扶桑会について
指導者: 石塚嘉 【達人・名人・秘伝の師範たち】
稽古日時:日曜14時半~16時半 / 木曜19時~21時
稽古場所:神道扶桑教 世田谷太祠 東京都世田谷区松原1丁目7−20 【道場紹介】
入会希望者が参加可能な公開稽古は 3月21日(火・祝)14時から17時まで開催します。
場所は 高津スポーツセンター 第二武道場です。
扶桑会への入会を希望される方は 左のメールフォームよりお問い合わせください。
【関連商品】扶桑会DVD「柔(やわら)の力の完成」←Amazonへリンク
稽古日時:日曜14時半~16時半 / 木曜19時~21時
稽古場所:神道扶桑教 世田谷太祠 東京都世田谷区松原1丁目7−20 【道場紹介】
入会希望者が参加可能な公開稽古は 3月21日(火・祝)14時から17時まで開催します。
場所は 高津スポーツセンター 第二武道場です。
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其の百九十一、受け手の攻撃について 大東流合気柔術 東京稽古会 
今日はものすごく基本的なことですが、稽古するときにとても重要なポイントのお話しです。
大東流合気柔術では、相対稽古といって受けと捕りに分かれて稽古することが大半です。
最初に攻撃をしていく方が受け、その攻撃に対処して技をかける方が捕りです。

大東流の考え方では、初めに攻撃を仕掛けるということは、盤石の姿勢を崩すことである、と捉えます。
そのバランスの崩れに乗じて、自分を有利な立場に立たせ、相手を制していきます。
さて、その受け側の攻撃ですが、小手先だけで手を伸ばしたり、正面打ちをしたりということでは、有効な攻撃になりません。
それと同時に、今も書いたように、体勢の崩れ方も中途半端になってしまい、捕り手側の技が効いているか、検証できなくなるんですね。
短いですが、動画を見てください。
大東流合気柔術に限らず、古流の動きは「なんば」が基本です。
上半身を動かすときには、腰、下半身が連動して動かなければなりません。
つまり、右手で掴むときは右足で踏み込み、右の腰が出ることで右腕が出る。という基本の考えです。(状況によって、異なる動きに変化することもあります)
これを行わずに、手だけを伸ばす、手だけで打つようなことをやっていると、攻撃としては効果的なものになりません。「小手先の動き」は、良くないものの代名詞です。

全身を連動させ、「なんば」を意識して、有効な攻撃を行ってください。
そうすることで、技をかける捕り手側の稽古の効果も上がりますから。
其の百九十、真下に落とす 大東流合気柔術 東京稽古会 
このところ、自分の真ん中(中心)で操作することを連続して取り上げています。
これらは大東流合気柔術の基盤となる思考法ですので、当然、この考え方を適用した型が何通りも存在します。

前回(「縦に動かす」)は「一本捕」、前々回(「真ん中でとる」)は「手刀詰」といったように、相手からの攻撃法や捌き方は多種ありますが、「接点を中心で扱う」という点においては共通しているんですね。
今回の動きは「裏落」の基礎となる動きです。
動画を見ましょう。
相手が片方の手首を握ってきます。片手捕ですね。
このとき、自分の真ん中に手を保持したまま、相手とすれ違うように前に出ます。
握られた腕に力を入れては上手くいきません。
柔らかく腕を伸ばし、引っぱるのではなく、かといって力負けして曲げてしまうのでもなく、握られたその時のままの状態で前進します。

最も難しいのはここです。
この「真ん中(中心)で操作する」ための要諦が、「脱力して芯を作る」というところにあることは何度も解説してきました。
この感覚を、稽古することでつかみましょう。
さて、真ん中に接点を保持したまま前進すると、相手の肘もまた、自分の中心付近にあると思います。
もう片方の手で手刀を作り、斬り落とすようにしてください。

このときに、相手を押し込むように手刀を操作するのではなく、自分の方に引き込むような意識で真下に落としましょう。
これも剣の理合いの一環です。
剣で斬り落とすときに、操作する手は身体から離れず、引き付けられるようになることを想像してください。
そうすることで、相手の体を自分の中心に保ったまま、固めに入ることが出来ます。

文による解説では、すこし複雑に思われるかもしれませんが、実際に稽古してみると、感覚的に理解できるはずです。
其の百八十九、縦に動かす 大東流合気柔術 東京稽古会 
中心で操作するという基本動作を、今回も違うバリエーションで解説してみます。
同じ考え方の動きではありますが、相手の攻撃法が異なったり、崩し方が違うだけで感覚が大きく変わってきます。

そうした稽古を繰り返す中で大東流合気柔術を使える身体を作っていくんですね。
動画を見てみましょう。
相手が交叉捕で手首を握ってきます。
掴まれた手首を、相手の腕の外側から回すようにして自分の目の前に掲げます。
前回やった「真ん中でとる」の考え方を使います。
すると相手の肘が自分の正面に来ていますので、下から掬い上げるようにつかんでください。
さらに、両手を同時に斬り下げ、崩します。

初動で、「相手の手首の外側から回すようにして」と書きましたが、今回の要点はここです。
大東流では、掴まれた手首を含む自分の小手は「手刀」として使うんでしたね。
これは私の個人的な方法論ですが、映像的なイメージを持つことをお勧めします。
自分の肘から先が「小指側が刃になった剣」として認識することで稽古の効果が上がりやすくなりますよ。

手刀=剣を小手先で振り回すのではなく、身体の中心で操作します。
「外側から回すように」するわけですから、必ず自分の中心線の移動が伴います。
最初のうちはしっかりと足を捌いて、身体の方向を変えながら稽古しましょう。
すると、手刀の動きは自分の中心線上を縦にうごかすことになっているはずです。
縦に上下する運動に、中心線の移動が組み合わされて「外側から回す」動きになっていきます。

同時に、手刀を使うわけですから、その刃=小指側は必ず自分の前方に向けましょう。
剣は刃を向けた時にこそ、その威力を発揮しますから。
動画にも出てきていますが、これは稽古をしてみると比較的簡単に実感できます。
東京稽古会で試してみてはどうでしょう。
其の百八十八、真ん中でとる 大東流合気柔術 東京稽古会 
相手との接点は、自分の中心で操作するということを、これまでにも何度も繰り返して稽古してきました。

古武術の身体操作は自転車に乗ることと似ていて、一度覚えてしまうと何度でも同じように出来るようになります。
とはいえ、習得するのはかなり難しいんですが。
動画を見てみましょう。
相手に手首を握られます。片手捕です。
外側から手刀を操作して自分の顔の前で手刀を構えます。
このときに、手先だけで操作しないことが大事なんでしたよね。
常に身体の真ん中に相手の接点を置き続けるようにします。
正しい動きが出来ていれば、相手の肘が曲がり、腰が崩れた状態になっているはずです。そのまま手刀を斬り払うようにして相手の腕を伸ばしましょう。

すると、相手の肘が同じように自分の真ん中に来ているはずです。
そこを、もう片方の手刀で斬り落として、固めます。
手先だけで操作しないということを、このブログでも何度書いたかわかりませんが、常に言い続けていますよね。

そのために自分の真ん中、力が発揮できるところで動かすというのが大東流の身体の使い方なのですが、このときにもう一つ意識していてほしいことがあるんです。

それは肩の力を抜き、出来るだけ脱力した状態で操作することです。
動画のなかにも出てきていますよね。
ただダラ~ンと力を抜くのではなく、「芯を張った」状態で脱力します。

前回の「其の百八十七、固定する」でも同じような内容を解説しました。
もう一度、併せて読んでみてください。
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