扶桑会について
指導者: 石塚嘉 【達人・名人・秘伝の師範たち】
稽古日時:日曜14時半~16時半 / 木曜19時~21時
稽古場所:神道扶桑教 世田谷太祠 東京都世田谷区松原1丁目7−20 【道場紹介】
入会希望者が参加可能な公開稽古は 3月21日(火・祝)14時から17時まで開催します。
場所は 高津スポーツセンター 第二武道場です。
扶桑会への入会を希望される方は 左のメールフォームよりお問い合わせください。
【関連商品】扶桑会DVD「柔(やわら)の力の完成」←Amazonへリンク
稽古日時:日曜14時半~16時半 / 木曜19時~21時
稽古場所:神道扶桑教 世田谷太祠 東京都世田谷区松原1丁目7−20 【道場紹介】
入会希望者が参加可能な公開稽古は 3月21日(火・祝)14時から17時まで開催します。
場所は 高津スポーツセンター 第二武道場です。
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其の四百十七 肘を挫く 大東流合気柔術 扶桑会 
<令和5年より、我々は東京稽古会から
「大東流合気柔術 扶桑会」と改称して活動してまいります。
今後ともよろしくお願いいたします>
今回の動きは初伝二ヶ条の「肘挫」という形である。
肘を逆関節にとって極め上げることで腰を浮かせて身動きが出来ないようにするのだが、技として最も重要なのは相手が攻撃を仕掛けてきたところを受ける、その瞬間である。

こめかみを目がけて手刀で打ちかかってくる相手に対して、こちらも手刀を伸ばし、頸動脈を打っていく。
気を付けてほしいのは、肩から先の腕の動きだけで打つのではなく、しっかりと膝を進めて、腰を使って打つことだ。
腕だけで打つと、どうしても上半身が前に傾いてしまって力が伝わらない。
腰を前方に運ぶことで、身体を安定させた状態で手刀打ちを行ってほしい。

こうすることで、ただ相手の横面打ちを受けるだけでなく、同時にこちらの攻撃を行うのだ。
むしろ首への手刀打ちを受けた相手の方が大きく体勢を崩すように動くことが重要だ。

この初動で相手を崩れを誘ったならば、全身を一体化して方向を180度転換する。
するとあっけなく相手の身体は仰向けにひっくり返る。
このようにして倒すことが、その後の肘を挫く動きにつながっていくのだ。

裏を返せば、初動が不十分だと、柔術的な極めに持ち込むことは難しい。
肘を使った固め方については、今後機会を改めて解説していくこととしたい。
其の三百九十一 車倒 大東流合気柔術 東京稽古会 
大東流合気柔術 初伝一カ条の横面打ち車倒という形を取り上げる。
このところ続けて言及している「地球の引力と合致して動く」という要素を活用して技を生かしていくというのが主眼だ。

車倒は打ちかかってきた相手の攻撃を受け止めて、そのまま仰向けに崩し倒してしまう。
こちらに向かってくる攻撃の勢いがあるにもかかわらず、相手の背後に向かって崩すというのはかなり難しいことのように思える。
もちろん力業で相手の勢いに対抗したのでは目的を達成することは出来ず、そのために大東流では相手を「乗せる」という操作を使う。
この「乗せる」操作の際に自然体での動きが非常に有効となるのだ。

動画で示したように、相手の攻撃する勢いに対してこちらが前傾した姿勢で対応すると力が伝わらない。

ここに貼り付けている切出しの画像を見ても全て骨盤の上に上体が垂直に位置していることに気付かれることと思う。
この姿勢の力が、相手の攻撃してくる勢いを止め、さらに自分の重心に乗せてしまう。
こうなると相手はつま先立ちとなって力を失うのだ。

ここで気を付けてもらいたいのは、なにがなんでも教条主義的に自分の身体を地面と垂直にすれば事が運ぶというものではない。
相手の姿勢、こちらとの間合い、力の強弱によって若干の軸の調整は必要となる。
今回は自然体の有効性を明らかにするための解説であって、実際に形の稽古に及ぶ場合にはそれぞれ柔軟に運用してほしい。
其の三百二十一 横面打 大東流合気柔術 東京稽古会 
【謹んで新年のご挨拶を申し上げます。】
本年も大東流合気柔術 東京稽古会は日本古武術の継承発展を目指し、たゆまぬ鍛練を重ねていく所存です。
皆様のご支援をよろしくお願い申し上げます。
今年もまた、大東流の基本的な操作を、その思考法を解題しつつ取り上げていく。
令和三年の初回となる今回は「横面打」であるが、他武術の諸流派から当稽古会に参加する人には、修正するのに相当の時間を要してしまう、ある種の動きの「癖」がある。

「癖」とは、剣を水平に振り回すように、相手の頭部を横薙ぎに斬る、という動きだ。
合気道などでは手刀を頭の横に振りかぶるようにして、大きく外側に踏み込むために必然的に腕が水平に振られることになる。
しかし、この動画でも詳しく説明している通り、大東流においては剣は縦に使うことを原則としている。
横面打ちであってもその例外ではなく、相手の攻撃線をわずかに外したところに捌き、正面打ちを側頭部を狙って斬り下ろす。
攻撃は中心線を通して発することによって、その効力を発揮するという考え方だ。

捕手側も同じく、相手の中心を取るように捌きながら、自分の中心から手刀を発して迎え、受け止める。
いずれの側も、手刀を身体の外側に大きく出して操作することはない。
裏を返せば、手刀によって結ばれる相手との接点は、常に自分の中心の力が発揮できる範囲に収まっているということでもある。

今回取り上げた動きは、その思考法をよく体現している。
中心で、無理なく扱うことで、柔らかく脱力した効果的な技となる。基本動作ではあるが、核心的なアイデアである。
今年も、こうした基本を積み重ねて稽古していきたい。
其の三百五 当身で張る 大東流合気柔術 東京稽古会 
大東流合気柔術、車倒(くるまだおし)を、「当身と張り」の観点から研究してみたい。
車倒は横面打で攻撃してきた相手を仰向けに倒してしまう形であるが、前がかりに来る身体に対し、後ろに重心をかけさせるのは相当に難しい。

無論、形の修練であるので、初めのうちはある程度、お互いの動きに合わせる形で稽古を進めていく必要があるが、それでも思うように相手の身体をコントロールするには時間がかかる。
動かしづらい相手を「運ぶ」ために、大東流は身体を伸ばし、張るという戦略をとる。
動画にあるように、横面打を受けた手刀と、下腹部に伸ばした当身によって、脇腹から腕にかけての部分に筋肉の伸張を作ってしまうのだ。
当身の方向がずれると、この操作は上手くいかない。

また更に、相手の横面を受ける手刀の位置も重要で、出来るだけ手首に近い位置で接点を作った方が良い。
もうお分かりかと思うが、接点が手首に近いほど相手の身体は大きく広がり、そのために張りが強くなるからだ。

これまで、当身で身体に張りを作る動きを数回にわたって紹介してきたが、原理的にはどれも同じで、自分の身体を柔らかく伸ばすことで、相手の身体が緊張できない状態を作り出し、結果的にそれが相手を無力化していく。

口で言うほどその操作は簡単ではなく、柔(やわら)の修行は生涯追及しうる深いものだが、初心者のうちからそうした奥深い形の稽古に取り組めるのもまた、大東流の魅力といえるのではないだろうか。
東京稽古会への参加問い合わせは、ブログ内に設置のメールフォームよりどうぞ。
其の百四十七、剣を使う(立合) 大東流合気柔術 
前回の鍛錬法「其の百四十六、剣を使う」の続きです。

今度は双方が立ったままで行います。受け側の攻撃は横面打ちです。
捕り手はそれを捌いて受け、刀を突き込む要領で相手を崩し、制します。
動画を見てください。
前回と違うところは、座った状態と比べて移動が簡単なことです。
その代わり、相手も下半身が自由ですのでその分しっかりと崩さなくてはなりませんね。
そのために大事になってくるのが相手の手刀の捕り方です。
横面打ちの受けはこれまで「其の四十九、車倒」、「其の八十九、横面打ちを受ける」 などで解説してきましたので、そちらを参照してください。

受けた手刀を斬り落とし、刀の柄を握るように相手の手首を捕るのですが、この時大事なのが腕を縦に使う意識です。
皆さん初めのうちは、相手の手刀を回すようにして握ってしまいがちですが、それをまっすぐ縦に斬り落とすように意識してください。言い換えれば、自分の中心で操作するんです。それが足の捌きと共に体の向きを変えることで、あたかも相手の手刀を回し制しているように見えているんですね。
ここがうまくいけば、体幹の威力が効果的に伝わり、相手は大きく崩れます。

その後は、前回と同じように剣を正眼(中段)に構えるようにして、そのまま斬り落とします。
相手の肘の向きに注意してくださいね。肘の先端で逆の肩を狙うようにすると、崩れが大きくなり反撃を防ぐことが容易になります。
これも、実際にやってみるのが一番ですね。百聞は一触に如かず、です。
東京稽古会は、常時参加者受付中ですよ!
其の百二十一、打ち込む(車倒) 大東流合気柔術 東京稽古会 
質問:初心者が武術修行をするうえで、早く上達するためにはどうすればよいと思いますか?

なんと今回は、その答えを大公開します。
動画を見ましょう。
はい。もうわかりましたね。
答は「相手に届くように攻撃する」です。
なんじゃそれ と言うツッコミ、ありがとうございます。
でも、初めのうちは、ほんとに皆さんキチンと打ち込めていないんです。
手が届いていなかったり、相手に力が伝わっていなかったり、付き合いたての恋人同士のようにただぎこちなく手を握り合っているだけ、みたいなことも多々あります。
大東流の修業は、まずは「受け」と「捕り」を仮想しての型稽古が中心です。
約束の上で技を始めることが大半ですから、お互いが変な馴れ合いで中途半端な攻撃をしてしまいがちです。
そうすると、技を行う意味がなくなってしまうんです。

今回取り上げた「車倒(くるまだおし)」では手刀を使った「横面打ち」です。
受けの手刀が捕り手に届いてない場合、もしくは届いていてもちゃんと踏み込んで斬りこんでいなかったりした場合、捕り手側の次の動作には何の必然性も生まれません。
なぜなら、何もしなくても安全だから。
手刀を受けなくてもいいし、当身で相手の前進を止める必要もない。
型稽古が、「振り付けの練習」になってしまうんです。
でも、そうなってしまうのも無理はないかもしれません。
人に対して攻撃を仕掛けることなんて、日常的には考えられませんよね。
「相手のこめかみから乳首に向かって斬り下げろ」とか言われてもピンときません。
分かります。私も最初はそうでした。
ただ、古武術の稽古そのものが非日常的な体験であるということを考えるならば、刀で命のやり取りをしていた当時の人々の意識に寄り添うことは必須です。

「相手を殺すつもりで攻撃する」ことで、開けてくる意識の地平があります。
これが、武術修行の上達につながっていくんです。
賢明な皆さんには言わずもがなとは思いますが、決して暴力を推奨しているのではありません。
生命の存立の境界をイメージすることが、より良い生き方につながると言えば少し大げさでしょうか。

なんと今回は、その答えを大公開します。
動画を見ましょう。
はい。もうわかりましたね。
答は「相手に届くように攻撃する」です。
なんじゃそれ と言うツッコミ、ありがとうございます。
でも、初めのうちは、ほんとに皆さんキチンと打ち込めていないんです。
手が届いていなかったり、相手に力が伝わっていなかったり、付き合いたての恋人同士のようにただぎこちなく手を握り合っているだけ、みたいなことも多々あります。
大東流の修業は、まずは「受け」と「捕り」を仮想しての型稽古が中心です。
約束の上で技を始めることが大半ですから、お互いが変な馴れ合いで中途半端な攻撃をしてしまいがちです。
そうすると、技を行う意味がなくなってしまうんです。

今回取り上げた「車倒(くるまだおし)」では手刀を使った「横面打ち」です。
受けの手刀が捕り手に届いてない場合、もしくは届いていてもちゃんと踏み込んで斬りこんでいなかったりした場合、捕り手側の次の動作には何の必然性も生まれません。
なぜなら、何もしなくても安全だから。
手刀を受けなくてもいいし、当身で相手の前進を止める必要もない。
型稽古が、「振り付けの練習」になってしまうんです。
でも、そうなってしまうのも無理はないかもしれません。
人に対して攻撃を仕掛けることなんて、日常的には考えられませんよね。
「相手のこめかみから乳首に向かって斬り下げろ」とか言われてもピンときません。
分かります。私も最初はそうでした。
ただ、古武術の稽古そのものが非日常的な体験であるということを考えるならば、刀で命のやり取りをしていた当時の人々の意識に寄り添うことは必須です。

「相手を殺すつもりで攻撃する」ことで、開けてくる意識の地平があります。
これが、武術修行の上達につながっていくんです。
賢明な皆さんには言わずもがなとは思いますが、決して暴力を推奨しているのではありません。
生命の存立の境界をイメージすることが、より良い生き方につながると言えば少し大げさでしょうか。
其の九十一、車倒詳解(続) 大東流合気柔術 東京稽古会 
前回(「其の九十一、車倒詳解」)の続きです。
解説の中で何度も出てきた言葉が「体重移動」でしたね。
重心を移動させることで崩していくのが基本的な考え方です。

今回はさらに技の切れ味を増すために必要な操作です。
単に動きというよりは「考え方」「意識」を変えると思ってもらった方がいいかもしれません。
動画を見ましょう。
相手に対して自分の身体の位置を変え、重心を移動させていくことは、動きが大きいだけになんとなくわかりやすかったと思います。
そこをクリアしたら、次は相手の横面打ちを受けた手の操作です。
自分の両腕で、相手の顎、ないしは肩と、手首の間に「張り」を作ることが大事なのですが、ここが緩んでしまうことが多いんです。
相手を「倒そう」という気持ちが強ければ強いほどそうなる傾向があります。

動画で見たように、相手が短刀を持っていると仮定して技に臨んでみましょう。
短刀で斬られると大怪我をしますよね。
だから、相手の手首が自由に攻撃してこられないように何とかして操作しようとするはずです。
この「意識」を持つことで、技が変わってきます。
型をなぞるだけではなく、技の本質(何を目的にしているのか)について考えるようになるんです。

具体的には、相手の腕を上から押さえつけずに、下から自分の手刀に乗せるようにして「張り」を作ることです。
そのために、相手より低い位置で技をかけて行く意識が必要です。

これを理解するためには、自分が短刀を手にして「受け」側に回ってみることです。
そして技の途中で、隙があれば相手を斬ろうと意識してみましょう。
それを繰り返しながら、どうすれば反撃しにくいか、捕り手(技をかける方)と一緒に研究してみるんです。
車倒に限らず、この「相手が刃物を持って攻撃している」発想を持つことは、他の技にも応用できます。

「意識」、「発想」の違いで技が変わる(上達する)。
これも、古武術である大東流の面白いところです。
解説の中で何度も出てきた言葉が「体重移動」でしたね。
重心を移動させることで崩していくのが基本的な考え方です。

今回はさらに技の切れ味を増すために必要な操作です。
単に動きというよりは「考え方」「意識」を変えると思ってもらった方がいいかもしれません。
動画を見ましょう。
相手に対して自分の身体の位置を変え、重心を移動させていくことは、動きが大きいだけになんとなくわかりやすかったと思います。
そこをクリアしたら、次は相手の横面打ちを受けた手の操作です。
自分の両腕で、相手の顎、ないしは肩と、手首の間に「張り」を作ることが大事なのですが、ここが緩んでしまうことが多いんです。
相手を「倒そう」という気持ちが強ければ強いほどそうなる傾向があります。

動画で見たように、相手が短刀を持っていると仮定して技に臨んでみましょう。
短刀で斬られると大怪我をしますよね。
だから、相手の手首が自由に攻撃してこられないように何とかして操作しようとするはずです。
この「意識」を持つことで、技が変わってきます。
型をなぞるだけではなく、技の本質(何を目的にしているのか)について考えるようになるんです。

具体的には、相手の腕を上から押さえつけずに、下から自分の手刀に乗せるようにして「張り」を作ることです。
そのために、相手より低い位置で技をかけて行く意識が必要です。

これを理解するためには、自分が短刀を手にして「受け」側に回ってみることです。
そして技の途中で、隙があれば相手を斬ろうと意識してみましょう。
それを繰り返しながら、どうすれば反撃しにくいか、捕り手(技をかける方)と一緒に研究してみるんです。
車倒に限らず、この「相手が刃物を持って攻撃している」発想を持つことは、他の技にも応用できます。

「意識」、「発想」の違いで技が変わる(上達する)。
これも、古武術である大東流の面白いところです。
其の九十、車倒詳解 大東流合気柔術 東京稽古会 
恒例になった(なったのか?)「詳解」シリーズです。
今回は「車倒(くるまだおし)」です。

相手の横面打ちを受けながら、突き、崩しを入れ、相手を後ろ側に倒します。
動画と写真で型を覚えてしまいましょう!
まずは、横面打ちを受けます。
これは前回の「横面打ちを受ける」で解説しましたのでそちらも参照してください。

側面に回ってきた相手の攻撃を、自分も捌いて正面で受けます。
同時に相手の前進を止めるように、やや体勢を低くしながら当身を打ちます。
この時しっかりと踏み込んで体重移動してください。

次に、当身を入れた拳を開き、上に上げます。
顎に当てた手をさらに持ち上げ、相手をのけぞらせます。
相手の顎を向こうに押しすぎないこと。
意識としては垂直に手を上げるようにしてください。
相手が爪先立ったら、相手の横に並ぶように体重移動します。
外側の足で踏み込んで、寄せ足。
この際、下半身だけが動いて、上半身が残っていては意味がありません。
全身で移動することが重要です。

相手の体勢はここまでの操作でかなり崩れているはずです。
ここからさらに、相手の後ろに踏み込んで体重移動です。
相手の顎に当てた手を、肩に移して向こう側に擦り出すようにします。
外側の手刀を大きく斬り下ろすようにすると、バランスを崩された相手はたまらずたまらずあおむけに倒れます。
相手が着地する直前に手刀で相手の手首を掴み、自分の腰骨のところにつけるようにします。

脇腹と腕が伸びるように押さえ、止めを刺します。
残心。
ここまでが、大東流初伝の型「車倒」の要点です。
もちろん、これだけで説明し尽せるものではありません。
上達すればするほど、それぞれの局面でより深い動き方、考え方が現れます。
相手によっても、その時の攻撃の微妙な違いによっても技は変化します。
ここではあくまで基本的な考え方を示しました。
でも、それが「型で稽古する」出発点なのです。
何度も反復して、練りこんでいきましょう!
今回は「車倒(くるまだおし)」です。

相手の横面打ちを受けながら、突き、崩しを入れ、相手を後ろ側に倒します。
動画と写真で型を覚えてしまいましょう!
まずは、横面打ちを受けます。
これは前回の「横面打ちを受ける」で解説しましたのでそちらも参照してください。

側面に回ってきた相手の攻撃を、自分も捌いて正面で受けます。
同時に相手の前進を止めるように、やや体勢を低くしながら当身を打ちます。
この時しっかりと踏み込んで体重移動してください。

次に、当身を入れた拳を開き、上に上げます。
顎に当てた手をさらに持ち上げ、相手をのけぞらせます。
相手の顎を向こうに押しすぎないこと。
意識としては垂直に手を上げるようにしてください。
相手が爪先立ったら、相手の横に並ぶように体重移動します。
外側の足で踏み込んで、寄せ足。
この際、下半身だけが動いて、上半身が残っていては意味がありません。
全身で移動することが重要です。

相手の体勢はここまでの操作でかなり崩れているはずです。
ここからさらに、相手の後ろに踏み込んで体重移動です。
相手の顎に当てた手を、肩に移して向こう側に擦り出すようにします。
外側の手刀を大きく斬り下ろすようにすると、バランスを崩された相手はたまらずたまらずあおむけに倒れます。
相手が着地する直前に手刀で相手の手首を掴み、自分の腰骨のところにつけるようにします。

脇腹と腕が伸びるように押さえ、止めを刺します。
残心。
ここまでが、大東流初伝の型「車倒」の要点です。
もちろん、これだけで説明し尽せるものではありません。
上達すればするほど、それぞれの局面でより深い動き方、考え方が現れます。
相手によっても、その時の攻撃の微妙な違いによっても技は変化します。
ここではあくまで基本的な考え方を示しました。
でも、それが「型で稽古する」出発点なのです。
何度も反復して、練りこんでいきましょう!
其の八十九、横面打ちを受ける 大東流合気柔術 東京稽古会 
前回(「其の八十八、捌いて打つ」)は横面打ちを打つための考え方でした。
今度はその受けです。
相手が自分の側面に移動して打って来ます。
そこで、ボーっと待っていてはいけません。
自分も相手の打撃を中心線上で受けられるように捌きます。

さらに、受けるだけでなく同時に攻撃に出ます。
踏み込んで「当身」です。正拳で中段突きを出します。
この動画解説でなんども出てきたように、この当身は相手にダメージを与えるための打撃ではなく、自分に有利な状況を作り出すための身体操作です。
動画を見ましょう。
途中から、なんだか変なことになってますね。
実はこの身体操作法は、次回から解説する技、「車倒(くるまだおし)」の前段なんです。
相手の横面打ちを受けながら、自分は重心を前足にかけるように踏み込んで当身。
突き出した拳を開き、そのまま上に持ち上げます。

すると掌底が相手の顎に当たりますが、構わずそのまま上げます。
横面打ちで前がかりになっている相手は持ち上げられて爪先立ちになり、体勢を崩す・・・上手くいけばの話ですが。
ポイントは、掌底を上げるとき、踏み込んだ前の足に後足を寄せることです。
「寄せ足」と言います。
この時、相手を向こうに押さないこと。むしろ自分が沈みながら掌底を真上に上げる意識です。

もう一つは、横面打ちを受けた手刀を斬り下げないこと。
先生の動きを見ればよく分かりますが、掌底を上げると同時に、手刀にした手も上げていますよね。
二本の手の動きで相手を吊り上げるような感覚です。

わかりましたか?
読んでるだけでは、難しいですね、これは。
稽古に来られたら、一緒に動いてみましょう!
今度はその受けです。
相手が自分の側面に移動して打って来ます。
そこで、ボーっと待っていてはいけません。
自分も相手の打撃を中心線上で受けられるように捌きます。

さらに、受けるだけでなく同時に攻撃に出ます。
踏み込んで「当身」です。正拳で中段突きを出します。
この動画解説でなんども出てきたように、この当身は相手にダメージを与えるための打撃ではなく、自分に有利な状況を作り出すための身体操作です。
動画を見ましょう。
途中から、なんだか変なことになってますね。
実はこの身体操作法は、次回から解説する技、「車倒(くるまだおし)」の前段なんです。
相手の横面打ちを受けながら、自分は重心を前足にかけるように踏み込んで当身。
突き出した拳を開き、そのまま上に持ち上げます。

すると掌底が相手の顎に当たりますが、構わずそのまま上げます。
横面打ちで前がかりになっている相手は持ち上げられて爪先立ちになり、体勢を崩す・・・上手くいけばの話ですが。
ポイントは、掌底を上げるとき、踏み込んだ前の足に後足を寄せることです。
「寄せ足」と言います。
この時、相手を向こうに押さないこと。むしろ自分が沈みながら掌底を真上に上げる意識です。

もう一つは、横面打ちを受けた手刀を斬り下げないこと。
先生の動きを見ればよく分かりますが、掌底を上げると同時に、手刀にした手も上げていますよね。
二本の手の動きで相手を吊り上げるような感覚です。

わかりましたか?
読んでるだけでは、難しいですね、これは。
稽古に来られたら、一緒に動いてみましょう!
其の四十二、車倒 
相手を崩す、という身体の操作が初心者にもわかりやすいのが、
この「車倒」という技です。

横面打で攻撃してきた相手の手刀を受け、当身を入れます。
ここまでは前回の記事「其の四十一、横面打」でやりましたね。

次に、手刀を受けた手と、当身で伸ばした手をそのままに、前に出ます。

手で押したり、もたれかかったりするのではなくのではなく、身体ごと、自分に十分な姿勢を保ちながら、出ます。
先生の動きを見てください。
<「車倒」動画は上の画像をクリック!>
腰が砕けるように、崩れています。
両手で相手と接点を持ちながら、やや持ち上げるように下から攻めています。

実際に技をかけてみた人は分かったと思いますが、腕の力だけで相手を崩すのは至難の業です。
でも、正しい姿勢で前に出さえすれば、不思議なほどに崩れてくれましたよね。

見事! しっかりと崩してます。
この「車倒」という技です。

横面打で攻撃してきた相手の手刀を受け、当身を入れます。
ここまでは前回の記事「其の四十一、横面打」でやりましたね。

次に、手刀を受けた手と、当身で伸ばした手をそのままに、前に出ます。

手で押したり、もたれかかったりするのではなくのではなく、身体ごと、自分に十分な姿勢を保ちながら、出ます。
先生の動きを見てください。
<「車倒」動画は上の画像をクリック!>
腰が砕けるように、崩れています。
両手で相手と接点を持ちながら、やや持ち上げるように下から攻めています。

実際に技をかけてみた人は分かったと思いますが、腕の力だけで相手を崩すのは至難の業です。
でも、正しい姿勢で前に出さえすれば、不思議なほどに崩れてくれましたよね。

見事! しっかりと崩してます。