小さくするための考え方について解説してみよう。



抜き手



予めお断りするが、動画では一見手先だけで外しているように感じるかもしれないが、これはやはり脱力して全身を使うことによって可能になっている操作である。

ただその際、ポイントを絞って攻めの意識を向けているのだ。







つかまれた手首は、こちら側の意識によって武器へと変じることが出来る。すなわち手刀だ。

相手の掌に対して、手刀の小指側(刃)を使って斬り込むようにする。
すると、あっけなく相手の掴み手は切れていく。



抜き手3



力いっぱい掴んでいるとはいっても、相手は所詮手首から先、指までの筋肉を使った握力を行使しているに過ぎない。
こちらがどんなに非力でも、全身の力をもってすれば五本の指の力を突破できないはずはない。

手刀を使うということは、このように全身の力を一点に集約できる秘術といえるのだ。



抜き手4



より具体的に言うならば、手刀の刃をもって相手の掌を斬り、同時に相手の指の切れ目に、手刀の峰(親指側)を合わせるように抜き出していく。

相手にしてみれば、掴んだはずの手首が、瞬時に鋭利な刃物に変化したようなものである。



抜き手5



さらに動画では、自由になった手刀を使って相手の肘を攻め、投げを打つ展開も紹介しているが、この解説についてはまたの機会に改めて行うこととしたい。





Posted on 2023/12/09 Sat. 19:00 [edit]

category: 片手捕

thread: 古流武術・武道 - janre: スポーツ

tag: 大東流  合気柔術  手刀 
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【動画解説】其の四百六十一 前で斬る 大東流合氣柔術 扶桑会  




初心者が古武術大東流の門を叩き、稽古を始めて間もない頃は、どうしてもそれまでに長い間慣れ親しんだ身体の使い方に固執してしまう。

その「使い方」とはどういうものか?「強引に動かす」ことだ。



前で斬る1



今回のこの操作法でも、初心者であればるほど相手の身体を引きずりおろそうとしたり、引っ張りまわそうとしてしまう。
胸をつかみに来た人間が、そうおいそれと身体を崩して膝を屈しようとすることなど、普通は考えられない。

技をかける方にもそういう意識があるから、力ずくで何とか思うところに誘導しようとしてしまうのだ。







この動きの要諦は、相手の「攻め込もう」とする意思に抵抗しないことと言える。
始めのうちは、接触した瞬間に相手とぶつかる感覚があるだろう。

それを感知した瞬間に、ぶつかりを持続させるのではなく、相手の動きに「沿って」いくように素早く意識を変えなければならない。



前で斬る5



稽古の仕方として、試しにその意識で相手に攻撃をさせ続けてみる。
すると必ずどこかで相手の姿勢に崩れが生じる。



前で斬る3



その時に自分の身体が最も大きな力を発揮できるところを使って手刀の操作を行うのだ。
すなわち自分の前であり、中心である。



前で斬る6


「力ずくで、強引に」物事を動かそうとする。自分の思う通りに現状を維持しようとする。
現代人が陥りがちな思考法を少しだけリセットして、相手のやりたいようにさせてみる。

すると、相手が自ずからバランスを失う流れが、きっと生じる。

まずはその瞬間を見出すことを念頭に初動の訓練をしてみてほしい。





Posted on 2023/11/18 Sat. 19:00 [edit]

category: 胸捕

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tag: 手刀  大東流  古武術  姿勢 
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【動画解説】其の四百六十 引落 大東流合氣柔術 扶桑会  




今回は攻撃してきた相手に対して、真正面からぶつからずに制する動きについて解説してみたい。

動きの名称(呼び方)について、動画上ではこれを「引落」としているが、琢磨伝の大東流合氣柔術初伝二カ条のそれとは、崩し方に多少の違いがある。



引落1



私見ではあるが、形の名称はさほど厳密ではなくて良いと考えている。

この動きの場合では、何らかの形で相手を自分の重心に乗せきり、「相手とつながったまま」不意に沈み込むことで相手を真下に引き落とす。

この原理を利用した動き(技・形)であれば「引落」と呼んでも構わないのではないだろうか、と思っている。







少し話が脇道にそれたが、上記のことは名前にこだわると本筋を見誤るという従来の私の主張にもつながる。

実はこの技の過程においてもっとも重要な部分は、名前の由来となる「引き落とす」動きではない。



引落2



それは初動で相手を「乗せる」というところにある。

具体的には両手首をつかまれた瞬間、その接点を使って相手の身体の自由を奪ってしまうのだ。



引落4



すなわち片方の手刀の刃で相手に斬り込み、片方の手刀の峰で相手を引き込む。

この柔らかく精妙な「押し引き」で相手を自縄自縛に陥らせ、術者の重心にすがりつくようにさせるのだ。



引落6



この状態を作ることが、合気柔術の手法として最も難しいところである。

肝心なことは、毎度言っているように「結び」の意識で相手とぶつからず、存在を丸ごと受け入れるかのように自分の掌中に収めてしまうこと。

古武術大東流の真髄は、身体操作というよりはその意識の中にあるように感じている。







Posted on 2023/11/11 Sat. 19:00 [edit]

category: 両手捕

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tag: 大東流  合気柔術  手刀  古武術 
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【動画解説】其の四百五十七 肩車 大東流合氣柔術扶桑会  




今回は相手の攻撃の「下に潜り込む」操作によって、崩しをかけていく考え方について解説してみよう。

援用する形としては大東流二カ条立合の「肩車」を取り上げるが、突きや横面打ちなど遠間からの打撃に対しては同じ考え方で対応できる。



肩車1



正面打ちを打ってきた相手の小手を下から斬り上げて受ける。
手刀で跳ね返すのではなく、相手の正面打ちの軌道に下から合わせるように打ち上げ、柔らかく接触させる。

これを「結び」と言って、この時に相手の身体の芯と繋げてしまうことが最上だが、これは稽古を積まなければなかなかに難しい。







最初のうちはまず受け止めて、そのまま相手との間合いを空けるようにやや外側に身体を開いてみる。
接触している部分は動かさずに、身体全体で捌くことが重要だ。

これが上手くいけば相手の重心がやや前にかかり、攻撃の力は半減する。
簡易的に「結び」が出来た状態だ。



肩車3



次に相手の肘に手刀を当て、両手を柔らかく身体と一体化させたまま前に出る。

決して押し返すような力の使い方をせず、相手の身体と地面の隙間に自分を滑り込ませるような意識で前進する。
下半身を柔らかく使い、相手の身体を自分の中心に乗せたような感覚がとれれば、相手は無力化しているはずだ。



肩車4



以上が「潜り込む」操作の要諦だが、これを流動的な状況の中で出来るかどうかは、相手との境界をいかに曖昧にするかという点にかかっていると感じる。



肩車2



敵と自分を「分かつ」のではなく、身体的にも心理的にも同一化していくことで勝機を得る。

これこそが日本古武術である大東流合氣柔術に保存されている稀有な思考法ではないだろうか。









Posted on 2023/10/21 Sat. 19:00 [edit]

category: 正面打

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稽古日誌 令和5年10月12日 15日 19日 大東流合気柔術扶桑会  




大東流合気柔術扶桑会の稽古日誌です。
今回は10月中旬の稽古について記していきます。

まずは10月12日(木)、世田谷総合運動公園 体育館での稽古から。



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この日は、いわゆる「掴み手」の口伝をいくつか取り上げて修練しました。

手の甲や掌に対して、自分の手刀をどう触れさせるか。
激しい動きの中でも、正しい位置に、正しいかたちで合わせることが必要になります。



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いうまでもなくその効力は、手先の動きをなぞるだけでは発揮されません。
姿勢、脱力。全身の連動…。

そうした基本的な操作が可能になって初めて、古武術大東流としての口伝が生きてきます。



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扶桑会のYouTubeチャンネルでは「メンバー限定動画」の配信を始めました。
一般公開の動画ではカットしている口伝や、道場の外では見せられないコツなどを取り上げています。

扶桑会の会員として稽古に参加してみたいけれども、
仕事や家庭の事情、あるいは首都圏外に在住で東京世田谷の道場には来られない方のために始めた取り組みです。
興味のある方は

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続いて10月15日(日)の稽古。
この日は背後からの攻撃への対処から始めました。



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見えない相手を感じ取り、届いた攻撃に対しては即時に応じる気構えが重要です。
大東流合気柔術の「後捕」という技術系では、稽古の中でそうした思考法を養成していきます。

一方で現実の世界においては、不意の攻撃は防ぎえないものなのか否か、不断に検証し、その備えを怠らないことも同時に必要でしょう。



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中東に紛争が発生し、痛ましい被害の報道が本邦にも次々ともたらされています。

民族、宗教、歴史と様々な違いから互いを憎しみ合い、暴力で応酬していく姿は、人間の悲劇的な一側面です。
私たち日本民族が再びその泥沼に足をとられることがないとは断言できません。



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神道では「人は天の下の神物(みたまもの)なり」ととらえます。

「みたまもの」即ち「神の分霊(わけみたま)」です。

私たちは皆、唯一にして全てである大いなる存在、神の「分身」であると、古来から日本人は考えてきました。
別々のように見える私たち一人ひとりは、元をたどれば「神」にたどりつきます。
真実は皆、たった一つにつながっているはずなのです。



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人類の苦境を、日本人が古来から抱いていた素朴な真理によって救うことができないかと夢想します。

古武術の思考法が、その有効な一つの実証として世界の人々に届くことを望みます。



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最後は10月19日(木)。
この日も後ろからの攻撃をどうさばくか、からスタート。



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自ら身を固くして縮こまってしまうと、その場を切り抜けることは儘なりません。
相手からの強度の高い攻撃を受けた時こそ、のびやかに自然体を維持することが必要です。



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また、見えない相手に対して気迫で負けない気構えも大切です。
接触点を通じて旺盛なエネルギーを放射し、状況の不利を跳ね返していきます。



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技術的な試行錯誤とともに、精神面での向上を目指し、扶桑会は日々稽古に臨んでいます。



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Posted on 2023/10/20 Fri. 18:30 [edit]

category: 稽古日誌

thread: 古流武術・武道 - janre: スポーツ

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