扶桑会について
指導者: 石塚嘉 【達人・名人・秘伝の師範たち】
稽古日時:日曜14時半~16時半 / 木曜19時~21時
稽古場所:神道扶桑教 世田谷太祠 東京都世田谷区松原1丁目7−20 【道場紹介】
入会希望者が参加可能な公開稽古は 10月22日(日)14時30分から16時30分まで開催します。
場所は 明大前 扶桑会館(神道扶桑教太祠 本殿) です。
扶桑会への入会を希望される方は 左のメールフォームよりお問い合わせください。
【関連商品】
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【Twitter】https://twitter.com/aiki_fusoukai
【Instagram】https://www.instagram.com/aiki_kobujutsu/
【Facebook】https://fb.com/kobujutsu
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其の四百五十三 抜く 大東流合氣柔術扶桑会 
我々が公開しているYouTube動画に対する質問の中に「相手が本気で掴んできたら技はかかりますか?」というものがよくある。
おそらく質問者は「これは相手が忖度して(手加減して)攻撃しているから(技が)かかっているのだろう」という感覚を抱いているのだと思うが、結論から言うと「力を込めて掴まれた方が(技は)良くかかる」。

大東流合氣柔術の中でも重要な思考の体系として「脱力」という要素があるが、今回の動画はまさにそれをよく体現している。
両手で腕をつかまれるというのは一見すると掴まれた方が不利のようだが、掴まれたその一点を操作することで全身を崩せるため、「脱力」の効果が測りやすい。
ただし、動画内でも説明しているように単純に「力をなくしてしまう」ような脱力では相手は動かない。
丁寧に言うならば「脱力」することよって「全身一体の動きを作り出す」ことが必要になってくる。
これは前回までの説明と似通ってくるために、「またか」と思われる方も多いかもしれない。

そこで、この解説を読んでくれている方のために、動画では触れていないコツをお伝えする。
それは「まず、ぶつかる」ということだ。

攻撃に対して、こちらは腕の筋力をもってして対抗するのだ。
ほんの一瞬、身を硬くして相手をはじき返すようにしてみよう。
相手はその反応に対して、さらに入力を強めようとする、その際を狙って全身脱力する。

力の差があるほど、この理合は有効である。
日々の稽古の中で試してみていただきたい。
其の四百三十九 斬り込む 大東流合気柔術 扶桑会 
今回は手刀のちょっとした使い方が、力の伝達に大きく作用するという操作を、実例を挙げて解説してみたい。
これも前回同様、大東流合気柔術の根幹たる「剣の理合」の思考法に基づく動きである。

相手の攻撃は諸手捕。両手で前腕部をつかみ押さえ込んでくる。
一本の腕に対して、両手で押さえられるわけであるから、真正直にそれを腕力で跳ね返そうとするのは良い考えではない。
今回の操作では、自分の身体に近い方を押さえている相手の腕、すなわち「上手(うわて)」ということになるが、その上手を封じることで相手を無力化する。
先ずは相手の上手側に体の中心をずらす。この時につかまれている腕の力は抜いていること。ここで力をぶつけてはいけない。
そして前回やった「摺り上げ」の技法で手刀を斬り上げる。
小指(刃)側を意識して全身の力を出すことが肝心だ。

「摺り上げ」が奏功して、うまく相手の身体が動いたら、こちらはさらに相手の中心に向けて手刀を伸ばしていく。
腕を使って「押し込む」のではなく、手刀の刃の方を使って相手に「斬り込む」のだ。
感覚的に言うと、上から押さえつけてはいけない。
前腕の尺骨から小指にかけての線を意識して、相手を乗せていくようなイメージだ。
この辺りの操作は「摺り上げ」にも通じる。
「剣の理合」に基づく思考法であるから、感覚が共通していることも当然ではあるが。

このとき相手は、掴みに行っている両手首のために体を持ち上げられている状態になっているが、この手刀を伸ばす操作によって、今度は両腕の前腕部が絡み付けられるようになってしまう。
まさに「自縄自縛に陥る」かたちである。

実際に体感すると、この「斬り込み」によって受ける威力は相当なものであり、わずかな動きのように見えるが大きな効果を発揮できる。
非常に興味深い操作法である。ぜひ研究に臨んでいただきたい。
其の三百八十四 ひったくられない 大東流合気柔術 東京稽古会 
今回も、女性や比較的力の弱い人でも使える古武術の思考法を紹介していきたい。

状況としては、歩いている状態ですれ違いざまに持っているカバンなどを奪われそうになるところを想定して行う。
単純に言えば、相手の力に逆らわずついていきながら、その進む方向を相手の重心の崩れやすいところ、つまり「重心の裏」に自分の身体をもっていくという考え方だ。
とは言え、とっさの時にそうした心得のもとに正しく武術的にふるまえるかどうかということは日頃の訓練による。
身体操法というよりも、むしろ精神的な鍛錬によるところが大きいだろう。

慌てていたり、心が動揺していればいるほど、人は力任せに体を使ってしまう。
自分の置かれた状況を瞬時に理解し、冷静に取りうる手段を選択出来ればすでに達人の域にいるといってもいい。

その意味では武術的思考法を訓練する場合にも、ただ漫然と行うのではなく、このように起こりうる状況を想定するということは有効ではないだろうか。

ちなみに直接的な「ひったくり犯罪」への対応策としては、カバンの持ち方、壁側に荷物を携行して通行するなど、有効な予防方法が複数存在するので、興味のある方はぜひ研究していただきたい。
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