扶桑会への入会について
通常稽古は毎週木曜・日曜(または祝日)の2回行っています。通常稽古は会員限定です。
入会希望者が参加可能な本稽古は 2月12日(日)14時から17時まで開催します。
場所は 世田谷区総合運動場 体育館 第一武道場です。
扶桑会への入会を希望される方は 左のメールフォームよりお問い合わせください。
入会希望者が参加可能な本稽古は 2月12日(日)14時から17時まで開催します。
場所は 世田谷区総合運動場 体育館 第一武道場です。
扶桑会への入会を希望される方は 左のメールフォームよりお問い合わせください。
其の四百十八 受け止める 大東流合気柔術 扶桑会 
<令和5年より、我々は東京稽古会から
「大東流合気柔術 扶桑会」と改称して活動してまいります。
今後ともよろしくお願いいたします>
今回は、相手と接触する瞬間にどのように動き、振舞えばよいかということについて述べてみたい。
すなわち、初動についてである。

古武術においては、相手との接触を「結び」と呼ぶ。
大東流合気柔術では、この「結び」の時点で相手を自分の身体と繋げてしまい、意のままに操ることを目指す。
操作としては、いつも言っていることの繰り返しになるが、肩から先の筋力に頼ってはいけない。
全身の連動をもって、柔らかく手刀を使うことで大東流合気柔術の「結び」の動作が実現する。

「相手と自分の身体を、接触した瞬間に繋げる」と簡潔に述べたが、より具体的には、正面打を打ち込んできた相手を自分の重心に乗りかからせしまうことで、目標を見失わせる、あるいは相手が体のバランスを崩して力を発揮することができない状態を作り出すのだ。

今回の動画では、剣を使う様子をイメージし、身体を伸ばした状態で相手の打撃を受けることを主眼として解説を行った。

もとより大東流合気柔術の根幹部分に係る技術である。
一朝一夕に習得できるところではないのはもちろんだが、少しづつ体に練り込むべく修練されたい。
其の四百十七 肘を挫く 大東流合気柔術 扶桑会 
<令和5年より、我々は東京稽古会から
「大東流合気柔術 扶桑会」と改称して活動してまいります。
今後ともよろしくお願いいたします>
今回の動きは初伝二ヶ条の「肘挫」という形である。
肘を逆関節にとって極め上げることで腰を浮かせて身動きが出来ないようにするのだが、技として最も重要なのは相手が攻撃を仕掛けてきたところを受ける、その瞬間である。

こめかみを目がけて手刀で打ちかかってくる相手に対して、こちらも手刀を伸ばし、頸動脈を打っていく。
気を付けてほしいのは、肩から先の腕の動きだけで打つのではなく、しっかりと膝を進めて、腰を使って打つことだ。
腕だけで打つと、どうしても上半身が前に傾いてしまって力が伝わらない。
腰を前方に運ぶことで、身体を安定させた状態で手刀打ちを行ってほしい。

こうすることで、ただ相手の横面打ちを受けるだけでなく、同時にこちらの攻撃を行うのだ。
むしろ首への手刀打ちを受けた相手の方が大きく体勢を崩すように動くことが重要だ。

この初動で相手を崩れを誘ったならば、全身を一体化して方向を180度転換する。
するとあっけなく相手の身体は仰向けにひっくり返る。
このようにして倒すことが、その後の肘を挫く動きにつながっていくのだ。

裏を返せば、初動が不十分だと、柔術的な極めに持ち込むことは難しい。
肘を使った固め方については、今後機会を改めて解説していくこととしたい。
其の四百十五 脱力とは? 大東流合気柔術 扶桑会 
<当ブログをご覧の皆様、新年あけましておめでとうございます。
令和5年より、我々は東京稽古会から
「大東流合気柔術 扶桑会」と改称して活動してまいります。
今後ともよろしくお願いいたします>
今年最初の動画解説では、「大東流合気柔術 扶桑会」の命名についてご説明します。

古来、扶桑(ふそう)という語には「日本」という意味があります。
また私たちが日ごろ稽古させていただいているのは神道扶桑教 世田谷太祠(扶桑教大教庁)の神前です。
扶桑教は、江戸期の富士講に源を発する全国の冨士山岳信仰の一拠点でありますが、そこでは「扶桑」を日本国の象徴でもある「富士山」に擬していると伺っています。

我々扶桑会では、神代から継承されてきた日本の身体操法と思考法を「現代社会を生きるための知恵」として活かすべく、日々修練を行っています。

自然体の感覚、身体の全体性を感じながら動く意識、ぶつからず滞らない考え方。
大東流合気柔術の中には、日本固有の文化といってもいいこうした財産が豊富に含まれているというのが、私の持論です。

古の日本文化を古武術を通して学び身につけ、冨士の頂のように高みを仰ぎ目指しながら修行の道を進んでいきたい。
「扶桑会」という新しい会の名称には、そうした思いが込められています。
其の四百十三 つかませ続ける 大東流合気柔術東京稽古会 
相手による「掴む」という攻撃は、こちらがそれを利用することで非常に大きな力となって相手に還流していく。
今回は大東流合気柔術の独特な思考法を使って力を伝達していく操作法を紹介する。

一般に公開しているYouTube動画などに対して「何故手を放さないのか?」という疑問のコメントが多くみられるようになってきた。
中には誹謗中傷に近いような内容の声も少なからずある。
それだけ合気系武術を知らない人の目に触れているということだろうから、喜ばしい現象である反面、あまりに一面的なものの見方をぶつけられると辟易してしまうというのも正直なところだ。

攻撃してきた相手が、掴んだり握ったりしている手を容易に放せないのは、まさに「攻撃の意図」を持っているからだ。
技をかける方はその意図にぶつからずに受け入れながらも自分の有利な状況に持ち込んで操作することで、相手の攻撃の意思を継続させたまま力を伝えていく。
いったん動き出した意図を変更し中止するということは、それに対する明らかな反抗や危険を察知しなければ、非常に難しいのだ。

ここで我々術者の側として重要なのは、いかにその相手の「攻撃の意図」をそのままに、ぶつからず、逆らうことなく受け入れていくかということだ。
つまり、相手にしてみれば「掴んだままの状態と思っていたら、倒されていた」という状況を作り出すのだ。

そこには普段の稽古で行っている、脱力、全身の連動、自然体による身体運用など、大東流そのものの理解が必要になってくる。
今回の動きにみられるように、技をかける側は掴まれた腕にほとんど力を入れることなく、全身と一体化させて動かしている。
如何に自分の対抗心を虚しくして「相手の意図に沿うように動けるか」が、結局は自分の意思を完遂できるかということにつながっていく。
稽古日誌 令和4年9月15日、19日本稽古、25日 大東流合気柔術 東京稽古会 
大東流合気柔術 東京稽古会の稽古日誌。今回は9月中旬から下旬にかけての記録です。
まずは9月15日(木)、世田谷総合運動公園体育館での稽古。

基本の形から修練を始め、その変化・応用へと段階を追って進みます。
この日は立襟捕など、後ろからの攻撃に対する考え方を取り上げました。

正面からの攻撃と違って、後ろから接触された場合にどう臨むか。
予期しない攻撃に対して反応するために必要なものは何か?

そうした「心構え」的なものを練り上げていくのも、古武術修行の現代的な意義です。

9月19日は9月の本稽古。
この日は「正面打」をテーマに、大東流合気柔術の基本的思考法について学びました。

正面打ちの打ち方、受け方に始まった稽古は、「受け」が「攻め」そのものに転じることや、身体の中心を使うこと、全身を柔らかく運用することなど、大東流の核心的な思考法を身体操作に置き換えていく刺激的なものでした。

一カ条から、二カ条、四カ条まで、正面打ちという動きを使って様々なバリエーションの形に取り組みます。

最後は同じ思考法で「胸取」にも応用が可能であることを確認。

今後の稽古に活かしてほしい、重要な術理を学べた本稽古となりました。

最後は9月25日(日)の稽古。
この日は相手の攻撃してきた身体の部分を「盾」にして使う考え方から稽古を始めました。

これは胸をつかんできた相手の腕の陰から攻め込んでいく動き。

お互いの動きをどう感じ、どう修正すればよいかを話し合うことが、充実した修練につながります。

さらにその考え方を使って、片手取りの四方投げなど。
変化応用は基本の考え方のベースによって理解度が深まります。

この日は帯の色が同じ人同士がそれぞれの習熟度に合わせて自由練習にも取り組みました。
お互いが切磋琢磨して技術向上を目指していきます。
