扶桑会について
指導者: 石塚嘉 【達人・名人・秘伝の師範たち】
稽古日時:日曜14時半~16時半 / 木曜19時~21時
稽古場所:神道扶桑教 世田谷太祠 東京都世田谷区松原1丁目7−20 【道場紹介】
入会希望者が参加可能な公開稽古は 3月21日(火・祝)14時から17時まで開催します。
場所は 高津スポーツセンター 第二武道場です。
扶桑会への入会を希望される方は 左のメールフォームよりお問い合わせください。
【関連商品】扶桑会DVD「柔(やわら)の力の完成」←Amazonへリンク
稽古日時:日曜14時半~16時半 / 木曜19時~21時
稽古場所:神道扶桑教 世田谷太祠 東京都世田谷区松原1丁目7−20 【道場紹介】
入会希望者が参加可能な公開稽古は 3月21日(火・祝)14時から17時まで開催します。
場所は 高津スポーツセンター 第二武道場です。
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其の二百、両小手を詰める 大東流合気柔術 東京稽古会 
相手の小手を極めて崩し倒す大東流合気柔術の技に「小手返(こてがえし)」がありますが、今回はその小手返の基本的な捕り方の修練です。
そのために、両手で相手の小手を攻めます。

実際には、両手で小手返を行うことは考えにくいですが、そうすることで力を発揮するための道筋が見えやすくなるなど、上達へのヒントを掴むことが出来ます。
動画を見てみましょう。
両手で手首を掴みに来る相手の手を外し、つかみ返します。
掛け手ですね。
掛け手でとることで相手との距離を適切に保つことにもつながります。
近すぎても、遠すぎても、この後の操作が上手くいきません。
相手の掌底のふくらみに小指を引っかけるようにし、親指を相手の手の甲、薬指の付け根辺りに当てます。
これが、小手返しの捕り方です。
基本形を大事にして、丁寧に稽古してくださいね。

これを両手で行います。最初のうちは片手づつ。
慣れてきたら、掛け手の動きから自然と捕れるようにしましょう。
動画にもあるように、相手の小手を痛めつけようとして外側に捻ったりしては効果がありません。
「剣の理合い」でいつも言うことですが、相手の中心に向けて手刀を縦に操作するようにしましょう。
これで相手の小手を極めれば自然に相手は崩れるのですが、上手くいかない場合は「相手の肘を地面につける」イメージで操作してみてください。

これも、何のことはない「剣の理合い」の一環ですが、小手返しに捕った手を押し込むのではなくて、剣を振り下ろすように操作すると、自然にその力は肘の方、小手の直下に集まっていくんですね。
この辺りの感覚をとることが大事です。
繰り返し稽古することで、「力の道筋」のようなものが見えてきますよ!
其の百九十九、捌いて捕る 大東流合気柔術 東京稽古会 
相手との接点を利用して崩しをかけていくのが、大東流合気柔術の基本的な考え方ですが、効果的にそれを行うためには、この武術独特の身体運用法を修得しなければいけません。

今回解説するのは、体捌きによる力の伝達法です。
もちろんこの方法の中に、他の考え方が数多く入っていて、それらすべての複合が出来た時に技として機能していくんですが。
最初から難しいことを言っていても、めんどくさいだけですので、動画を見ましょうか。
相手に両手を捕られます。
すかさず片側の手刀を立て、相手の手首を外側から斬りこむように操作します。
このときに大事なのが、足捌きと連動した全身の動きです。
試しに肩から先の腕だけを回して手刀を動かしてみてください。
相手の腕は動くかもしれませんが、それだけです。また、力づくで手刀を動かすこととなり、相手の抵抗を受けてしまうでしょう。

しっかりと足を動かし、腰の動きと手刀を連動させると、相手の肩が動きます。
片方で肩を詰めたら、続いて反対側の手刀も同じように操作してください。
相手の両肩が詰まり、自然と相手の手の小指丘側が取れる位置に入ってきます。

相手の小指丘を引っかけるように捕りながら、さらに相手に並ぶように捌きます。
同時に、もう一度反対の手で相手の小指丘を挟むようにつかみます。
この捕り方を「三ヶ条」の掴み方と言います。
相手の尺骨側の筋を伸ばし、極めてしまって自由を奪います。

こうなったらストンと落とすように崩して、制します。
一見複雑に見える操作ですが、大事なことは手先の動きではなく、身体全体を使って動くことです。
まずはそこから、はじめて見ましょうヽ(´∀`)ノ
其の百九十八、胸捕小手詰 大東流合気柔術 東京稽古会 
大東流合気柔術では、相手との接点を手掛かりにして崩し、制する技がほとんどです。
で、人間の体の構造上、相手との接点になるのは手が多いんですね。当たり前ですが。
そのために、稽古ではどうしても手首に力が加えられることが多くなります。
今回の身体操作は、まさにその代表みたいなものです。

手首(小手)を詰めて、身体全体を崩します。
この相対稽古をすることで、手首の柔軟性を高めることにもつながりますよ。
いろいろ言いましたが、動画を見ましょう。
相手が胸倉をつかみに来ます。胸捕ですね。
こちらはその伸びてきた腕の内側に沿うようにして身体を捌きます。
しっかりと足を動かすことが大事ですよ。
相手の腕が伸びるように距離をとって、その手を捕ります。
逆腕捕のかたちですね。小指を小指丘に引っかけ、親指で拇指丘の外側を包むようにします。

今度は身体を逆の方、腕の外側に捌きます。
このとき、逆腕に捕った手は、縦に斬るようにして相手の方に向け、軽く自分の胸に当てます。
相手の手首を、軽く押さえます。少し肘が曲がるようにしてやりましょう。
この形が出来たら、お辞儀をするように身体を前に傾けます。
身体と連動するように、相手の接点も動かすと…相手はたまらず崩れます。

全身の力が、どっと手首に押し寄せ、それが腰(身体の中心)にまで伝わるからなんですね。
相手を痛めつけようとするのではなく、お互いに鍛錬をするつもりで稽古すると、上達が早いですよ!
其の百九十七、縦に伸ばす 大東流合気柔術 東京稽古会 
今回も「縦に使う」概念を修得するための考え方です。
何度も言いますが、大東流合気柔術は剣の理合を念頭に置いて考えることで、理解が進みます。
つまり自分の手や腕、相手の腕を刀に見立て、それを操作するという仮想を行うんですね。

その際に、剣(刀)の峰から刃を「縦」と認識しよう、ということなんです。
動画を見ましょう。
相手が手首を掴みに来るところを外し、逆に相手の手首を捕ります。
「掛け手」の技法ですね。
素直に掬い上げるように手を捕れば、相手の小指側に掌が当たります。
同時にもう片方の手で、かぶせるように親指側をとります。
このとき、刀を握った自分の手をイメージしてください。
刀を握った両手で、やや下方向に薙ぐように斬りましょう。
あくまでも剣を使う意識で行うことが重要です。
捻じったり、ひっぱったりすると、相手の体は動いていきません。

親指側、つまり峰の方に遠心方向にかかる力によって相手の肘は伸びます。
これも、刀を振る様子を映像として思い浮かべると、分かり易いかもしれません。
あくまでも、峰と刃を結ぶ線をブレさせずに、動かすんですよ。
刀を効率的に使うためには、斬る対象に対して刃を垂直に進入させますよね。
これが、「縦に使う」考え方です。

さて、以上の操作によって、相手の肘が伸び、その延長上にある肩を動かし、さらにその詰まりを利用して全身を崩していきます。
内容が、少し高度になってきました。
次回からは、もう少し馴染みある型に戻りますので!
其の百九十六、縦に絡める 大東流合気柔術 東京稽古会 
腕を剣に見立てて操作する大東流合気柔術の技法の続きです。
今回は相手の腕をくっつけ、絡めてしまうような動きです。
初伝一ヶ条では「搦投」という型になりますが、その基本形を修練してみましょう。

この動きの中に前回解説した「縦に使う」動きが入って来るんですね。
動画を見てください。
相手が手刀を使って、上段から打ちかかってきます。正面打ちです。
捕り手側はそれを手刀で受け止めます。
同時に当身。相手の顔面に突きを打ちます。
すると相手は、当身に対して防御の手を差し出しますので、その手を捕り、脇につけるようにしましょう。
さらに正面打ちを受けた手刀を斬り落とすようにします。
このとき、相手の腕を引っ張り落とすようにするのではなく、打って来た正面打ちの軌道を素直になぞるように落としてください。

すると、当然ですが相手の腕は、小指側を下向きにした形になります。
手刀は小指側を刃と見立てますからね。
こうすることで、相手の腕を(剣に見立てて)「縦に使う」わけです。
相手の腕を脇の下で交叉させます。縦に使うことで、絡みはきつくなり、相手は爪先立ちになります。
そのまま倒し、固めます。

相手の腕を強く掴んだり、捻じったりすると、小指側で絡めることが出来なくなり、上手く絡みません。
さらに絡めを強めるために、いくつかの操作のコツがあるのですが…それは稽古会でお伝えしますね!
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