扶桑会への入会について
通常稽古は毎週木曜・日曜(または祝日)の2回行っています。通常稽古は会員限定です。
入会希望者が参加可能な本稽古は 2月12日(日)14時から17時まで開催します。
場所は 世田谷区総合運動場 体育館 第一武道場です。
扶桑会への入会を希望される方は 左のメールフォームよりお問い合わせください。
入会希望者が参加可能な本稽古は 2月12日(日)14時から17時まで開催します。
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其の百八十二、天秤にかける 大東流合気柔術 東京稽古会 
今回は、人の身体構造を利用して相手を制します。
大東流のルーツである柔術の要素が強く感じられる動きになります。

前にも取り上げましたが、人間の身体には構造上、曲がりにくい(あるいは曲がらない)関節の方向がありますよね。
そこを捉えることで相手の自由を奪う、という考え方です。
動画を見てみましょう。
受け側が胸を掴みに来るところを、攻撃線を外すように捌きます。
この時に捕り側は、伸びてきた手首に触れるように手刀を出します。
ちょうど力士が「ごっつぁんです」をするときのように、自分の中心に差し出しましょう。
同時に相手の脇下を擦るようにして、もう片方の手刀を伸ばします。
相手はその攻撃を防ごうとして、防御の手を出してきます。
自分が伸ばした手刀が相手の手に触れたら、受け側の掌に親指、手の甲に四指が来るように挟み込みます。
強く握りしめてはいけません。「挟む」意識ですよ。

同じく「ごっつぁんです」の手刀でも相手の手を挟みます。
挟んだら、次に伸ばした方の手刀を振りかぶるようにして差し上げます。
手首で持ち上げようとするのではなく肘を出すようにするのがコツです。
相手の手を捻ろうとして手刀を回転させるように操作しては上手くいきません。
「手刀は縦に使う」という基本を意識してください。
もう片方の手は、バランスをとるように引き込みます。ちょうど「天秤をかける」ように相手の手首と手首の距離を離すんですね。

一連の操作が機能すると、相手の体は裏返されたようになって、捻じれます。
柔術的に言うと、関節を逆にとることによって、相手の上半身に抵抗できない「張り」を作り出すんですね。
そのあとは、その「張り」を維持したまま、相手を導き倒します。
初心者は受けが上手くとれないので、配慮して投げてあげましょう。

この操作を行うには以前に解説した「其の百二十七、手鏡」の方法論が参考になります。
こちらも、読んでみてください。
其の百八十一、胸捕四方投 大東流合気柔術 東京稽古会 
シリーズで解説してきた上段突き(胸捕)への対処法シリーズですが、今回で最後になります。

今回は四方投げですね。片手捕の四方投げと同じような動きですが、相手の腕が自分の顔面に向かってまっすぐ伸びてくるところを処理しなければいけないところが、少し難しいかもしれません。
動画を見てください。
相手の攻撃に対して内側に捌きながら、向かってくる手首に手刀を添わせるようにします。
刀を水平に相手に向けるように意識すると良いですね。
捌きながら身体を半身に開くときの腰の動きと、手刀の動きを合わせると、相手の攻撃の行き先を外し、引き込むことが出来ます。
棒立ちにならず、捌いて半身になるときに体勢を低く構えることも意識してください。

ここで相手の体勢を崩してしまうことが出来れば、技は半分出来たようなものです。
水平に構えるようにした手刀で相手の手首を挟むようにします。
ここでグッと握りこんでしまうとうまくいきません。
刀の柄を握るときをイメージしてみましょう。
そのまま相手の肘で突きこむようにして全身で前に出ます。

刀を額の前方で構えるようにして出てください。身体と手刀の動きが連動すれば、相手はさらに大きく崩れるはずです。
そうしたら、体の転換です。身体を百八十度方向転換してください。
動画でも言っていますが相手の肘が常に自分の額の前方に来るように動くことが重要です。
相手の身体が爪先立ちに崩れたところを、刀を振り下ろすようにして倒します。

大きな動きは以上解説した通りですが、他にも柔術的な細かい秘訣がいくつかあります。
そこは、稽古場でお伝えしますね。
其の百八十、胸捕裏落 大東流合気柔術 東京稽古会 
上段突きに対する身体操作法の三回目です。
これまでに引き続いて上段突きの代わりに胸捕で攻撃してくる相手を、裏落で制します。

とは言え、本当に力いっぱい殴ってくる相手に今回の動きで制することが出来るようになるには、余程達人にならないと難しいと思いますよ。
いつも言っているように、まずは「殴られるような状態に陥らない」のが護身術の第一の心構えです。
動画を見てみましょう。
胸捕に来る相手の手首を手刀で捌きます。
この時に重要なのが重心の移動です。
動画ではわかりづらいかもしれませんが、こちらに向かってくる腕に対して、初めはやや外側に、手刀が相手の手首に触れてからは内側に体重を移動させています。
それに手刀が追随することで、小手先の動きになることを回避できます。

プレッシャーをかけられて、切羽詰まれば詰まるほど、手で払いのけてしまいがちですが、稽古を重ねることで、体で捌く感覚をつかんでいきましょう。
手首に手刀が触れたら、自分の外側に手刀を斬り開くようにします。
小手先の動きにならないように!

さらに手刀の接点を維持したまま、前に進み、体勢を低くしましょう。
身体を前に傾けるのではなく、垂直に低くなる意識を持ってください。
相手に並ぶように進みながら、伸ばした手刀によって相手の重心が裏に回るように位置をとることが大事ですよ。
重心を崩された相手はたまらず倒れます。
相手の踏ん張りがきかないところに重心を導くのが難しいかもしれませんが、これは相対稽古の中で相手と受け・捕りを交代しながら探っていきましょう。
自分が倒れてしまう位置は、相手にとっても倒れやすい位置ですから。

もう一つ、手刀で相手を制していく位置にもちょっとしたコツがある…のですが、そこは稽古会に来てくれた方に直接お伝えしますね!
それでは、東京稽古会で、お会いしましょう。
其の百七十九、胸捕小手返 大東流合気柔術 東京稽古会 
胸捕を制するシリーズの2回目です。
護身術的な考え方として、上段突き(ストレートパンチ)への対処法として稽古することが出来ます。

前回は攻撃に対して内側に捌いてから逆腕に捕っての小手詰でしたね。
外側に捌くとどうなるのでしょうか?
動画を見てみましょう。
相手が腕を伸ばしてくるのに対して、外側に捌いて攻撃線を外します。
この時、前回と同じく半身になっているはずです。
そうなっていない場合は、相手の攻撃に添うように捌くことを心がけてください。
相手に向いている方の腕で肘打ちをするような形になると、自然と相手の伸ばした手首を掴めるような位置にいるはずです。

ここで相手の手首を捕ります。
相手の腕の伸びている方向に添うように手を重ね、相手の拇指丘に小指をかけるようにしましょう。
親指が当たる位置は薬指と小指の付け根のあたりです。
慣れないうちはここが難しく感じられるかもしれませんね。
継続して稽古すると、ぴたっと会う感覚が出てきますから、まずはゆっくり丁寧に修練を積んでいきましょう。
次に、手首を捕った方とは反対の手で、相手の手の甲を包むように斬り下ろしていきます。
この時にしっかりと足を踏み込んで、体重移動とともに斬りこんでください。
小手先の操作では相手に力が伝わりません。

相手を倒したら、あおむけになっている相手をうつ伏せにします。
小手返しに捕っている手をゆるめずに、腕を伸ばしながら相手の頭上をまわるのがコツです。
腕を極め続けていることで、自然と身体が回転していきますよ。
護身術としては、この小手返しが割と取り組み易いかもしれません。
東京稽古会で、やってみませんか?
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