大東流合気柔術 東京稽古会スケジュール
次の本稽古は 1月24日(日)14時00分から17時00分まで
開催場所は 世田谷区総合運動場 体育館 第一武道場です。
通常稽古は毎週木曜・日曜(または祝日)に開催しています。通常稽古は会員限定です。
東京稽古会への参加を希望の方は 左のメールフォームよりお問い合わせください。
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其の三百十六 縦の意識 大東流合気柔術 東京稽古会 
大東流合気柔術の「一本捕」は、初級者が初めに取り組む型だが、そこには古武術の要素がふんだんに含まれている。
シンプルだが、探求すればするほど奥深い技術が必要になる技だ。

「一本捕」の「一本」とは何を指すかとよく言われるが、これもまた多種多様な答えができる。
受け手の腕を一本に伸ばして制することから、という考え方もあれば、自分の重心を一本の足に乗せて崩すので、という説もある。
どれが正しく、どれが間違いということはなく、術者の習熟度に合わせて何を「一本」ととらえるかは変化していっていい。

今回の動きは、この一本捕を後ろから腕をつかまれたときの対処法として使っている。
自分の手刀を縦に上下させることで、相手の抵抗を受けずに肩を反し、肘を制する。

振り返りざまに肘を取り、腕の自由を奪うためには、相手がこちらに対して力を出せない状態にする必要がある。
そのために、この縦の動き、つまり自分の身体の中心で手刀を使う操作法が効果を発揮する。

どのような状態で攻撃を受けたとしても、その対処法にある要素には共通性がある。
後捕もまた、一本捕の奥深さを知るには、よい鍛錬法と言える。
其の二百九十九 背後を攻める 大東流合気柔術 東京稽古会 
千鳥足を使った動きを続けて取り上げていきます。
大東流合気柔術では、後ろからの攻撃に対処する技法群があり、それらを後捕と呼びます。

今回は千鳥足を使って、後ろから攻撃してくる相手を崩し、制していきます。
まずは動画を見てください。
両肩を後ろから掴んでくる相手に対して、千鳥足で腰を切って肘を打ち込みます。
前回やった切返と同様に、後捕の場合も攻撃を受けた軸上で方向を変えることで大きな効果を生むんですね。

やはり、引っ張ろうとして相手から離れる方へ腰を回してみたりしがちですが、それでは力が伝わりません。
まずは、肩を取られた瞬間に、両方の手刀を構え、自分の中心を意識してください。
この中心軸上で回転するつもりで腰を回してみましょう。

上半身を脱力して骨盤の上に乗った姿勢を取ることは、いつの場合も同じく重要です。相手に攻撃を続けさせるような感覚をもって、接点に力みを及ぼさないようにしてみてください。
千鳥足の操作で相手が自分の軸上に巻き込まれ、体勢が崩れたら、自分の姿勢は正しく保ったまま、肩をつかんでいる相手の手を取ります。

相手の小指丘に自分の四趾を引っかけ、その腕をまっすぐ伸ばしましょう。
三カ条の形に腕を極めたら、そのまま静かに相手の背中に掌をくっつけるようにして、制します。
指に力を込めると、上手くいきません。

千鳥足の操作も、三ヶ条極めも、上達のためには脱力が重要なポイントになってきますよ。
東京稽古会へのお問い合わせはブログ内に設置のメールフォームまでどうぞ。
其の二百六十二、巻き込む 大東流合気柔術 東京稽古会 
相手との接点を自分の中心で操作する、大東流合気柔術の思考法を取り上げてきました。

これまでは自分の正面からの攻撃への対応でした。
今回は、後ろからの攻撃です。
動画を見てみましょう。
後ろから、両手首を掴まれます。
これを振りほどこうとして腕に力を入れて引っ張ると、相手との力比べになってしまいます。
ここは、接点を通じて相手を崩していく考え方に立ちましょう。
すなわち、脱力と連動です。

取られた手首にこだわらず、肩から先の力を抜きます。
そうして軸足に重心を乗せ、腰を回転させます。
全身の連動が出来ていれば、相手は自分の重心に巻き込まれるようになって、体幹部分から崩れてきます。
そこを捉え、小手返の形で倒し、制します。

後ろから攻撃を受けた場合でも、やはり自分の中心で相手に対応することで、崩しをかけ、打開していけるということを稽古の中で体感してください。
初めは小手返に取る時の手の操作が、難しいかもしれません。
腰を回転させながら、相手の腕の外側に手刀をひっかけるようにして見ましょう。
自然と相手の小手が、自分の手のひらの中に入ってくるようになれば、流れるように倒すことができるはずです。

古武術的な身体の使い方、考え方が含まれた、面白い動きです。
東京稽古会で、体験してみてください。お問合わせは、ブログ内のメールフォームからどうぞ。
其の二百十六、抱締捕 大東流合気柔術 東京稽古会 
大東流合気柔術の初伝一カ条にある後捕の形「抱締捕」です。
「だきしめ」ではなくて「だきじめ」ですので。どうでもいいですが。

後捕は相手が見えない状況で、どうやって効率的に自分を有利にし、相手を崩すかというところがミソです。
動きを分解して考えていくと、とてもよく考えられていて感心しますよ。
動画を見てください。
後から、体ごと抱えられるように腕を回して締め付けられます。
身動きが取れないので、まずは相手の手を切ります。
力任せにせず、相手が自分に近づいていることを利用して、当身をいれます。
後ろ頭で頭突き、かかとで足先を踏みつけ、手の甲を拳骨で打ち下ろします。
合計三発の当身のうちどれかが当たればラッキーです。
相手がひるんだすきに手の甲の「合谷」と呼ばれるツボを親指で掴んで、体ごと沈みます。これで相手は手を放します。
手で引っ張るのではなく、腰を落として体全体で切り離しましょう。

身体ごと沈むことで、相手の重心は前にかかり、こちらの背中にくっつくようになっていますね。これが狙いです。
さらに相手の出足とは逆の方の足を前に踏み出します。しっかりと踏み込んで重心を移動させると、相手の体勢はさらに崩れます。
こちらは相手の両手を掴んでいますが、その手も相手の崩れに応じて開きます。
すると相手は、あたかもその掴まれている接点にすがりつくように、そこでバランスを取ろうとします。

踏み込んだ側の手だけを離し、相手の崩れを保持したまま、体を転換します。
接点の位置は引っ張るのでも、押し込むのでもなく、動かさないようにしましょう。
相手が体勢を戻さないように向き直ったら、逆腕捕の要領で斬り落として、固めます。
体を転換するときは、相手にとっての三角点(バランスを崩しやすい位置)を意識しましょう。相手からすれば、頼っていた杖が急に取り払われたようになって、たまらず倒れてしまうんですね。

相手が自分の自由を奪おうと密着してきた。それを逆に利用して、どうにもならない状況に陥らせる…うまく考えたもんだと、思いませんか?
其の二百十、両肘返 大東流合気柔術 東京稽古会 
大東流合気柔術の初伝一カ条、後捕の三回目です。
形の稽古は、相手の攻撃方法を定め、それに対応する身体操作で崩していく道筋を反復訓練するものです。

受け手はその前提で、正しく、またしっかりとした攻めの意識をもって形を始めることが大切ですよ。
動画を見てください。
受け手側が後ろから、肘のやや上を掴んで、持ち上げるようにします。
相手のかかとを上げ、つま先立ちにすることが目的です。
そうすることで、捕り手側は力を出せなくなります。連行術の一つですね。
そのままではマズいので、捕り手側は全身を沈めるようにして重心を下げます。
この時に、肩から先は柔らかく脱力させることが重要です。
指を張り、しっかりと手刀を作ってください。
この操作がうまくできれば、相手はバランスを崩し、背中の方に引き付けられるはずです。

次に、相手を腰の上に乗せるように腕(かいな)を反し、肘を立てていきます。
この操作も、肩から先の力だけで行ってしまうと相手との接点が切れてしまいます。
重心を低く置き、体全体で相手の下から攻める意識を持ってください。
また、持ち上げようとするあまり、姿勢を崩してしまう人が多いのですが、背中はまっすぐに伸ばすように。
そうすることで、相手に力が効率的に伝わります。
肘に乗せると同時に、相手の方を振り向くようにします。上半身だけでなく、しっかりと腰を切ることで、相手は大きく崩れるはずです。

さらに、外側の足に重心をかけ、内側の足を相手の裏側に踏み込みます。
この時、足だけではなく、上半身も一体にして攻めてくださいね。
前回の「両肩捻」でも出てきた全身の連動がポイントです。
上半身と下半身で挟むようにして崩したら、もう相手はどうにも身動きが取れません。後ろに投げ倒して、残心。

難易度の高い操作がいくつか出てきますが、これは稽古を積み重ねる中で、必ず克服できます。
習得できるように、一緒に研究していきましょう!