東京稽古会への入会について
通常稽古は毎週木曜・日曜(または祝日)の2回行っています。通常稽古は会員限定です。
入会希望者が参加可能な本稽古は 5月22日(日)14時30分から17時30分まで開催します。
場所は 神道扶桑教太祠 本殿 です。
東京稽古会への入会を希望される方は 左のメールフォームよりお問い合わせください。
入会希望者が参加可能な本稽古は 5月22日(日)14時30分から17時30分まで開催します。
場所は 神道扶桑教太祠 本殿 です。
東京稽古会への入会を希望される方は 左のメールフォームよりお問い合わせください。
稽古日誌 令和4年3月10日、13日、17日、21日 大東流合気柔術 東京稽古会 
大東流合気柔術東京稽古会の稽古日誌。今回は3月中旬の記録です。
まずは3月10日(木)、扶桑教太祠 本殿での稽古。

合気上げ鍛錬法、片手取転換投、居捕逆腕捕、二カ条極めの4本。

相手に密着して操作する、重心を乗せるなど、繊細な身体感覚を修練しました。
これらはすべて大東流の奥義につながる考え方です。

この日は日本の伝統芸能「地唄舞」のお師匠さんが稽古の見学に来られました。

丹田を意識した動き、重力を真っすぐに身体に受ける姿勢。
武術と舞踊との間の共通点についても稽古後に皆で話し合い、楽しく意見交換させていただきました。

3月13日(日)の稽古には、大阪琢磨会より小林清泰先生が東京稽古会に指導に来てくださいました。

稽古は一本捕、逆腕捕、車倒、肘返など

主に大東流初伝の基本形に取り組みました。

技のディティールにこだわった指導を受け、初心者にとって有意義な時間となったと思います。

遠く東京にまでお越しいただき、非常に熱心に指導していただけることに感謝です。

続いて3月17日(木)、世田谷総合運動公園体育館での稽古。

手首の鍛錬を中心に基礎稽古。
鎌手詰、小手返、手刀詰、3カ条詰…

手首の鍛錬ではありますが、局部を意識するのではなく、全身の連動や、身体全体をさばいていくことが需要だということが改めて理解できます。

充実した稽古内容が、シブい表情でキメた写真でうかがえます。

3月21日(月・祝)は春分の日。新木場の東京スポーツ文化館での稽古。

一年ぶりの会場です。

稽古は大東流の特徴的な技法「搦める」を中心に取り上げました。

さらに相手の攻撃を受けた時と、はずした時の動きの違いについて。

生きた武術として稽古するためには、時には受けての動きを意表を突いた方法で処理していくことも必要です。

揺れ動く社会情勢や、人間関係の中で自分の軸を失わずに生活していくのも、一つの武術的思考スタイルです。

純然たる受け身で修練していては大東流合気柔術の核心部分をつかむことはできません。

自分なりの工夫をしながら取り組めるような稽古の流れを、今後はもっと多く取り入れて行こうと考えています。

其の三百七十七、取られる/取らせる 大東流合気柔術 東京稽古会 
自分の力を十分に発揮して、かつ相手の力はそうさせない。
武術に限らずあらゆる競技や交渉ごとにおいて、これが可能になれば達人と称されるだろう。

そのために重要なのは相手が仕掛けてくる「攻撃の受け方」だ。
今回は片手取りを例にして考えてみる。
大東流合気柔術の思考法として、中心の力を活かすということが必須である。
片手を取りに来る相手は人体の構造上、片足を踏み出して手を伸ばしてくる。

その踏み出した足の延長線上にいて攻撃を受けると、相手の中心の力は十分に生かされてしまう。
自分がその攻撃線から外れる位置に立って受けることもできるが、別の考え方もできる。

相手が取りに来る接点、つまり自分の手首を少しだけその攻撃線からずらすのだ。
もちろん小手先の動きになっては相手を上手に欺くことはできない。
微妙に全身を連動させて手首の位置を変えるのだが、ただこのようにするだけで相手は力を出せず、自分は比較的有利に事を運ぶことができる。

とはいえ、この操作は達意の人となるための極めて初歩の一段階であり、これをもって訓練を行うべきものに過ぎない。
基本的な操作法を身につけたうえで、起こりうる様々な状況に対応する術を導き出していってほしい。
其の三百七十四 半座脇挫 大東流合気柔術 東京稽古会 
相手が攻撃しようとしてくる場所から「いなくなる」という動きについて考えてみたい。

大東流合気柔術では初動で相手の攻撃線を外し、自らを有利な位置に置くことを基本的な考え方としている。
今回取り上げた半座半立(自分は座位、相手は立ち)の形「脇挫」においても同様である。
ただその運用法として、ぎりぎりまで相手に攻撃対象としての自分の姿を認識させつつ、まさに相手が自分をつかもうとするその刹那に、あたかも本体が消失するように動くことで、技の効果が発揮される。

自分の胸をつかもうと伸びてくる相手の腕を上下の手刀で挟む、その腕に沿うように体を密着させるなど、初動に続く動きの中に様々な要素が含まれるが、それらも全部この「相手の前から消える=いなくなる」という操作によって可能となるのだ。

またこの「攻撃線上からいなくなる」という考え方の要素は、一本捕や逆腕捕などあらゆる形の崩しの際に利用される。
それは「相手が崩れることのできる空間をあける」というふうに解釈を変化させていくことによって運用されるのだが、それはまた項を改めて解説していくつもりだ。

大東流の思考法としての「いなくなる」を実現するには、相手の心理状態を読み、操る過程が必ず含まれる。
これを考究していく中に、いわゆる「合気」につながる動きが現れるのではないかと感じている。
稽古日誌 令和3年 12月16日、19日、23日、26日稽古納め 
今年最後の更新となった大東流合気柔術東京稽古会の稽古日誌。
一年間いろいろな方の支えを受けて、稽古を続けることが出来ました。何よりもまず感謝の思いを述べたいと思います。
ありがとうございました。

12月16日(木)は明大前の扶桑教太祠 本殿での稽古。
毎週2回、美しく静謐な環境で稽古させていただきました。
ありがとうございました。

前回、前々回の本稽古の内容を中心に、密着と全身の連動を修練。
正面打ちを切返に崩す動き。

小手返、半座合気上から投げ倒しての受け身鍛練、最後に外脈極で手首の鍛錬。

小手先の力を使わないことの重要性を改めて感じる稽古になったと思います。

12月19日(日)は世田谷総合運動公園 体育館での稽古。

後ろからの攻撃に対処する後捕から、両肩捻。

同じく後捕、立襟捕。

こちらは片手取りに対して、双方の身体を伸ばして制する操作。

年末の稽古納めに予定されている昇級審査に向けての確認も大詰めです。

12月23日(木)、扶桑教太祠 本殿での稽古。

両手取に対応して相手の身体を詰め、可動域をうばう操作。

手刀を柔らかく活かして、密着して制します。

同じように両手取りを四方投。これは裏を攻めます。

手刀を剣に見立て、縦に操作することで力を伝える。毎回の稽古で繰り返し修練してきた要素です。

12月26日(日)、令和三年の稽古納めです。この日も扶桑教太祠 本殿を拝借して。

胸取を一本捕に制します。攻撃線の捌きと密着の要素。

正面打ちを切返に制する。これも同じく攻撃線の捌きと、手刀の密着。
ひとしきり今年目標にしていた重点動作を鍛錬したのち、2級の昇級審査。

一カ条立合、居捕、後捕の計16本を演武します。

修練の成果を十分に発揮して、合格です。
その後は恒例の、審査を受けて気になった点を全員で稽古。
逆腕捕の詰めを緩ませないように崩していきます。

稽古が終わった後は、一年間の感謝を込めて本殿の清掃。

東京稽古会では、毎回稽古後に拭き掃除を行いますが、この日はいつもよりも数段丁寧に拭き込みます。

コロナ感染症による緊急事態宣言が長く発出されるなど、社会情勢は困難なところもありましたが、会員諸氏の熱意、周囲の温かいサポートもあり、本年も充実した稽古を継続することが出来ました。
古武術である大東流合気柔術の修練を通じて、日本に古来から伝わる精神や知恵を現代に伝えていきたいという思いから、東京稽古会を始めて七年が経ちました。
常に初心に還りながら、また気持ちを新たに進んでいきます。

冒頭に記した通り、関係する多くの方々、また人知を超えた大きな存在にも感謝の念をささげて、一年の修行の締めくくりとさせていただきます。
合掌。
感謝。

其の三百六十三 正面打切返 大東流合気柔術 東京稽古会 
今回は正面打で攻撃を受けた場合に、切返で制していく動きを取り上げる。
これもまた、大東流合気柔術らしく上半身を脱力させるところにその妙味がある。

相手の打ち込んできた正面打を、手刀で受けとめる。
毎度のことだが、この時に攻撃線をずらし、自分に優位な立ち位置で受けることが重要だ。
次にあばら骨に向けて当身を入れながら、相手と横並びになる。
相手の手刀を受けた接点は自分の中心にあること。

さて、ここから相手の身体を崩すべく攻め込んでいくのだが、この動きがうまくいかない。
接点に近い腕の力で押し込もうとしてしまうのだ。

肩から先の力を使ってしまうと、自分が踏みしめている地面からの力は、切り離されて無効になってしまう。
全身を一つの塊として力を発揮するためには、上体を脱力することが必須だ。

ここのところは、日常の稽古でも常に意識を喚起してはいるのだが、実際に移すことが難しい。
「やわら」の真髄に至れば、拍子抜けするほどあっけなく相手は崩れてくれる。
たゆまぬ修練によって、その境地を進んでいってほしい。