扶桑会への入会について
通常稽古は毎週木曜・日曜(または祝日)の2回行っています。通常稽古は会員限定です。
入会希望者が参加可能な本稽古は 2月12日(日)14時から17時まで開催します。
場所は 世田谷区総合運動場 体育館 第一武道場です。
扶桑会への入会を希望される方は 左のメールフォームよりお問い合わせください。
入会希望者が参加可能な本稽古は 2月12日(日)14時から17時まで開催します。
場所は 世田谷区総合運動場 体育館 第一武道場です。
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其の百六、転換して投げる 大東流合気柔術 東京稽古会 
四方投げがうまくかからないときに、試してみたい動きの修練です。

大東流の型稽古では、相手の攻撃を受けたところ、その接点を利用して技を仕掛けていくことがほとんどです。
前回の四方投げでは、捕られた両手首で相手に力を伝え、崩し、制しています。
この時に、相手の手のひらが自分の手首から離れてしまうと、力を伝えることはできなくなります。
これを「切れる」と言います。
接点において「切れる」ことなく技をかけられるかが大事なんです。
動画を見ます。
片手を掴まれたとき、相手がそこ(手首)を離さないように腕を動かし、自分の方に誘導して、投げます。
普通にやったのでは、当然、相手の手は「切れ」ます。投げられるのが分かっているのに、じっと手を握ったままでいてくれるわけはありませんから。
ではどうするか?

一言で言うと、「相手を攻め続ける意識を持つ」んです。
手首を引っ張ろうとすると、相手から意識が離れます。すると当然ですが、手も「切れて」いきます。
そうではなく、相手に向けた手刀、その切っ先を、投げ終わるまで相手に突きつけるようにイメージしてみるんです。
これだけのことで、相手は手を離せなくなってしまいます。
同じことが、四方投げの型を練習するときにもポイントになります。
動画にあるように、相手の側面に入って転換するとき、相手から目を離さず、攻め続ける意識を持ってみましょう。
きっと、見違えるように技がかかるはずです。

書き方がちょっとインチキ臭いと思われるかもしれませんが、一度稽古で体験してみてください。
ただ「意識する」だけで、びっくりするように身体の動きが変わります。
もちろん、ここまでにやってきた「連動する」動きや、接点に「力を入れない(脱力)」など、基本的な身体操作が出来ていることが前提です。

でも、何度もいいますが「意識」で身体は変わります。
それを実感することが、古武術を学ぶ意義です。

大東流の型稽古では、相手の攻撃を受けたところ、その接点を利用して技を仕掛けていくことがほとんどです。
前回の四方投げでは、捕られた両手首で相手に力を伝え、崩し、制しています。
この時に、相手の手のひらが自分の手首から離れてしまうと、力を伝えることはできなくなります。
これを「切れる」と言います。
接点において「切れる」ことなく技をかけられるかが大事なんです。
動画を見ます。
片手を掴まれたとき、相手がそこ(手首)を離さないように腕を動かし、自分の方に誘導して、投げます。
普通にやったのでは、当然、相手の手は「切れ」ます。投げられるのが分かっているのに、じっと手を握ったままでいてくれるわけはありませんから。
ではどうするか?

一言で言うと、「相手を攻め続ける意識を持つ」んです。
手首を引っ張ろうとすると、相手から意識が離れます。すると当然ですが、手も「切れて」いきます。
そうではなく、相手に向けた手刀、その切っ先を、投げ終わるまで相手に突きつけるようにイメージしてみるんです。
これだけのことで、相手は手を離せなくなってしまいます。
同じことが、四方投げの型を練習するときにもポイントになります。
動画にあるように、相手の側面に入って転換するとき、相手から目を離さず、攻め続ける意識を持ってみましょう。
きっと、見違えるように技がかかるはずです。

書き方がちょっとインチキ臭いと思われるかもしれませんが、一度稽古で体験してみてください。
ただ「意識する」だけで、びっくりするように身体の動きが変わります。
もちろん、ここまでにやってきた「連動する」動きや、接点に「力を入れない(脱力)」など、基本的な身体操作が出来ていることが前提です。

でも、何度もいいますが「意識」で身体は変わります。
それを実感することが、古武術を学ぶ意義です。
其の百五、四方投げ 大東流合気柔術 東京稽古会 
大東流合気柔術の数ある型の中でも、割と有名な技「四方投げ」です。
どうして有名なのか、ちょっと考えてみたのですが、やっぱり合気道の技になっているからでしょうか・・・。
合気道のほうも元々は大東流の四方投げから派生していったものだと思うんですが。まあ、あちらの方が大分メジャーですからね。

この「四方投げ」は、剣を使う動きが分かりやすく含まれていて、それも大東流の代表的な技たらしめている所以でしょう。
今回も、先生が剣を使った「四方投げ」の考え方を動画の中で解説してくれています。
早速動画を見てみましょう。
両手捕りで押してくる相手を、「手を開いて」止めます。(「其の百二、手を開く」)。
自分の手を手刀に見立て、相手に切っ先を向けるようにして前に出ます。この時、斜めに剣を突き出すようにします(「其の百三、連動する(一)」)。
前に進めた足に、残った足を「寄せ足」して、さらに一歩進みます。身体の中心に手刀を構えつつ出ることで、相手の体は大きく崩れているはずです。(「其の百四、連動する(二)」)。

あざとく過去記事のリンクを貼りつけているのでもうお分かりと思いますが、四方投げの殆どの部分は、ここ何回か解説した身体操作法をマスターすれば出来るようになります。
一言でいってしまえば、身体の動きと相手と接触している手の動きを連動させることです。これがすべてと言っても過言ではありません。
と、ここで終わるわけにはいきませんので、型の解説を続けますが。

相手との接点となっている手刀を前に構えつつ、相手の裏に足をすすめました。
手刀を摺り上げるように振りかぶりながら、180度身体を転換します。
あわてる必要はありません。自分の元いた方向に、しっかり振り返るイメージです。
この時も、剣を構えた(と仮定した)手刀は、自分の正面、中心にあります。全身が連動しているわけですから当然ですよね。

でも、それがなかなか上手くいかない・・・分かります。
どうしても、相手に握られているところに「こだわって」しまって力が入るんですよ。
そうすると、連動が崩れて腕が残ってしまいがちになります。
ここを克服するにはやはり稽古しかありません。
剣を振りかぶって身体を転換すると相手は腰を折られるような形になってつま先立ちしている状態です。
こうなったら、構えた剣を振り下ろすように手刀を斬り下げるだけです。

この一連の流れを剣の動きだけで抽出してみると、
中段に構えた剣で、相手の胴を斬る。
相手とすれ違いざまに、振り返って後ろにいる敵に向かい、剣を斬り下ろす。
これだけです。
どうですか?「四方投げ」って、言ってみれば、これだけをやる技なんです。

面白いでしょ。次の稽古で試してみてください。
どうして有名なのか、ちょっと考えてみたのですが、やっぱり合気道の技になっているからでしょうか・・・。
合気道のほうも元々は大東流の四方投げから派生していったものだと思うんですが。まあ、あちらの方が大分メジャーですからね。

この「四方投げ」は、剣を使う動きが分かりやすく含まれていて、それも大東流の代表的な技たらしめている所以でしょう。
今回も、先生が剣を使った「四方投げ」の考え方を動画の中で解説してくれています。
早速動画を見てみましょう。
両手捕りで押してくる相手を、「手を開いて」止めます。(「其の百二、手を開く」)。
自分の手を手刀に見立て、相手に切っ先を向けるようにして前に出ます。この時、斜めに剣を突き出すようにします(「其の百三、連動する(一)」)。
前に進めた足に、残った足を「寄せ足」して、さらに一歩進みます。身体の中心に手刀を構えつつ出ることで、相手の体は大きく崩れているはずです。(「其の百四、連動する(二)」)。

あざとく過去記事のリンクを貼りつけているのでもうお分かりと思いますが、四方投げの殆どの部分は、ここ何回か解説した身体操作法をマスターすれば出来るようになります。
一言でいってしまえば、身体の動きと相手と接触している手の動きを連動させることです。これがすべてと言っても過言ではありません。
と、ここで終わるわけにはいきませんので、型の解説を続けますが。

相手との接点となっている手刀を前に構えつつ、相手の裏に足をすすめました。
手刀を摺り上げるように振りかぶりながら、180度身体を転換します。
あわてる必要はありません。自分の元いた方向に、しっかり振り返るイメージです。
この時も、剣を構えた(と仮定した)手刀は、自分の正面、中心にあります。全身が連動しているわけですから当然ですよね。

でも、それがなかなか上手くいかない・・・分かります。
どうしても、相手に握られているところに「こだわって」しまって力が入るんですよ。
そうすると、連動が崩れて腕が残ってしまいがちになります。
ここを克服するにはやはり稽古しかありません。
剣を振りかぶって身体を転換すると相手は腰を折られるような形になってつま先立ちしている状態です。
こうなったら、構えた剣を振り下ろすように手刀を斬り下げるだけです。

この一連の流れを剣の動きだけで抽出してみると、
中段に構えた剣で、相手の胴を斬る。
相手とすれ違いざまに、振り返って後ろにいる敵に向かい、剣を斬り下ろす。
これだけです。
どうですか?「四方投げ」って、言ってみれば、これだけをやる技なんです。

面白いでしょ。次の稽古で試してみてください。
其の百四、連動する(二) 大東流合気柔術 東京稽古会 
前回の身体の連動を、さらに進めた身体操法です。

崩した相手の体を、手刀の動きに乗せて斬り下ろすことで、投げ倒します。
動画を見てみましょう。
両手を捕りにきた相手の肩を詰め、動きを止めます。
前に踏み出しながら、斜め45度ぐらいを目指して手刀を斬り込むようにします。
ここで、足、腰の動きと手刀が連動していれば相手の体は中心から崩れているはずでしたね。
ここまでが前回の「連動」でした。
ここからさらに、動きを加えていきます。
中心を崩された相手の身体に並ぶように、体の向きを変えます。
やや前方に踏み込むように足を進め、その足を軸にして180度方向を変えます。
これを「転換」といいます。

この時にやってしまいがちなのが、身体だけを方向転換させてしまい、その後で腕を引っ張ってしまうこと。
ちょうど野球のバットをスイングするような格好です。
こうなってしまうと、相手の体を腕の力だけで動かすことになり、よほどの体力差がないと無理です。
また、せっかく崩した相手の体勢が元に戻ってしまいます。
相手は足をしっかり地面につけて、余裕のある状態となりますから、とてもじゃないですが投げることは難しくなります。

そうならないために大切なのは、手刀を自分の中心に構え続けることです。
そうすれば身体の向きを変えるのと連動して、手刀の動きが追随していきます。
これが自分の体の中心から発する力を、効果的に相手に伝えることにつながります。
あとは、手刀を使って相手を前方に斬り落とすようにすると、自然に投げ倒すことができます。

前回から2度にわたって、「身体の連動」について解説してきました。
次は、この身体操法を使った大東流の代表的な技、「四方投げ」をやってみます。
お楽しみに。

崩した相手の体を、手刀の動きに乗せて斬り下ろすことで、投げ倒します。
動画を見てみましょう。
両手を捕りにきた相手の肩を詰め、動きを止めます。
前に踏み出しながら、斜め45度ぐらいを目指して手刀を斬り込むようにします。
ここで、足、腰の動きと手刀が連動していれば相手の体は中心から崩れているはずでしたね。
ここまでが前回の「連動」でした。
ここからさらに、動きを加えていきます。
中心を崩された相手の身体に並ぶように、体の向きを変えます。
やや前方に踏み込むように足を進め、その足を軸にして180度方向を変えます。
これを「転換」といいます。

この時にやってしまいがちなのが、身体だけを方向転換させてしまい、その後で腕を引っ張ってしまうこと。
ちょうど野球のバットをスイングするような格好です。
こうなってしまうと、相手の体を腕の力だけで動かすことになり、よほどの体力差がないと無理です。
また、せっかく崩した相手の体勢が元に戻ってしまいます。
相手は足をしっかり地面につけて、余裕のある状態となりますから、とてもじゃないですが投げることは難しくなります。

そうならないために大切なのは、手刀を自分の中心に構え続けることです。
そうすれば身体の向きを変えるのと連動して、手刀の動きが追随していきます。
これが自分の体の中心から発する力を、効果的に相手に伝えることにつながります。
あとは、手刀を使って相手を前方に斬り落とすようにすると、自然に投げ倒すことができます。

前回から2度にわたって、「身体の連動」について解説してきました。
次は、この身体操法を使った大東流の代表的な技、「四方投げ」をやってみます。
お楽しみに。
其の百三、連動する(一) 大東流合気柔術 東京稽古会 
前回は、両手を捕られたとき、それに対処する方法を解説しました。(其の百二、手を開く)。
手のひらを開き、指を立てて相手の攻撃を止めるまででしたね。

次は、止めた相手の体を操作して崩す方法です。
動画を見ましょう。
手首を持っている相手の攻撃を止めたら、その手のつながりを維持したまま自分の腕を交差させます。
すると、当然ですが相手の腕も交差しますね。
こうすることで相手の肩を詰めます。
試しに自分の肩を内側にすぼめて、鎖骨に向かって寄せるようにしてみてください。
上半身の自由が利かなくなるように感じるはずです。この状態を作ります。
続いて交差した手の指先を相手の中心に向けます。
手刀の切っ先を相手の脇、あるいは喉元に向けるような意識です。
こうすることで相手はさらに肩が詰まります。

そこから刀を斜め前に斬り込むように突き出します。
重要なのは、手だけで斬ろうとしないこと。
足の踏み出し、腰の動き、手刀を操作する腕の突き出し、すべてを連動させます。
これらを合致させることで、相手の体を中心から動かすことが出来ます。
動画にあるように、手だけを動かしたのでは、相手の肩から先が動くだけです。
それではちゃんと崩すことにはなりません。

相手との接触点を動かす時には、その部分だけでなく、自分の体の動きを全部連動させることが非常に重要です。
言葉にすれば単純なことですが、実はすべての技に通じる、大東流の根本思想と言っても良いでしょう。
手のひらを開き、指を立てて相手の攻撃を止めるまででしたね。

次は、止めた相手の体を操作して崩す方法です。
動画を見ましょう。
手首を持っている相手の攻撃を止めたら、その手のつながりを維持したまま自分の腕を交差させます。
すると、当然ですが相手の腕も交差しますね。
こうすることで相手の肩を詰めます。
試しに自分の肩を内側にすぼめて、鎖骨に向かって寄せるようにしてみてください。
上半身の自由が利かなくなるように感じるはずです。この状態を作ります。
続いて交差した手の指先を相手の中心に向けます。
手刀の切っ先を相手の脇、あるいは喉元に向けるような意識です。
こうすることで相手はさらに肩が詰まります。

そこから刀を斜め前に斬り込むように突き出します。
重要なのは、手だけで斬ろうとしないこと。
足の踏み出し、腰の動き、手刀を操作する腕の突き出し、すべてを連動させます。
これらを合致させることで、相手の体を中心から動かすことが出来ます。
動画にあるように、手だけを動かしたのでは、相手の肩から先が動くだけです。
それではちゃんと崩すことにはなりません。

相手との接触点を動かす時には、その部分だけでなく、自分の体の動きを全部連動させることが非常に重要です。
言葉にすれば単純なことですが、実はすべての技に通じる、大東流の根本思想と言っても良いでしょう。
其の百二、手を開く 大東流合気柔術 東京稽古会 
相手が両手を封じるように掴んできます。
手首の関節に親指をかけ、小指を締めるようにして握り、押し込まれます。

こうなると攻撃を受けた方は肩を詰められたようになり、上半身の自由が利かない状態になってしまいます。
その状況を打開するために必要なのが、今回解説する「指を開く」です。
動画を見ましょう。
相手が押し込んでくる力を身体の中心で受け止めます。
この時、膝をゆるめやや低い体勢をとります。
同時に手のひらを開き、指を張ります。指の先が数cm伸びた、とイメージすると良いかもしれません。
気をつけなければいけないのが、指を張ることに意識が行き過ぎて、かえって手首から先に力みが生じてガチガチになること。私は今でもそうなることがあります・・・。

力みなく手を開くことが出来たら、そのままの流れで指をやや上に立てます。
相手の喉の辺りに、剣の切っ先を向けるようなイメージです。これを手刀で行います。
上手くやると、相手の肩が詰まり、爪先立ちにすることが出来ます。
こうなれば、一気に自分に有利になります。
ただ、言葉で言うほど簡単ではありません。
一度やってみると分かりますが、相手ががむしゃらに押してくるのに対して、力まずに対応するのは至難の業です。
やっぱり人間ですからね。どうしてもムキになってしまいます。

落ち着きはらった「達人」然としたたたずまいでいるために・・・。
稽古しましょう。
手首の関節に親指をかけ、小指を締めるようにして握り、押し込まれます。

こうなると攻撃を受けた方は肩を詰められたようになり、上半身の自由が利かない状態になってしまいます。
その状況を打開するために必要なのが、今回解説する「指を開く」です。
動画を見ましょう。
相手が押し込んでくる力を身体の中心で受け止めます。
この時、膝をゆるめやや低い体勢をとります。
同時に手のひらを開き、指を張ります。指の先が数cm伸びた、とイメージすると良いかもしれません。
気をつけなければいけないのが、指を張ることに意識が行き過ぎて、かえって手首から先に力みが生じてガチガチになること。私は今でもそうなることがあります・・・。

力みなく手を開くことが出来たら、そのままの流れで指をやや上に立てます。
相手の喉の辺りに、剣の切っ先を向けるようなイメージです。これを手刀で行います。
上手くやると、相手の肩が詰まり、爪先立ちにすることが出来ます。
こうなれば、一気に自分に有利になります。
ただ、言葉で言うほど簡単ではありません。
一度やってみると分かりますが、相手ががむしゃらに押してくるのに対して、力まずに対応するのは至難の業です。
やっぱり人間ですからね。どうしてもムキになってしまいます。

落ち着きはらった「達人」然としたたたずまいでいるために・・・。
稽古しましょう。