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扶桑会について

指導者: 石塚嘉 【達人・名人・秘伝の師範たち】
稽古日時:日曜14時半~16時半 / 木曜19時~21時
稽古場所:神道扶桑教 世田谷太祠 東京都世田谷区松原1丁目7−20 【道場紹介】 
  
入会希望者が参加可能な公開稽古は 6月25日(日)12時30分から14時30分まで開催します。
場所は 世田谷区総合運動場 体育館 第一武道場です。
扶桑会への入会を希望される方は 左のメールフォームよりお問い合わせください。
  
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其の四百三十一 抜いて落とす 大東流合気柔術 扶桑会  




今回は強い力で胸倉をつかまれた時を想定して、大東流合気柔術ならではの身体の使い方を考察してみる。

最大のポイントは「脱力」である。


抜いて落とす4



相手が強い力で攻撃してきているのに、こちらが脱力するなどというのは非常識と思われるだろう。
強い力に対して弱い力が勝るというのは物理学的にも矛盾しているように感じられるからだ。

ただし、ここでいう脱力は「弱い力」と同義ではない。
いわば種類の異なる力を使うことで、相手に意思を伝達していく。







両腕で掴まれている胸の接点をそのままに、捕り手側は腕を相手の腕の内側に差し込む。
そして相手の肘関節に対して、腕をのばすように刺激を与えていく。

この時に肩から先を充分に脱力して「腕の反し」の技法を使う。
腰および肩甲骨から腕を回転させるようにして、全身の力を指先に向けるのだ。



抜いて落とす1



これは筋力で相手とぶつかるように行う操作とは異なり、「力のせめぎ合い」が生じない身体の使い方である。
肘関節が外側には曲がりやすいという特性を利用して、相手の体幹に微妙な刺激を与えるのだ。

ここで少しでも相手の身体が動いたら、押し込むのではなく、身体の重みを肘の一点に集める(重力を利用する)意識で崩しをかける。
扶桑会が標榜する「自然体での動き」が有効となる。



抜いて落とす2



動画の中でも触れているように、相手が力ずくで攻撃してきている時というのは、必ずどこかに弱点(隙)ができるものである。
こちらはその力に同じ意識で対抗するのではなく、常識をずらした方法論で対峙する。

冒頭述べた通り、大東流ならではの思考法を体感できる動きであるといえるだろう。



抜いて落とす3



もちろん、脱力した異種の力を発揮するということは「言うは易く行うは難し」である。
不断の鍛錬によってその極意をつかみ取ってほしい。










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Posted on 2023/04/22 Sat. 19:00 [edit]

category: 胸捕

thread: 古流武術・武道 - janre: スポーツ

tag: 大東流  合気柔術  重心 
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稽古日誌 令和5年4月2日 6日 9日 大東流合気柔術扶桑会  




大東流合気柔術扶桑会の稽古日誌、今回は4月上旬の稽古内容を記していきます。

まずは4月2日(日)の稽古。



PSX_20230402_193642.jpg



重心の移動で相手を制していく考え方を修練。

上のような一見アクロバティックに見える技も、相手と自分の間に適切な空間をあけ、体重移動を行うことで可能になります。



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腕の力で無理やりに動かそうとするのではなく、地球が生み出す「重み」に沿うことで相手がひとりでに動いていくように。

まさに自然環境に合致して、抵抗を生まない不可思議な力を発揮していきます。



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扶桑会の考える「自然体」というものを、これからも稽古の中で突き詰めていきたいと考えています。



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続いて4月6日(木)の稽古。



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この日は自分の持つ「軸」を利用して相手との関係性を作っていく考え方を研究しました。



PSX_20230407_002838.jpg



自分の軸に相手を巻き込む、自分の軸を移動させることで大きく崩しをかける…。

「軸」とは自分の身体を通る重みを意識し、把握することで生まれます。
地球の中心に向かって真っすぐに落下していく自分を感じることができるか否か。



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突き詰めていけば非常に奥深い感覚ではありますが、まずは「姿勢を正しく保つ」こと。

そうした基本の部分から始めていくことが大事です。



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最後は4月9日(日)。一年ぶりに新木場にある民間のスポーツ施設で稽古しました。



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広い稽古場で、大きく身体を動かしていく技に取り組みます。

身体を固めず、雄大に伸ばしていく意識が重要です。



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関節を捕って力を伝えていく操作では、ともすれば接触点にこだわりがちになってしまいます。

小さな部分を攻めるときこそ、その先にある本体に目を向けなければいけません。



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「些事にこだわらず、本質に関与する」

古武術に限定されない、人間としての心構えにも通じる思考法です。



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Posted on 2023/04/16 Sun. 16:42 [edit]

category: 稽古日誌

thread: 古流武術・武道 - janre: スポーツ

tag: 大東流  合気柔術  古武術  姿勢  中心  重心 
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其の四百二十七 一ヶ条半座後捕 大東流合気柔術扶桑会  




大東流合気柔術 初伝118カ条のうち「一ヶ条」と呼ばれる31本の形を3回にわたって紹介する。

第2回目の今日は「半座半立(はんざはんだち)」五本、「後捕(うしろどり)」五本の計十本。
半座半立では捕手が座ったままなのに対し、受手は立った状態から攻撃を行う。
後捕は捕手の背後から受手が攻撃を加える。

扶桑会では昇級審査の2級で立合11本、居捕10本に加えて後捕の5本を演武する。
また1級では上記に加えて半座半立5本を行う。つまり1級審査時には一カ条すべてを一通り習得している必要がある。

動画を参考に、日々の稽古で習熟されたい。







一本目 「半座・半身投(いっぽんどり)」
二本目 「半座・裏落(うらおとし)
三本目 「半座・居反(いぞり)」
四本目 「半座・肩落(かたおとし)」
五本目 「半座・入身投(いりみなげ)」
六本目 「後捕・立襟捕(たちえりどり)」
七本目 「後捕・両肩捻(りょうかたひねり)」
八本目 「後捕・両肘返(りょうひじがえし)」
九本目 「後捕・抱締捕(だきじめどり)」
十本目 「後捕・肩落(かたおとし)」



半座後捕サムネ3



動画の見方であるが、最初に通常の速度での演武、続いて再生速度を落としてポイントごとに解説を加えている。
いわゆる「楷書」のように一点一画をおろそかにせず、しっかりと詰め、崩しを入れて制していく「柔術的」動きである。
最初はこのように、柔術的技法を大切にして形を覚えていくことが望ましい。

なお、それぞれの形の解説の末尾に「合気柔術」として動きを簡略化した方法を掲げた。
簡略化と言っても単純にコンパクトにしたというものではなく、より少ない動きの中に柔術的崩しを包含させている。
一見すると体捌きなどが省略されているようだが、これらも微妙な重心の移動や身体操作で柔術的技法と同じかそれ以上の威力を発揮させている。

より発展的な研究に役立てていただければ幸いである。








Posted on 2023/03/25 Sat. 19:00 [edit]

category: 一カ条

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tag: 大東流  合気柔術  重心  入身 
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其の四百二十六 一ヶ条立合 大東流合気柔術 扶桑会  




大東流合気柔術 初伝118カ条のうち「一ヶ条」と呼ばれる31本の形を3回にわたって紹介する。

第1回目の今日は「立合」の十一本。双方が立った状態で行う形である。

扶桑会では昇級審査の5級で一本捕、逆腕捕、4級で左記に加えて車倒、裏落を行う。
3級以上は11本すべてが審査項目に入ってくるため、この動画を参考にして習熟されたい。







以下に形の名称を読み方とともに記す。

一本目 「一本捕(いっぽんどり)」
二本目 「逆腕捕(ぎゃくうでどり)
三本目 「車倒(くるまだおし)」
四本目 「裏落(うらおとし)」
五本目 「小手返(こてがえし)」
六本目 「腰車(こしぐるま)」
七本目 「帯落(おびおとし)」
八本目 「搦投(からめなげ)」
九本目 「切返(きりかえし)」
十本目 「四方投・表(しほうなげ・おもて)」
十一本目「四方投・裏(しほうなげ・うら)」



一カ条立合サムネ2



動画の見方であるが、最初に通常の速度での演武、続いて再生速度を落としてポイントごとに解説を加えている。
いわゆる「楷書」のように一点一画をおろそかにせず、しっかりと詰め、崩しを入れて制していく「柔術」的動きである。
最初はこのように、柔術的技法を大切にして形を覚えていくことが望ましい。

なお、それぞれの形の解説の末尾に「合気柔術」として動きを簡略化した方法を掲げた。
簡略化と言っても単純にコンパクトにしたというものではなく、より少ない動きの中に柔術的崩しを包含させている。
一見すると体捌きなどが省略されているようだが、これらも微妙な重心の移動や身体操作で柔術的技法と同じかそれ以上の威力を発揮させている。

より発展的な研究に役立てていただければ幸いである。








Posted on 2023/03/18 Sat. 19:00 [edit]

category: 一カ条

thread: 古流武術・武道 - janre: スポーツ

tag: 大東流  合気柔術  一本捕  小手返  重心 
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其の四百二十五 全身で乗る 大東流合気柔術 扶桑会  




今回は相手に攻撃をさせ続けるということに重点を置いた動きを解説してみたい。



全身で乗るサムネ



大東流合気柔術は一見すると、力強く相手の身体の一部を動かし、崩し制するように思われることが多い。
しかし、実際にはその逆であって、むしろ如何に相手に違和感を与えないかのように力を伝達するかというところに工夫を凝らしている。







動画で紹介した動きも、最初に打ちかかってきた相手は捕り手の脳天に対し、しっかりと手刀を打ち込んでいる。
これを柔らかく受け止め、瞬時に自分の体幹部分と接続させてしまうのだ。



全身で乗る1



技は「初動でほぼ決まる」とよく言うが、この「結び」の段階で相手に反発を感じさせてしまうと、次の動きで崩すことは不可能となる。

攻撃側は、あたかも自分が相手に打ち込んだ手刀が到達し、そのまま体を斬り続けているような感覚で重心を前方に乗せ続ける。
このような状態を作り上げられた時に肘の急所に対する手刀の攻めが効果を発揮する。



全身で乗る2



さらにその手刀の攻めもまた、上半身を使った力技では、相手に抵抗の気持ちを生んでしまう。

動画を確認してもらえばわかると思うが、肘に当てた手刀はほとんど動いていない。
その代わりに膝と踝の緊張をゆるめ、自分の体重が手刀の一点にかかるように操作している。



全身で乗る4



実際に相手をつけてやってみると、これがなかなか頭で考えているようにはいかないものだ。

色々と工夫して稽古してみていただきたい。












Posted on 2023/03/11 Sat. 19:00 [edit]

category: 正面打

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tag: 合気柔術  大東流  手刀  重心  正面打 
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稽古日誌 令和5年2月2日 5日 9日 12日本稽古 大東流合気柔術 扶桑会  




大東流合気柔術 扶桑会の稽古日誌、今回は2月前半の稽古内容の記録です。
2月2日(木)は世田谷区松原の扶桑教太祠本殿にて。



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相手の攻撃意思を継続させたまま、柔らかく自分の重心に取り込んでしまう考え方を修練。



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理屈は分かっても実際にそれを遂行するのは思わず笑いが出てしまうほど至難の業です。



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最初こそ苦戦していたものの・・・
ぶつからず、滑らかに動けばこのとおり。大きく崩すことができました!



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2月5日(日)は、多摩スポーツセンター 第二武道室での稽古。
いつもはあまり利用しない遠方の会場での開催となりました。



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比較的上級者が多かったこともあり、形の稽古を中心に。



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大東流合気柔術の操作法を自分のものにするためには、教わったことをなぞるだけではなく、動きや考え方に自分なりの理解を深めていくことも重要です。



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この日は多くの形を矢継ぎ早に繰り返すスタイルで強度高めに鍛錬しました。



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2月9日(木)は、扶桑教太祠での稽古。
この日は武術雑誌「月刊秘伝」の取材を受けました。



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いつもと同じように古武術の基本動作を大東流の形の中に落とし込みながら修練。



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私たちが大東流合気柔術をどう捉え、どう身につけようとしているかを上手く伝えられたでしょうか?



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雑誌は来月中旬ごろ発売されるそうですので、是非読んでくださいね。



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2月12日(日)は2月の本稽古でした。
会場は世田谷総合運動公園体育館にて。



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古武術の核心技法として「三角点に崩す」をテーマに研究しました。



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前に崩し、後ろを攻める。
無理な力の使い方をした途端に、相手は身体を固めてしまいます。



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身体全体で、重心の移動を丁寧に使って相手の攻撃の意思を自分の有利なところに導いていく考え方です。

この日も充実した稽古になりました。



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Posted on 2023/02/16 Thu. 20:00 [edit]

category: 稽古日誌

thread: 古流武術・武道 - janre: スポーツ

tag: 大東流  合気柔術  重心  連動  体重移動 
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其の四百二十一 乗せて制する 大東流合気柔術 扶桑会  




相手の攻撃が早く、強くなればなるほど、それに対応する技は緩やかで柔らかくなければいけない。

今回の操作は、そうした大東流合気柔術の特徴をよく表すものだ。



乗せて制する サムネ2



両手で胸倉につかみかかってくる相手に対して、こちらは攻撃を受ける直前まであたかも「掴まれるのを待っている」ように自然体のまま立つ。

そして相手が前襟をつかんだと錯覚するほどの瞬間に、できるだけ緩やかに体全体を捌いて、攻撃線の外側に身体を置く。







同時に、流れるような動きで相手の掴み手を下から掬い上げるように触る。
この時相手の激しい前進の勢いを、こちらの体幹部分と接続させるような意識が必要だ。



乗せて制する3



動画内ではこれを「自分の重心の上に乗せる」と表現しているが、ここが最初の一挙動にして技の成否を決定づける操作となる。



乗せて制する4



流れるような動きが求められると書いたが、具体的にはこの操作を肩から先の動きで行っては相手とのぶつかりを生じさせてしまう。
腕を動かすのではなく、「腰を使って相手の腕を挟む」感覚と言えばよいだろうか。



乗せて制する2



腰から発する力で身体の末端を動かしていく。

これこそがいわゆる「柔らかい力の発揮」だと扶桑会では考えている。









Posted on 2023/02/11 Sat. 19:00 [edit]

category: 胸捕

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tag: 大東流  合気柔術  重心  攻撃線 
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其の四百十九 八の字 大東流合気柔術 扶桑会  




今回からは大東流合気柔術の代表的な形ともいえる一本捕について解説していきたい。

特に体重移動で技をかけていくという、まさに大東流らしい考え方を含む身体操作法を取り上げるので、ぜひ参考にしてほしい。



八の字4



まずは、初動である。
正面打ちで攻撃してくる相手の腕を、はじき返すのではなく全身を一体とした手刀の柔らかな動きで受け止める。

この瞬間に相手を乗せてしまうところに極意があるのだが、これは前回の「受け止める」でも解説しているのでそちらを参照されたい。







初動で相手とつながったら、そのつながりを失わないよう、一動作ごと丁寧に運んでいくのだが、最後に腕を斬り落とすときにどうしても力づく、つまり腕の力を用いて引っ張ったり引き落としたりということになってしまう。

ここで出てくるのが、冒頭で述べた体重移動による崩しである。



八の字3



相手は両足が地面に接する二点で自分の身体を支えている。
これを固定したまま、その二点を底辺とする二等辺三角形の頂点に相手の重心を移動させれば、物理の法則にしたがって支え続けることは出来なくなる。

そして、その位置への移動を自らの身体を動かすことによって行えば、相手の抵抗はほとんど起こらない。
何故なら相手の意思に反した無理な力が働かないからである。



八の字1



動画ではこの時に、相手の両足を結ぶ線と、自分の両足の作る線が「八」の字になるように運足する、としている。

これを「4点で台形を作る」「真ん中に鏡を置いたと想定して足を対称位置に置く」など、様々な口伝があるが、どれにしても要は相手の重心を三角点に導くために、自分の体重をどこに移動させるかということを語っている。



八の字2



相手を動かそうとして無理に引っ張りまわすのでなく、素直に自分の位置を変えてことを進める。

古武術大東流の知恵に満ちた思考法だと感じるのだが、いかがだろうか。






Posted on 2023/01/28 Sat. 19:00 [edit]

category: 正面打

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其の四百十八 受け止める 大東流合気柔術 扶桑会  




<令和5年より、我々は東京稽古会から
 「大東流合気柔術 扶桑会」と改称して活動してまいります。
 今後ともよろしくお願いいたします>




今回は、相手と接触する瞬間にどのように動き、振舞えばよいかということについて述べてみたい。

すなわち、初動についてである。



受け止める1



古武術においては、相手との接触を「結び」と呼ぶ。
大東流合気柔術では、この「結び」の時点で相手を自分の身体と繋げてしまい、意のままに操ることを目指す。







操作としては、いつも言っていることの繰り返しになるが、肩から先の筋力に頼ってはいけない。
全身の連動をもって、柔らかく手刀を使うことで大東流合気柔術の「結び」の動作が実現する。



受け止める2



「相手と自分の身体を、接触した瞬間に繋げる」と簡潔に述べたが、より具体的には、正面打を打ち込んできた相手を自分の重心に乗りかからせしまうことで、目標を見失わせる、あるいは相手が体のバランスを崩して力を発揮することができない状態を作り出すのだ。



受け止める3



今回の動画では、剣を使う様子をイメージし、身体を伸ばした状態で相手の打撃を受けることを主眼として解説を行った。



受け止める4



もとより大東流合気柔術の根幹部分に係る技術である。
一朝一夕に習得できるところではないのはもちろんだが、少しづつ体に練り込むべく修練されたい。










Posted on 2023/01/21 Sat. 19:00 [edit]

category: 正面打

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tag: 大東流  合気柔術  古武術  連動  重心 
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其の四百十六 落差で崩す 大東流合気柔術 扶桑会  




<令和5年より、我々は東京稽古会から
 「大東流合気柔術 扶桑会」と改称して活動してまいります。
 今後ともよろしくお願いいたします>



前回、座ったままで相手を後方に投げ飛ばす「居反」という形を解説したが、それを立った状態で行うとどうなるかということを述べてみる。



落差で崩すサムネ2



両手首を抑えに来た相手の手を逆に取りかえし、人差し指の付け根で急所を攻める。

この急所は手首の「脈所」と呼ばれる部分であるが、自分の腕に力が入ってしまうと相手に力が伝わらない。







むしろ手刀を真っすぐに伸ばすようにして、自然に当たるに任せておくくらいの気持ちで操作すると、非常に威力ある攻めとなる。

この操作が決まれば相手は浮足立ち、腰の位置が上がる。
こうなれば前回解説した、「乗せる」状態へと相手の重心を誘導できる。



落差で崩す1



次に、立った状態から正座へと自分の体位を変化させる。
これは非常に大きな落差を生む。

相手は自分の重心を奪われているわけなので、これもまた大きな威力を発揮して、たまらず前方へと飛ばされていくわけだ。



落差で崩す4



ただし、これは自分の体位変化が、地球の引力に沿った「垂直落下」でなければ効果を発揮しない。
つまり、筋力の作用による引っ張りや押し込みがはいってしまうと、とたんに技がかからなくなってしまうのである。

そして、その「垂直落下」を可能にするのは全身を脱力して動けるかどうかにかかっているのだ。
脱力によって感覚を研ぎ澄まし、自分の身体の状態を正確に感知するセンサーを働かせなければならない。



落差で崩す3



初動で手首を極めるのも、しゃがみこんで投げる時にも、十分な脱力をもって全身の力を使う。
大きく派手に見える技ではあるが、そのパフォーマンスを支えているのはやはり、脱力の思考法であることを銘記していただきたい。








Posted on 2023/01/07 Sat. 19:00 [edit]

category: 両手捕

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