扶桑会への入会について
通常稽古は毎週木曜・日曜(または祝日)の2回行っています。通常稽古は会員限定です。
入会希望者が参加可能な本稽古は 2月12日(日)14時から17時まで開催します。
場所は 世田谷区総合運動場 体育館 第一武道場です。
扶桑会への入会を希望される方は 左のメールフォームよりお問い合わせください。
入会希望者が参加可能な本稽古は 2月12日(日)14時から17時まで開催します。
場所は 世田谷区総合運動場 体育館 第一武道場です。
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其の七十九、詰める 
逆腕捕の変形技です。
手首の関節を手の甲側と、肘の両方から詰める技法です。

動画を見れば感じてもらえると思いますが、受け手側にとっては非常に痛い操作です。
ともかくまず、動画を見てみましょう。
大東流合気柔術には、柔術と名がついているだけあって、人体の関節や筋肉、経絡(つぼ)などを巧みに利用して相手を制する柔術的な技法が多くあります。
もちろん、大東流の神髄はそれだけにはとどまりません。
合気柔術から合気をつかう技まで、さらに精緻なからだの使い方や、思考法を要求される段階が先には続いています。

ただ、初心者にとってはこのような柔術的な技が理解しやすく、習得も早いのです。
人間の身体の特性を知るのにも適している技だといえるでしょう。
この技も、関節をきめることによって抵抗できなくさせます。

手首と肘の関節をとって、その間(小手と言います)を詰めるようにします。
やってみればわかるのですが、ただ闇雲に手首と肘関節の距離を縮めようとしても技は効きません。

コツは、力の方向を合わせることです。
自分の両手が相手の体に及ぼしている力のベクトルを矢印(→)でイメージしてみましょう。
両方の矢印がピタリと合ったとき、相手はとても痛がるはずです。
先生のお手本ではそのうえで肘を上に突きあげているので、受け手側は痛みから逃れようとしてかかとが浮いてしまっています。

脳内に描いたイメージと、身体操作を合致させること。
慣れないうちは本当に難しいですが、出来るようになると、とても面白くなります。
僕自身、それは現代人にとって重要な「身体性」を取り戻すことにもつながると考えていますが、その話はまた別の機会に。
其の七十八、低く入る 
この日は、東京稽古会で初めてとなる昇級審査を行いました。

2名の受審者があり、無事に合格となって終了したのですが、審査後に先生の方から気になる点があると指摘を受けました。

それがこの身体操作「低く入る」です。
動画を見ましょう。
相手に胸を捕られたあと、膝をゆるめて低くなり、そのままの高さで前に出ます。
この時、相手に掴まれている胸で押し込もうとしてはいけません。
あくまで、腹(丹田)を前に押し出すように進みます。

そうすることで相手の足が浮き上がり、自分に有利な体勢を作ることが出来ます。
もし胸で押し返そうとしたら?ただの力比べになってしまいます。
子供のケンカで、よくそうなっている光景を見ますよね。
最近はそんな風なケンカをする子供もいないのかもしれませんが。

さて、私が大阪の道場で稽古していた時に、先生に教わった言葉に「掴まれたところは放っておく」というのがあります。
大東流の技をかけるコツとして教わったのですが、よく考えれば仕事や日常でもそういうことってよくあるなあと思えたのです。
例えば仕事でトラブルになっているとき、人はその問題をどうにかしようとして焦ります。それを解決することにこだわりすぎて更に事態が紛糾していく…そんな時、一旦もめている問題を棚上げにして、全く違う方面からアプローチすることで、もともとのトラブルもうまく収まってしまったりする。

胸倉を掴まれると、普通の人は焦ります。振りほどこうとしたり、相手の手を掴んで取っ組み合いのケンカに発展したり。
そんな時、あわてず騒がず、体勢を低くしてお腹から一歩前に出るのです。
常に平常心が保てるかどうか。
人生の秘訣は、案外その辺りにあるかもしれません。

2名の受審者があり、無事に合格となって終了したのですが、審査後に先生の方から気になる点があると指摘を受けました。

それがこの身体操作「低く入る」です。
動画を見ましょう。
相手に胸を捕られたあと、膝をゆるめて低くなり、そのままの高さで前に出ます。
この時、相手に掴まれている胸で押し込もうとしてはいけません。
あくまで、腹(丹田)を前に押し出すように進みます。

そうすることで相手の足が浮き上がり、自分に有利な体勢を作ることが出来ます。
もし胸で押し返そうとしたら?ただの力比べになってしまいます。
子供のケンカで、よくそうなっている光景を見ますよね。
最近はそんな風なケンカをする子供もいないのかもしれませんが。

さて、私が大阪の道場で稽古していた時に、先生に教わった言葉に「掴まれたところは放っておく」というのがあります。
大東流の技をかけるコツとして教わったのですが、よく考えれば仕事や日常でもそういうことってよくあるなあと思えたのです。
例えば仕事でトラブルになっているとき、人はその問題をどうにかしようとして焦ります。それを解決することにこだわりすぎて更に事態が紛糾していく…そんな時、一旦もめている問題を棚上げにして、全く違う方面からアプローチすることで、もともとのトラブルもうまく収まってしまったりする。

胸倉を掴まれると、普通の人は焦ります。振りほどこうとしたり、相手の手を掴んで取っ組み合いのケンカに発展したり。
そんな時、あわてず騒がず、体勢を低くしてお腹から一歩前に出るのです。
常に平常心が保てるかどうか。
人生の秘訣は、案外その辺りにあるかもしれません。
其の七十七、自主稽古 
東京稽古会では、自主稽古を行っています。

先生の指導はありませんが、稽古生がお互いに技を研究しあいます。
交互に技を行って「かかった」とか「緩い」などと指摘しながら、個人のレベルに応じて上達を図っています。
動画は、昨日の自主稽古の様子です。
以前の本稽古でやった「諸手捕から押し引きをかける(其の七十、押し引き)」や「体重移動と手刀で崩す(其の七十一、手刀で斬る)」、「搦め投げ(其の七十六、搦める)」など、ちょっとしたコツで上達の糸口がつかめる技を、からだに練りこみました。
充実した稽古内容だったと思います。
開催は不定期ですが、時間と場所が決まり次第このブログでも告知しますので、興味のある方はお問い合わせください。

先生の指導はありませんが、稽古生がお互いに技を研究しあいます。
交互に技を行って「かかった」とか「緩い」などと指摘しながら、個人のレベルに応じて上達を図っています。
動画は、昨日の自主稽古の様子です。
以前の本稽古でやった「諸手捕から押し引きをかける(其の七十、押し引き)」や「体重移動と手刀で崩す(其の七十一、手刀で斬る)」、「搦め投げ(其の七十六、搦める)」など、ちょっとしたコツで上達の糸口がつかめる技を、からだに練りこみました。
充実した稽古内容だったと思います。
開催は不定期ですが、時間と場所が決まり次第このブログでも告知しますので、興味のある方はお問い合わせください。
其の七十六、搦める 
昨年末の更新からかなり時間が空いてしまいましたが、今年も大東流合気柔術の「初心者向けの」解説を続けていきますので、よろしくお願いします。
平成二十八年最初の動画は、「搦める」です。

大東流には関節や筋肉の組成を利用して相手を見動きが取れないようにしてしまう技が多くあります。
初伝一ヶ条にも「搦め投」という技がありますが、今回の動きを応用しています。
動画を見てみましょう。
相手が手首を捕りに来たところを、すり抜けるようにして逆に手首を掴みます。
これを「掛け手」と言います。
相手がこちらに向かってくる勢いを殺さないようにする技法です。

前回(「其の七十五、縦に斬る」)でも解説した「手首の縦の操作」がポイントになります。
親指を自分の身体の方に引き上げる様な動きです。

手首を縦に操作して、相手の肩を詰めます。
何故こうなってしまうのか、最初は理解不能だと思います。
動画を見ると、肩を詰められた受け手のかかとが上がり、爪先立ちになっているのが分かりますね。
これは、肘関節を逆に捕られることによって、力が肩を終点にして行き場を失ってしまう(抜けなくなってしまう)からです。
理屈が分かったからといって実際に出来るわけではありませんが…まあ、そういうことです。

この状態で、肘関節辺りで腕を交差させます。
これも力任せに押し付けるのではなく、上の腕で下の腕を押さえる程度で構いません。
肩が詰められている(動かせない)状態なので、たったこれだけで、腕を自由に動かすことはできなくなります。
あとは、搦めた腕の「接点を下側に運ぶ」ようにすれば、簡単に相手は倒れます。

不思議な身体操作ですが、手首を捕る最初の段階で肩を詰められるようになれば、出来るようになります。
繰り返しやってみましょう。自主稽古でも、継続的に取り上げていくつもりです。
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