扶桑会について
指導者: 石塚嘉 【達人・名人・秘伝の師範たち】
稽古日時:日曜14時半~16時半 / 木曜19時~21時
稽古場所:神道扶桑教 世田谷太祠 東京都世田谷区松原1丁目7−20 【道場紹介】
入会希望者が参加可能な公開稽古は 3月21日(火・祝)14時から17時まで開催します。
場所は 高津スポーツセンター 第二武道場です。
扶桑会への入会を希望される方は 左のメールフォームよりお問い合わせください。
【関連商品】扶桑会DVD「柔(やわら)の力の完成」←Amazonへリンク
稽古日時:日曜14時半~16時半 / 木曜19時~21時
稽古場所:神道扶桑教 世田谷太祠 東京都世田谷区松原1丁目7−20 【道場紹介】
入会希望者が参加可能な公開稽古は 3月21日(火・祝)14時から17時まで開催します。
場所は 高津スポーツセンター 第二武道場です。
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其の百七十八、胸捕小手詰 大東流合気柔術 東京稽古会 
今回から4度にわたって、胸捕への対処法を解説していきます。
胸捕は読んで字のごとく、胸倉を掴まれる動きですが、相手の腕が一直線にこちらの顔面近くに向かってきますから、「上段突き」のかたちに似ています。
いわゆるパンチですね。

稽古では女性や初心者も多いので、最初から上段突きでやり始めると受け損なって顔面にモロに入ったりします。
いきなりそんなことしてくる道場はイヤですよね。
そんなわけで護身術的な考え方を学ぼうとするときに、この胸捕は便利なんです。
前置きが長くなりましたが、動画を見ていきましょう。
パッと見が複雑そうな動きですが、これも今までやってきた操作の発展形です。
こちらに向かってくる相手の手を、捌いて流します。
動画では「掴ませないように」という表現をしていますが、これは「突きを外す」と同じ意味です。

捌く方向は相手の突きの内側です。
これを外に捌くと技が変わってきますよ。
内に捌くと身体が半身になりますね。相手に近い方の腕で肘打ちをするような形になると、自然に相手の手首のあたりを捕ることが出来ます。

手首を逆腕捕にとって、相手の肘をロックするように手前に引き込みながら、刀を立てるように手首を上に向けます。
こうすることで相手の小手(橈骨と尺骨で構成された上腕部分)が極まります。
お辞儀をするように小手を沈めると、相手はたまらず崩れ落ちます。

逆腕捕の手首を、剣を立てる要領で上に向けるところが難しいかもしれませんが、あとはこれまでやってきた動きです。
東京稽古会で、やってみましょう。
其の百七十七、手首を伸ばす 大東流合気柔術 東京稽古会 
東京稽古会では稽古の初めに必ず基礎鍛錬というものを行います。
一般のスポーツなどで言うところの準備運動のようなものですが、身体を曲げたり伸ばしたりするなかにも、大東流合気柔術独特の術理がこめられています。
ですから、単純な準備体操というわけではないんですね。
真剣にやれば、それだけでも十分な身体操法の稽古になる鍛錬です。

今回行う基礎鍛錬も、いつもは単独で行っている操作なのですが、二人が相対して型稽古の要領で技をかけあっていきます。
動画を見てください。
お互いが座って向かい合います。居捕(いどり)ですね。
相手が手首を掴んで来るところを、かわしながら逆に相手の手首を捕ります。
これを「掛け手」といいます。
「掛け手」をすることによって、相手の重心を前のめりにさせます。
この時点で相手はもう崩れているんですね。

「掛け手」は少し難しいですが、実は、ここが出来ればあとは割と簡単なんです。
小指を締めるようにして相手の手首を捕り、刀を立てる要領で相手の腕を操作します。
そうして相手の肩を詰めたら、今度はまっすぐ前に刀を突き出すようにして相手の手を交差させます。
この時に、手首や小手先の力で相手を動かそうとしては上手くいきません。
しっかりと重心の移動を使って、身体全体で自分の中心から動かす意識を持ってください。
相手の腰を浮かせることが出来れば、正しい身体の使い方が出来ていますよ。

こうしたことは、常に稽古の中で言われていることですよね。
基礎鍛錬の中には、そうした根本術理が豊富に含まれています。
準備運動としてやるか、基礎力をパワーアップさせる鍛錬として位置付けるのか?
そのあたりで、大きな差が出てきますよ。

後は動けなくなった相手の掌を捕って「小手返」。倒したところで小指丘を挟んで持ち替え、膝を使って相手をひっくり返して「逆腕捕」。
相手の手首をゆっくりと伸ばしてあげてください。受ける側も、ガチガチに固まらず、リラックスしてストレッチをするような意識で受けを取ることが大事ですよ。
受け方を知ることで、怪我の防止にもつながりますから。
其の百七十六、親指を攻める 大東流合気柔術東京稽古会 
相手が手首を握ってくるのを、逆に相手の小手を捕って制します。
これまでに何度もやってきたおなじみの技、小手返です。

この時、相手の攻撃が片手捕(相対した側の手でつかむ)と交叉捕(握手をするようにつかむ)と2パターン想定されるのですが、どちらの場合にも同じ考え方を使って制していきます。
それが、今回取り上げる「親指を攻める」です。
動画を見てみましょう。
最初は片手捕。相手が片方の手首を掴んできます。
その手を外そうとしてはいけません。相手に掴ませたまま、自分の方に引き込みます。
手首で引っ張りこむのではなく、肘を前に出す要領です。
すると、相手の手首が自分の目の前に来ますので、もう片方の手を合わせるようにして小指から絡めとります。
この時に掴むのが、相手の親指です。実際には親指の付け根から掌底にかけてのふくらみ、いわゆる拇指丘ですね。そこを攻めていきます。さらに掴まれた腕も同時に使って相手の親指を攻めていきましょう。
動画でも言っているように小手先ではなく、身体の捌きと連動させて攻めることがポイントです。
相手が崩れたら、手刀で斬り落として、固めます。

さて、今度は交叉捕です。
片手捕の時と同じように相手の攻撃を引き込むように受けます。
さらに身体を捌きつつ、もう片方の手を添わせるようにして相手の手を捕りましょう。
この時、掴むところはまたしても相手の拇指丘です。
片手捕の時は逆方向、交叉捕の時は同方向に添わせるようにと、手の向きこそ違いますが、親指の付け根を攻めるというポイントは変わりません。

「攻める」という言葉が力いっぱい痛めつけるという風なニュアンスを与えるかもしれませんが、指先そのものはさほど力を入れない方が有効です。
むしろしっかり小指を絡めて、親指と小指側とで「はさむ」ような感覚で握ってみてください。親指の位置は薬指と小指の付け根辺りがベストです。

こうして親指を攻める位置をきちんと取れたら、相手の崩れ方が変わってきますよ。
稽古会でも繰り返して鍛錬していきましょう。
これまでに何度もやってきたおなじみの技、小手返です。

この時、相手の攻撃が片手捕(相対した側の手でつかむ)と交叉捕(握手をするようにつかむ)と2パターン想定されるのですが、どちらの場合にも同じ考え方を使って制していきます。
それが、今回取り上げる「親指を攻める」です。
動画を見てみましょう。
最初は片手捕。相手が片方の手首を掴んできます。
その手を外そうとしてはいけません。相手に掴ませたまま、自分の方に引き込みます。
手首で引っ張りこむのではなく、肘を前に出す要領です。
すると、相手の手首が自分の目の前に来ますので、もう片方の手を合わせるようにして小指から絡めとります。
この時に掴むのが、相手の親指です。実際には親指の付け根から掌底にかけてのふくらみ、いわゆる拇指丘ですね。そこを攻めていきます。さらに掴まれた腕も同時に使って相手の親指を攻めていきましょう。
動画でも言っているように小手先ではなく、身体の捌きと連動させて攻めることがポイントです。
相手が崩れたら、手刀で斬り落として、固めます。

さて、今度は交叉捕です。
片手捕の時と同じように相手の攻撃を引き込むように受けます。
さらに身体を捌きつつ、もう片方の手を添わせるようにして相手の手を捕りましょう。
この時、掴むところはまたしても相手の拇指丘です。
片手捕の時は逆方向、交叉捕の時は同方向に添わせるようにと、手の向きこそ違いますが、親指の付け根を攻めるというポイントは変わりません。

「攻める」という言葉が力いっぱい痛めつけるという風なニュアンスを与えるかもしれませんが、指先そのものはさほど力を入れない方が有効です。
むしろしっかり小指を絡めて、親指と小指側とで「はさむ」ような感覚で握ってみてください。親指の位置は薬指と小指の付け根辺りがベストです。

こうして親指を攻める位置をきちんと取れたら、相手の崩れ方が変わってきますよ。
稽古会でも繰り返して鍛錬していきましょう。
其の百七十五、突きこむ 大東流合気柔術東京稽古会 
今回は、「力を作用させる」ということに視点をおいて、身体操法の解説をしていきます。
この「力の作用」で相手との接点を制し、身体全体を崩していきます。

普通に考えれば、相手に強い力を与えることでその結果を得ようというのが自然ですが、大東流合気柔術ではそういう思考法はとりません。
動画を見てください。
相手が片方の手首を掴んできます。
いつも言うように、これは次の攻撃のための準備のようなものです。
つまり、もう片方の手で突くなり、斬るなり、別の攻撃を意図していると考えないといけません。
そのために攻撃線を外す捌きを入れます。
同時に手刀を使って相手の拇指丘に斬りこみましょう。手刀は縦に使うことが肝心ですよ。

手刀で斬りこむことで、相手の手首が掌に入ってきますので、素直に握りこみましょう。
この時、両手で相手の小手を捕ります。ちょうど刀を中段に構えるような要領ですね。
そのまま、身体全体で突きこむように前に出ます。
先ほど言った通り、相手の二次攻撃を警戒しなければいけませんから、突きこむ方向は相手の自由な腕を封じる方向となります。
この操作で、相手は大きく崩れるはずです。

さて、ここからの操作が「力の作用」に関わります。
今、相手の小手を刀の柄に見立てて両手で握っています。
柄の延長上には相手の肘があります。この肘を床につけていくように操作するんです。
まさに刀で斬り下げるようなイメージですが、この時、手前の手を支点にして、奥の手の方のみを動かす意識で操作します。
この時、腕力はさほど必要としません。むしろ、両手の力のバランスの違いの方が重要です。ちょうど、刀を振るときのように。
相手の小手(橈骨と尺骨で構成され部分)には関節がありませんから、この「てこ」のような使い方が相手に大きな力となって伝わるんですね。

これも大東流の基本原理である「剣の理合い」の一つです。
非常にわかりやすい動きですので、何度も繰り返して稽古することをお勧めします!
この「力の作用」で相手との接点を制し、身体全体を崩していきます。

普通に考えれば、相手に強い力を与えることでその結果を得ようというのが自然ですが、大東流合気柔術ではそういう思考法はとりません。
動画を見てください。
相手が片方の手首を掴んできます。
いつも言うように、これは次の攻撃のための準備のようなものです。
つまり、もう片方の手で突くなり、斬るなり、別の攻撃を意図していると考えないといけません。
そのために攻撃線を外す捌きを入れます。
同時に手刀を使って相手の拇指丘に斬りこみましょう。手刀は縦に使うことが肝心ですよ。

手刀で斬りこむことで、相手の手首が掌に入ってきますので、素直に握りこみましょう。
この時、両手で相手の小手を捕ります。ちょうど刀を中段に構えるような要領ですね。
そのまま、身体全体で突きこむように前に出ます。
先ほど言った通り、相手の二次攻撃を警戒しなければいけませんから、突きこむ方向は相手の自由な腕を封じる方向となります。
この操作で、相手は大きく崩れるはずです。

さて、ここからの操作が「力の作用」に関わります。
今、相手の小手を刀の柄に見立てて両手で握っています。
柄の延長上には相手の肘があります。この肘を床につけていくように操作するんです。
まさに刀で斬り下げるようなイメージですが、この時、手前の手を支点にして、奥の手の方のみを動かす意識で操作します。
この時、腕力はさほど必要としません。むしろ、両手の力のバランスの違いの方が重要です。ちょうど、刀を振るときのように。
相手の小手(橈骨と尺骨で構成され部分)には関節がありませんから、この「てこ」のような使い方が相手に大きな力となって伝わるんですね。

これも大東流の基本原理である「剣の理合い」の一つです。
非常にわかりやすい動きですので、何度も繰り返して稽古することをお勧めします!
其の百七十四、絞る 大東流合気柔術東京稽古会 
目の前で見た手本を、自分なりに試行錯誤しながらやってみる。
これはすなわち、視覚情報を自分の動きとして変換するプロセスですね。
大東流合気柔術の稽古には、こうした思考回路を開発する効用もあります。

稽古では視覚情報と、言葉による技の説明を複合させて身体の動きに置き換えて行きます。
このブログでは文章による解説も加えて、多角的に身体操作を解析出来るように試みてもいます。
ただ、そうした言葉や文字の補助を一度取っ払って、目で見たものだけで何とか技を構築してみるのも、重要な鍛錬法です。
これを「見取り稽古」と言います。
では、動画を見てみましょう。
双方が座って行う、居捕です。
片手捕に来た相手の腕を制し、倒し、固めます。
身体の捌きで攻撃線を外し、中心の力で手首を捕ったのち、肘を突きあげ、剣の理合いで制します。
肩を膝で押さえて、腕を逆に取り、固めます。

便宜上、このように文章で動きの説明を行いましたが、今回に限ってはこうした文字や言語による情報を一旦遮断したうえで稽古に臨んでみてください。
…どうですか?
試行錯誤の度合いが普段と違う、と感じませんでしたか?
こうした稽古は、これまでに公開した動画を利用しても、簡単に出来ます。
動画の音をミュートして、動きそのものを模倣してみるんです。

事前情報なしに身体を動かすことで、自分自身に由来する神経回路がひらかれると言えばいいでしょうか?
東京稽古会では、こういう試みにも取り組んでいます。
興味のある方、お問い合わせはメールフォームでどうぞ!
これはすなわち、視覚情報を自分の動きとして変換するプロセスですね。
大東流合気柔術の稽古には、こうした思考回路を開発する効用もあります。

稽古では視覚情報と、言葉による技の説明を複合させて身体の動きに置き換えて行きます。
このブログでは文章による解説も加えて、多角的に身体操作を解析出来るように試みてもいます。
ただ、そうした言葉や文字の補助を一度取っ払って、目で見たものだけで何とか技を構築してみるのも、重要な鍛錬法です。
これを「見取り稽古」と言います。
では、動画を見てみましょう。
双方が座って行う、居捕です。
片手捕に来た相手の腕を制し、倒し、固めます。
身体の捌きで攻撃線を外し、中心の力で手首を捕ったのち、肘を突きあげ、剣の理合いで制します。
肩を膝で押さえて、腕を逆に取り、固めます。

便宜上、このように文章で動きの説明を行いましたが、今回に限ってはこうした文字や言語による情報を一旦遮断したうえで稽古に臨んでみてください。
…どうですか?
試行錯誤の度合いが普段と違う、と感じませんでしたか?
こうした稽古は、これまでに公開した動画を利用しても、簡単に出来ます。
動画の音をミュートして、動きそのものを模倣してみるんです。

事前情報なしに身体を動かすことで、自分自身に由来する神経回路がひらかれると言えばいいでしょうか?
東京稽古会では、こういう試みにも取り組んでいます。
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