扶桑会について
指導者: 石塚嘉 【達人・名人・秘伝の師範たち】
稽古日時:日曜14時半~16時半 / 木曜19時~21時
稽古場所:神道扶桑教 世田谷太祠 東京都世田谷区松原1丁目7−20 【道場紹介】
入会希望者が参加可能な公開稽古は 3月21日(火・祝)14時から17時まで開催します。
場所は 高津スポーツセンター 第二武道場です。
扶桑会への入会を希望される方は 左のメールフォームよりお問い合わせください。
【関連商品】扶桑会DVD「柔(やわら)の力の完成」←Amazonへリンク
稽古日時:日曜14時半~16時半 / 木曜19時~21時
稽古場所:神道扶桑教 世田谷太祠 東京都世田谷区松原1丁目7−20 【道場紹介】
入会希望者が参加可能な公開稽古は 3月21日(火・祝)14時から17時まで開催します。
場所は 高津スポーツセンター 第二武道場です。
扶桑会への入会を希望される方は 左のメールフォームよりお問い合わせください。
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其の百二十三、帯落 大東流合気柔術 東京稽古会 
前回の「抱締」を、双方が立った状態(立合)でやるとこの型になります。
「帯落(おびおとし)」。
首を締めに来た相手に対し、身体を捌いて腕を伸ばすことで、逆に腰を折るようにして崩し倒します。

文章を読んでも、何のことだかさっぱりわかりませんよね。
動画を見ましょう。
受け手の攻撃は衣紋締めです。両腕で頸動脈を締めに来ます。
前回同様、そのままでは数秒で意識がなくなってしまいますので、捕られると同時に身体を捌いて攻撃線を外します。
この時に使うのが「千鳥足」の身体技法です。「千鳥足」を使うことで足を大きく踏み変えずに腰を切り、身体の方向を変えることが出来ます。
身体を捌くと同時に当身を入れ、相手の腰を引かせます。

そこから相手の上手(奥襟をつかんでいる方)側の腕を伸ばし、顎辺りに当たるまで柔らかく伸ばします。
前回「抱締」でも解説したように、この腕で相手を押すと技はかかっていきません。
ここがポイントです。
柔らかく、相手に絡みつくように伸ばします。
コツは、相手の腹の辺りから、小指でなぞるようにして手刀を摺り上げることです。
これで、力技ではない、相手に密着する感覚をつかんでください。

段々複雑になっていきますが、もう少し。
この腕を伸ばす操作と同時に、自分の体勢を低くします。手刀を擦り上げながら、天秤のように腰の位置を下げる要領です。
このようにして腕を伸ばしきったら、首を締めに来ている相手の腕も、同じように伸びているはずです。
そこで、自分の体勢をもとに戻します。しゃがんで、低くなっていたところから、元の体勢になるんですね。
ここで、腕は曲げてはいけません。柔らかく伸ばしたままです。
手で押そうとしてはダメですよ。

すると、相手はかかとを浮かせてつま先立ちになります。
ここまで崩したら、あとは倒すだけ。帯の結び目を手前に引くようにしながら、それに合わせて手を前に差し出します。
ここも天秤のようにバランスをとるように動きを合わせることが大事です。
…難しいですか?
実際、本稽古でやってみた人たちも、最初はその複雑さに戸惑っていたみたいです。
ただ、身体の動かし方に戸惑うことって、普段、無いでしょ?

この微妙な身体感覚を経験して、習得してくことが、大東流を修行する面白さでもあると思うんですよね。
稽古しましょう!
「帯落(おびおとし)」。
首を締めに来た相手に対し、身体を捌いて腕を伸ばすことで、逆に腰を折るようにして崩し倒します。

文章を読んでも、何のことだかさっぱりわかりませんよね。
動画を見ましょう。
受け手の攻撃は衣紋締めです。両腕で頸動脈を締めに来ます。
前回同様、そのままでは数秒で意識がなくなってしまいますので、捕られると同時に身体を捌いて攻撃線を外します。
この時に使うのが「千鳥足」の身体技法です。「千鳥足」を使うことで足を大きく踏み変えずに腰を切り、身体の方向を変えることが出来ます。
身体を捌くと同時に当身を入れ、相手の腰を引かせます。

そこから相手の上手(奥襟をつかんでいる方)側の腕を伸ばし、顎辺りに当たるまで柔らかく伸ばします。
前回「抱締」でも解説したように、この腕で相手を押すと技はかかっていきません。
ここがポイントです。
柔らかく、相手に絡みつくように伸ばします。
コツは、相手の腹の辺りから、小指でなぞるようにして手刀を摺り上げることです。
これで、力技ではない、相手に密着する感覚をつかんでください。

段々複雑になっていきますが、もう少し。
この腕を伸ばす操作と同時に、自分の体勢を低くします。手刀を擦り上げながら、天秤のように腰の位置を下げる要領です。
このようにして腕を伸ばしきったら、首を締めに来ている相手の腕も、同じように伸びているはずです。
そこで、自分の体勢をもとに戻します。しゃがんで、低くなっていたところから、元の体勢になるんですね。
ここで、腕は曲げてはいけません。柔らかく伸ばしたままです。
手で押そうとしてはダメですよ。

すると、相手はかかとを浮かせてつま先立ちになります。
ここまで崩したら、あとは倒すだけ。帯の結び目を手前に引くようにしながら、それに合わせて手を前に差し出します。
ここも天秤のようにバランスをとるように動きを合わせることが大事です。
…難しいですか?
実際、本稽古でやってみた人たちも、最初はその複雑さに戸惑っていたみたいです。
ただ、身体の動かし方に戸惑うことって、普段、無いでしょ?

この微妙な身体感覚を経験して、習得してくことが、大東流を修行する面白さでもあると思うんですよね。
稽古しましょう!
其の百二十二、抱締 大東流合気柔術 東京稽古会 
初伝一ヶ条の型、「抱締(だきじめ)」を解説します。
相手が首を締めに来た腕を捕り、最後に自分の腹に抱きかかえるようにして締め付けるところからこの名前がついた、のかもしれません。

「抱きしめたい♡」みたいなちょっと甘い感じとはかけ離れてますのでお気を付けください。
動画を見ましょう。
一見複雑な動きの連続ですが、ポイントを押さえることで理解しやすくなります。
受け手の攻撃は「衣紋締」です。手首と襟を使って頸動脈を締めます。
ボーっとしていると3秒くらいで「落ちて」しまいます。いわゆる絞め技ですから練習するときは面白半分にやらずに、危険性をきちんと認識しながらやること。
捕り手側は、当然、ただ締められていてはダメです。
首が締まらないように捌きます。相手の手から逃れようと上半身だけを動かすと、逆効果です。余計に締まっていきますから、必ず足を使って、身体全体で動きましょう。
この「捌く」動きで、相手の攻撃線を外します。「其の百二十、攻撃線を外す」で解説したことをもう一度思い出してください。まだ見ていない人は一読するべしです。

さて、捌くと同時に当身です。相手の腹部めがけて突きを入れます。
これも形だけではなく、相手の腰が引けるように身体全体で当身を入れましょう。
相手が腰を引くことで、締めに来た腕を伸ばさせることが目的です。
この操作が出来ないと次の動きが、効力を発揮しませんから要注意。
相手の腰が引けたら、締めに来ている腕の間から自分の腕を相手の肩めがけて差し伸ばします。
力づくではなく、相手の体に絡みつくように伸ばすのがコツです。

指先が相手の肩にあたりますが、ここを押そうとこだわってはいけません。
先ほど当身を入れた時に「相手の腕を伸ばす」といいましたが、この操作もその延長線上にあります。
ヒントは、相手の腕と自分の身体の「接点」です。
この接点全てを使って、相手の腕を伸ばし、崩します。
最初のうちは、差し出した腕一本で何とか崩そうとしてしまいがちです。そうすると小手先の力しか発揮できません。
むしろ腕は柔らかく伸ばすこと。そして姿勢を正しくとることで、全身の力を相手に伝えます。

動画で先生の姿勢を見てください。受け手側は身体が前傾するように崩れていますが、先生は「地面から垂直に生えている」ような盤石の体勢です。
稽古すれば、ここは比較的容易に習得できます。
道場に足を運んで、繰り返しやってみましょう!
其の百二十一、打ち込む(車倒) 大東流合気柔術 東京稽古会 
質問:初心者が武術修行をするうえで、早く上達するためにはどうすればよいと思いますか?

なんと今回は、その答えを大公開します。
動画を見ましょう。
はい。もうわかりましたね。
答は「相手に届くように攻撃する」です。
なんじゃそれ と言うツッコミ、ありがとうございます。
でも、初めのうちは、ほんとに皆さんキチンと打ち込めていないんです。
手が届いていなかったり、相手に力が伝わっていなかったり、付き合いたての恋人同士のようにただぎこちなく手を握り合っているだけ、みたいなことも多々あります。
大東流の修業は、まずは「受け」と「捕り」を仮想しての型稽古が中心です。
約束の上で技を始めることが大半ですから、お互いが変な馴れ合いで中途半端な攻撃をしてしまいがちです。
そうすると、技を行う意味がなくなってしまうんです。

今回取り上げた「車倒(くるまだおし)」では手刀を使った「横面打ち」です。
受けの手刀が捕り手に届いてない場合、もしくは届いていてもちゃんと踏み込んで斬りこんでいなかったりした場合、捕り手側の次の動作には何の必然性も生まれません。
なぜなら、何もしなくても安全だから。
手刀を受けなくてもいいし、当身で相手の前進を止める必要もない。
型稽古が、「振り付けの練習」になってしまうんです。
でも、そうなってしまうのも無理はないかもしれません。
人に対して攻撃を仕掛けることなんて、日常的には考えられませんよね。
「相手のこめかみから乳首に向かって斬り下げろ」とか言われてもピンときません。
分かります。私も最初はそうでした。
ただ、古武術の稽古そのものが非日常的な体験であるということを考えるならば、刀で命のやり取りをしていた当時の人々の意識に寄り添うことは必須です。

「相手を殺すつもりで攻撃する」ことで、開けてくる意識の地平があります。
これが、武術修行の上達につながっていくんです。
賢明な皆さんには言わずもがなとは思いますが、決して暴力を推奨しているのではありません。
生命の存立の境界をイメージすることが、より良い生き方につながると言えば少し大げさでしょうか。

なんと今回は、その答えを大公開します。
動画を見ましょう。
はい。もうわかりましたね。
答は「相手に届くように攻撃する」です。
なんじゃそれ と言うツッコミ、ありがとうございます。
でも、初めのうちは、ほんとに皆さんキチンと打ち込めていないんです。
手が届いていなかったり、相手に力が伝わっていなかったり、付き合いたての恋人同士のようにただぎこちなく手を握り合っているだけ、みたいなことも多々あります。
大東流の修業は、まずは「受け」と「捕り」を仮想しての型稽古が中心です。
約束の上で技を始めることが大半ですから、お互いが変な馴れ合いで中途半端な攻撃をしてしまいがちです。
そうすると、技を行う意味がなくなってしまうんです。

今回取り上げた「車倒(くるまだおし)」では手刀を使った「横面打ち」です。
受けの手刀が捕り手に届いてない場合、もしくは届いていてもちゃんと踏み込んで斬りこんでいなかったりした場合、捕り手側の次の動作には何の必然性も生まれません。
なぜなら、何もしなくても安全だから。
手刀を受けなくてもいいし、当身で相手の前進を止める必要もない。
型稽古が、「振り付けの練習」になってしまうんです。
でも、そうなってしまうのも無理はないかもしれません。
人に対して攻撃を仕掛けることなんて、日常的には考えられませんよね。
「相手のこめかみから乳首に向かって斬り下げろ」とか言われてもピンときません。
分かります。私も最初はそうでした。
ただ、古武術の稽古そのものが非日常的な体験であるということを考えるならば、刀で命のやり取りをしていた当時の人々の意識に寄り添うことは必須です。

「相手を殺すつもりで攻撃する」ことで、開けてくる意識の地平があります。
これが、武術修行の上達につながっていくんです。
賢明な皆さんには言わずもがなとは思いますが、決して暴力を推奨しているのではありません。
生命の存立の境界をイメージすることが、より良い生き方につながると言えば少し大げさでしょうか。
其の百二十、攻撃線を外す 大東流合気柔術 東京稽古会 
単純な考え方が、最も重要だということは良くあります。
今回の身体操作法(と言うよりも動き方と言った方がいいでしょうか)も、
そんなことの一つです。

双方立合で正面打ちからの小手返しという技を行いますが、大事なのはその技の始まりの部分です。
今回は、そこを中心に解説していきますね。
動画を見てください。
相手が正面打ちで攻撃してきます。
こちらはその打ち込みに対して、手刀で迎えうち、攻撃を止めます。
相手の手刀は、自分の脳天から腰までを両断しようという意図のもとに真っ直ぐ打ち下ろされます。
いわば、攻撃が直線的に向かってくるわけです。
これを相手の「攻撃線」といいます。

一方、それを受ける側は、その攻撃線状にとどまっていては、いかに受け止めているとは言っても、不利な状態に居続けることになります。
そこで、相手の攻撃を受けると同時に、自分の位置をずらします。
足を捌き、身体全体を動かすんです。
相手の攻撃を受け止めている手刀は、動かしてはダメです。
ここが最重要ポイントです。
手だけで、相手を動かそうと思ってはいけません。

繰り返して言います。
足捌きを使って、身体全体を動かしましょう。
自分の手刀の位置は、動く前と後で変わっていません。
動画をよく見てくださいね。自分の身体の中心線上から動いてません。
この操作で、攻撃してきた側は、自分の発した力が相手にコントロールされているように感じてしまうんです。
さて、攻撃線を外して、自分が有利な位置に立ったら、受けた手刀を斬り落とすようにして、相手の拇指丘を小指から握りこみます。小手返しですね。
さらに相手の側面に踏み込みながら、相手の手の甲に手刀をあてて斬り落とします。
小手を捕られ、抵抗できなくなった相手は倒れるしかありません。

きわめて武術的な思考法と言えるのではないでしょうか?
其の百十九、小手から崩す 大東流合気柔術 東京稽古会 
相手の正面打ちを捌きながら受け、小手を捕って崩し倒す技です。
前回使った、小指から握りこんでいく身体操作が応用されます。(「其の百十八、小指から崩す」)
いわゆる「居捕 小手返」の型です。
相手の攻撃は中段突きでも、片手捕で行うこともあります。

動画を見てみましょう。
相手が打ってくるところを捌いて受けます。
そのまま、相手の打撃を止めるのではなく、受け流すようにして手を添え、小指丘に小指を絡みつかせるようにして握りこみます。
力任せに捕りに行かず、相手の攻撃の方向に同化するように操作するのがコツです。
小指から握る操作は、そうした「力任せにしない動き」をする際に非常に有効的です。
これは実際に相手の手を捕ることで修練するしかありません。
しっかり意識しながらやってみましょう。

さて、小指から搦める様に握りこみました。
親指は相手の手の甲、薬指と小指の付け根のところにつけます。
そして相手の側面に並ぶように膝を進め、刀で斬りこむように相手の小手を斬り落とします。
「小手を斬り落とす」と書きましたが、実際にはそれだけでは全く相手は動じません。
つまり、小手だけを動かそうとしても、両膝を地面につけている相手は、ただ手を押し込まれているようにしか感じないんです。
大事なことは、小手を操作することで、肩~腰のラインを崩していくことです。
そのためには小手だけではなく、相手の肘を地面につけていく意識が必要です。

さらに、相手の背後に向けて斬りこむことが大事です。
よくやってしまうのが、相手から離れる方向に向けて斬り落としてしまうこと。
これでは、相手の中心(腰)には全く力が届きません。
結果、相手はノーリアクションに近い感じでただ座っているだけ、という哀しい状態になるんですね。

でもメゲないでください。
恥ずかしい想いを重ねて、ひとはきっと大人になっていくものですから。
前回使った、小指から握りこんでいく身体操作が応用されます。(「其の百十八、小指から崩す」)
いわゆる「居捕 小手返」の型です。
相手の攻撃は中段突きでも、片手捕で行うこともあります。

動画を見てみましょう。
相手が打ってくるところを捌いて受けます。
そのまま、相手の打撃を止めるのではなく、受け流すようにして手を添え、小指丘に小指を絡みつかせるようにして握りこみます。
力任せに捕りに行かず、相手の攻撃の方向に同化するように操作するのがコツです。
小指から握る操作は、そうした「力任せにしない動き」をする際に非常に有効的です。
これは実際に相手の手を捕ることで修練するしかありません。
しっかり意識しながらやってみましょう。

さて、小指から搦める様に握りこみました。
親指は相手の手の甲、薬指と小指の付け根のところにつけます。
そして相手の側面に並ぶように膝を進め、刀で斬りこむように相手の小手を斬り落とします。
「小手を斬り落とす」と書きましたが、実際にはそれだけでは全く相手は動じません。
つまり、小手だけを動かそうとしても、両膝を地面につけている相手は、ただ手を押し込まれているようにしか感じないんです。
大事なことは、小手を操作することで、肩~腰のラインを崩していくことです。
そのためには小手だけではなく、相手の肘を地面につけていく意識が必要です。

さらに、相手の背後に向けて斬りこむことが大事です。
よくやってしまうのが、相手から離れる方向に向けて斬り落としてしまうこと。
これでは、相手の中心(腰)には全く力が届きません。
結果、相手はノーリアクションに近い感じでただ座っているだけ、という哀しい状態になるんですね。

でもメゲないでください。
恥ずかしい想いを重ねて、ひとはきっと大人になっていくものですから。
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