扶桑会について
指導者: 石塚嘉 【達人・名人・秘伝の師範たち】
稽古日時:日曜14時半~16時半 / 木曜19時~21時
稽古場所:神道扶桑教 世田谷太祠 東京都世田谷区松原1丁目7−20 【道場紹介】
入会希望者が参加可能な公開稽古は 10月22日(日)14時30分から16時30分まで開催します。
場所は 明大前 扶桑会館(神道扶桑教太祠 本殿) です。
扶桑会への入会を希望される方は 左のメールフォームよりお問い合わせください。
【関連商品】
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【Twitter】https://twitter.com/aiki_fusoukai
【Instagram】https://www.instagram.com/aiki_kobujutsu/
【Facebook】https://fb.com/kobujutsu
稽古日時:日曜14時半~16時半 / 木曜19時~21時
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其の二百八十一、体幹トレーニング 大東流合気柔術 
大東流合気柔術 東京稽古会の鍛錬法を3回にわたって紹介しています。
今回は<体幹トレーニング>です。

脱力した状態で、大きなパワーを生み出すことのできる体幹の筋肉。
体幹を鍛錬することで、古武術に必要な小手先の筋肉に頼らない動きを手に入れることができます。
また、インナーマッスルを使うことで、効率的で疲れの少ない身体運用が可能になります。
では、動画を見てください。
【※正しいフォームを取らないと、トレーニングの効果は上がりません。最初は鏡を見たり、誰かにチェックしてもらうのが良いでしょう】

①クランチ(腹直筋)
仰向けに寝る。両膝を立て、腕を体の脇に伸ばします。掌は下向きです。
ドローインして、へそを覗き込むように上体を起こします。
肩甲骨が床から離れる程度にしてください。

起き上がる時に腕を使わず、腕は床と平行になるように肩と一緒に浮かせます。
ゆっくり持ち上げ、同じ速度で戻します。5~8回を1セット。2~3セット行いましょう。

②クロスクランチ(腹直筋、腹斜筋)
仰向けに寝た状態で右膝を立て、左の手を頭の後ろに回します。
ドローインして、右膝からつま先までを床と平行に伸ばし、右膝の外側と左ひじの外側が触れるまで、上体と足を引き上げてください。

ゆっくり引き上げ、同じ速度で戻します。
足の角度を床と平行に保ってください。
息を止めず、呼吸をしながら行いましょう。引き上げるときに吐き、伸ばすときに吸います。
5~8回を1セット。2~3セット行いましょう。手足を変えて同じ動きをおこないます。

③フロントブリッジ(腹直筋)
うつぶせの状態から、肩幅に肘を突き、骨盤幅につま先をついて身体を持ち上げます。
ドローインして、頭の先から尾てい骨までが一直線になるようにお尻を引き上げます。
ゆっくりと引き上げて、同じ速度で戻します。

肘や足の筋肉を使わず、骨盤周りの力を意識して行います。
また、お尻や頭が上がりすぎたり、下がりすぎたりしていては効果はありません。正しいフォームで行ってください。
5~8回を1セットとして2~3セット行います。

④サイドブリッジ(腹斜筋)
横に寝た状態から、肩の真下に肘を突き、上体を持ち上げます。

ドローインして、頭の先から腰までが床と平行になるように腰を引き上げてください。
この時、上から見ても頭から足先までが一直線になるようにフォームを取ります。
ゆっくりと引き上げて、同じ速度で戻しましょう。
頭が前に出たり、腰が後ろに出たりしがちなので、気を付けてください。
胸を張り、骨盤と上体がまっすぐになっていることをイメージしましょう。

肘の力で持ち上げようとするのではなく、脇腹のあたりを意識して使います。
上手くできない人は肘を肩のやや内側につくと、やりやすくなるでしょう。
方向を変えて同様に。5~8回を1セットとして2~3セット行います。

⑤ダイアゴナル(脊柱起立筋)
両手両膝をついた状態で、ドローインします。
右腕と左足を、背中と平行になるように伸ばしてください。
この時、手の指先からかかとまで、横から見たときに一直線になっているように。
また、膝が外側を向きがちですが、まっすぐに引き上げます。

背中が反りすぎると、効果がありません。また、丸くなりすぎても同じです。
テーブルのように、平らに、床と平行になるように調整してください。
背骨の周りの筋肉を意識して使うことが必要です。
ゆっくりと引き上げ、同じ速度で戻しましょう。

古武術に必要な体幹トレーニングを紹介してきました。こうして体幹を鍛錬することで、基礎代謝を上げることができます。
古武術の上達にもつながります。一人でもできる稽古法としてお勧めです。
皆さんも毎日の鍛錬に取り入れてみてください。
其の二百八十、体幹トレーニング(体軸バランス) 大東流合気柔術 
大東流合気柔術 東京稽古会の体幹トレーニング、今回は「体軸バランス」です。
身体の軸を保つことで、ブレない動きが可能になります。正しい姿勢を維持することができるようになると、相手に力を効果的に伝えられます。

重心の移動と、丹田の意識(ドローイン)は、普段の古武術の鍛錬にも役立ちます。
では早速、動画を見てください。
①丹田の意識(ドローイン)
両膝をついて、膝立ちになり、骨盤と上半身の関係性を意識します。
そのまままっすぐに立ち上がり、骨盤の幅に足を開いて立ちます。これが、自然体です。

次に、腹式呼吸で鼻から息を吸いながら丹田(へその下)を膨らませます。口から細く息を吐きながら丹田を背中の方に引き込むように軽くへこませていきます。
背中をそらさず、背中に下腹部を近づけていくような感覚で。
その状態を維持して、呼吸を続けてください。

②開脚バランス
自然体のまま、両手で手刀を作って、骨盤から体側を撫でるようにまっすぐ上に伸ばします。真上から引っ張られるような意識で。
そのままゆっくりと右足に体重を乗せていきます。体軸が右側に移った状態で、左足を浮かせましょう。

左足を外側に引き上げ、元の位置に戻します。この時に上半身がぐらつかないように、骨盤の筋肉を使う意識で、ゆっくりと行いましょう。
これを10回。
ぐらつく場合はドローインを意識します。
反対側も同じように行ってください。

③縦スクワット
自然体から、両足を一直線上に乗せるように縦に並べます。
骨盤が床と平行を保つように意識しながら、エレベーターが上下するように膝を曲げて上体を下げ、さらに膝を伸ばして上体を上げます。

勢いで上下せず、出来るだけゆっくりと重心を感じながら行ってください。
上半身は前や後ろに傾かないように、骨盤の上にまっすぐに乗せたまま行いましょう。
これを10回。
足を入れ替えて、逆側も同様に。

④一本足バランス
自然体から、腕を床と平行になるように上げます。掌は下向き。
右足に重心を乗せ、さらに骨盤を前に倒すように上体を前傾させます。
同時に左足を後ろに上げましょう。

頭の先からかかとまでが一直線になるように、上体と左足を傾け、制止します。
この時、両腕は地面と平行を保ったまま。
軸となる右足の膝は、曲げないでください。
この姿勢で8~10秒。

膝を曲げず、背中を丸めないこと。出来る人は、背中が床と平行になるところまで傾けてもよいでしょう。
どの種目を行う際にも、丹田(ドローイン)を意識してください。

体軸バランスで軸の感覚が出来てくると、普段から美しい姿勢で過ごすことができるようになります。
古武術だけでなく、日常生活にも活かすことのできる体操法として、やってみてもいいですね。
次回は<体幹トレーニング>です。
其の二百七十九、体幹トレーニング(ストレッチ) 大東流合気柔術 
大東流合気柔術 東京稽古会では古武術の身体づくりの一環として体幹トレーニングを取り入れています。
畳一帖あれば出来る、一人でもできる効果の高いトレーニング方法を公開します。

古武術に使える体幹トレーニングは三本の柱を組み合わせて行います。
1)ストレッチ:全身の血流を循環させる。鍛錬の準備をする。
2)体軸バランス:体軸の感覚、正しい姿勢の意識を高める。
3)体幹トレーニング:体幹の筋肉を鍛える。
この三つを15~20分ほどかけて行います。
それでは、動画を見てください。
ストレッチだけでなく、体幹トレーニング全般に言えることですが、正しい姿勢で行うことが重要です。ポイントは、骨盤と上体の関係性。
お盆の上にコップを乗せているところを想像してください。お盆が骨盤、コップが上半身です。

骨盤が傾けば上半身も同じ関係性で傾きます。これが自然な形です。骨盤と上体は常に自然体の形を意識してください。
ストレッチを正しく行うことで、怪我をしにくい身体の状態を作ることができます。

①体側の筋肉を伸ばす
正座の状態から、膝をついて膝立ちになります。これが骨盤が地面と平行になっている状態。上半身も安定している。肩を落として頭が骨盤の真上に乗るように。
この自然体の感覚を常に持つことが大事です。
両手を上に上げる。指先まで柔らかく伸ばして、真上に引き上げられるようなイメージで。

手刀の刃の部分を前に向ける。
右手の四本の指先を、左手の小指球に引っかける。強く掴んではいけません。
そのまま右腕の重みを乗せるように体を傾けます。引っ張るのではなく、重みに従うように。
伸ばしたら、脱力して呼吸します。8~10秒。息を止めないように。
骨盤は地面と平衡を保ったまま。

手刀の意識を持つことで、柔らかく体を伸ばす動きが出来てきます。
この体幹トレーニングを古武術に活かすことができるメリットがそこにあります。
古武術の、「芯を作って脱力する」意識の鍛錬にもつながるんですね。身体をフニャフニャにするのではなく、張りは残したまま、力を抜くイメージをもってやってみてください。

②首から肩周りの筋肉を伸ばす
頭の後ろで両手を組んで重みをかけ、首を前に倒します。首肩回りの筋肉が伸びたら、脱力。
呼吸をしながら、さらに筋肉が伸びていることを感じる。8~10秒。
脱力しても伸びが弱い場合は、まだ力が入っていると考える。
骨盤は地面と平行に。腰から曲げるのではなく、肩甲骨の下あたりから前に倒す意識で。

③お尻の筋肉を伸ばす(大臀筋)
腰を地面につけて足を延ばす。骨盤は地面と平行に。
左膝の上に右足のくるぶしを乗せ、左膝を立てる。右足のひざ下部分は地面と平行になるように。
右足のひざ下部分に胸を近づけていきます。この時、骨盤と上半身の関係がまっすぐになるように。背中を曲げてはいけません。
右側のお尻の筋肉が伸びたら、脱力。呼吸をしながら8~10秒同じポーズで。

続いて、立てた左膝を外側に倒して、くるぶしをお尻につけます。
右膝と左胸をくっつけるようにすると、再びお尻の筋肉が伸びます。
脱力して呼吸する。8~10秒。同じように反対側の足でも行います。
背中が曲がらないように気をつけましょう。骨盤と上半身の関係性を意識してください。

④股関節を伸ばす(内転筋)
両足の裏をくっつけて、股関節の方に引き込む。この時に座骨が床についていることが望ましいですが、無理はしないでください。
この状態で、太ももの外側を床につけるように足を開きます。
さらに、骨盤を前に倒します。この時、上半身だけを倒すのではなく、骨盤ごと前に傾けていく意識を持ってください。無理をせず、太ももの内側の筋肉が伸びていることを感じられれば良いでしょう。
脱力して、呼吸します。そのまま8~10秒静止してください。

⑤足の後ろ側を伸ばす(腓腹筋、ハムストリングス)
両手両膝を床につけ、右膝のかかとに左足を乗せます。
右足のかかとを地面につけて膝を伸ばし、さらにお尻を引き上げてください。
かかとから尾てい骨までが一直線になるように。同じように頭の先から尾てい骨までもまっすぐに。頭を下げすぎないようにしましょう。
辛い場合は、手を突く位置を膝から離してもかまいません。
脱力して、呼吸。8~10秒。反対の足も同様に行ってください。

⑤骨盤の中を伸ばす(腸腰筋)
正しい姿勢を維持するのに重要な、骨盤の中にある腸腰筋という筋肉の柔軟性を高めます。
右膝を立て、左足を引きます。右足に重心をかけながら、左手をまっすぐに上に伸ばします。手刀の意識を忘れずに。刃を前に、柔らかく指先まで伸ばしてください。
この時、骨盤が床と平行であることを意識してください。また、上半身は骨盤の上にまっすぐ乗るようにしましょう。
左腕を右側に倒します。骨盤は平衡を保ったまま、さらに後ろの壁を見るように右側に上体をひねりましょう。
骨盤の中を意識しながら、脱力。呼吸して9~10秒静止します。反対側も同様に行ってください。

ストレッチは、痛みを感じない程度に、気持ち良いところで伸ばし続けることが大切です。
呼吸をしながら、無理なく行ってください。
次回は<体軸バランス>を紹介します。
其の二百七十八、真下で乗せる 大東流合気柔術 東京稽古会 
相手の攻撃を、自分の体勢を変えることで無力化させていく動きを取り上げています。
前回は、膝を脱力して沈むことで相手の重心を乗せてしまうという形でした。

さらに今度はその動きを応用して、相手の裏に入り、崩し倒す操作を見ていきましょう。
大東流では切返という形に近いですが、それを簡略化したものとなります。
動画を見てください。
相手が両肩の少し下、二の腕の辺りをつかんできます。
受手側(技をかけられる方)はしっかりと相手の腕を体側につけるように押し込んでください。
受けの攻撃が弱い、もしくは方向が間違っていると、対応する技が変わってきます。

この場合、捕手(技をかける方)が刀を抜けないように、つまり、腕の自由が利かないように押さえることが必要です。
大東流はお互いに徒手で技をかけあいますが、受手は帯刀している、もしくは短刀などの武器を所持しているという前提で稽古すると、技の筋道が明確になりますので、心がけてください。

少し話がわき道にそれました。
攻撃を受けたら、身体を相手の出足の方に捌きます。攻撃線を外す動きです。
それと同時に接点、つまり相手に掴まれた部分の圧力を変えないようにして、沈み込みつつ、相手に並ぶように身体の向きを変えてください。
動画では最初の方で、接点に相手を乗せるために若干腕を上げていますが、これが引っ張り込むような操作になってしまうと、上手くいきません。

後半で修正していますが、上半身は脱力して、ただただ、まっすぐ下に沈み込むようにしてみましょう。
その方が、相手が崩れてくれることが体感できると思います。
相手の重心が自分に乗ったら、裏に踏み込んで、倒します。

真下に沈む動きはこのほかにもいろいろな形に応用変化してきます。
今後もまた、稽古の中で取り上げていきます。
其の二百七十七、沈む 大東流合気柔術 東京稽古会 
攻めてきた相手を無力化する際に、目安となる操作法があります。
今回取り上げる、相手の重心を乗せて浮かせてしまう大東流合気柔術の動きもその一つです。

こうすることで相手のかかとが浮き上がり、踏ん張りがきかない状態を作り出すことができます。
動画を見てみましょう。
両手をつかんできた相手の力を中心で受け止めます。
この時に腕で押し返したり、上体をそらして押し負けてはいけません。
体幹部分で相手を受け止め、下半身で力を吸収するようにしてください。

次に、手刀を活かして相手の肩に切っ先を向けます。
これも手で押し込んでは、だめです。相手の力を跳ね返した時点で、この操作は失敗します。
ここで相手の肩に力が伝わったら、手刀を立てます。
手首の動きだけで操作するのではなく、これまでにやってきた剣の理合を意識してください。
相手の身体を斬るつもりで、手刀を縦にすり上げるようにしてみましょう。
こうすれば、相手の身体は浮き上がり、無力化されます。

・・・上手く行きませんか?
おそらく、最初はなかなか力が伝わりづらいと思います。
どうしても、腕の力が先行してしまうんですね。
剣の理合を意識する、と書きましたが、そのためには全身の連動が必要になってきます。

なかでも、今回特に意識してほしいのが沈む動きです。
膝の緊張を抜き、真下に沈むことで、相手の重心を乗せ、手刀の力を十分に届けることができるんですね。
相手の動きを受け止めたら、わずかに沈みます。と同時に手刀を摺り上げてみてください。

次回も、この動きを使って相手を崩す動きを研究してみます。
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