扶桑会について
指導者: 石塚嘉 【達人・名人・秘伝の師範たち】
稽古日時:日曜14時半~16時半 / 木曜19時~21時
稽古場所:神道扶桑教 世田谷太祠 東京都世田谷区松原1丁目7−20 【道場紹介】
入会希望者が参加可能な公開稽古は 6月25日(日)12時30分から14時30分まで開催します。
場所は 世田谷区総合運動場 体育館 第一武道場です。
扶桑会への入会を希望される方は 左のメールフォームよりお問い合わせください。
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稽古日時:日曜14時半~16時半 / 木曜19時~21時
稽古場所:神道扶桑教 世田谷太祠 東京都世田谷区松原1丁目7−20 【道場紹介】
入会希望者が参加可能な公開稽古は 6月25日(日)12時30分から14時30分まで開催します。
場所は 世田谷区総合運動場 体育館 第一武道場です。
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其の三百四十一 曲げて運ぶ 大東流合気柔術 東京稽古会 
相手の身体をこちらの意図通りに動かすということの本義を改めて考えてみる。
古武術である大東流合気柔術の状況設定は、相手がこちらに害を加えようと対峙して来たところにある。
そこに斟酌や譲歩はない。

そのような相手にこちらの意図を通し、身体を動かし、制していかねばならない。
そこで、いくつかの方法を考えてみる。
相手を上回る膂力や攻撃力をもって圧倒し、物理的に対応していくことが一つ。
これが可能な力の差があり、かつ完全に相手を無力化できるならば有効な方法であろう。

もう一つは、相手の攻撃の意志を半ば達成させながら、そのことによって生まれた隙をついて制していく。
相手の害意は反射するように循環し、もって抵抗の意志を無くさせる考え方だ。

言葉にすれば夢物語のようであり、実際の闘争において、そのような理想は通用しないと断じられる向きもあろう。

しかしながら、大東流合気柔術はそうした闘争が日常であった世界で生成した。
その術理の根幹には、彼我の戦力の差で圧倒するものとは異なる思想がある。
このことについては、引き続き考察を重ねてみたい。
稽古日誌 令和3年7月11日、15日、18日 
東京稽古会の稽古日誌です。毎日の修練の備忘録的に。
まずは7月の11日(日)扶桑教太祠 扶桑会館にて。

この日は稽古中にものすごいゲリラ豪雨があり、
一時中断するほどでした


手首の鍛練連続技から、正面打小手返。

居捕正面打小手返…

中段突きを内腕返で制する動き。

最初の捌きに技の成否がかかります。

続いて居捕横面打ち肘挫。

体幹の動きで崩します。

見取り稽古の会員さんも。自分のペースで稽古に参加できます。
最後は天地投げで締めました。

この翌日から4度目の緊急事態宣言が発出。もはや感染予防のための行動制限とは誰も信じていないような社会情勢です。
歴史的に見ても、こういう時は民心が揺らぎ、思いもよらぬ危険な流れが起きがちです。

続いては7月15日(木)扶桑教太祠 本殿にて。

少人数でしたが、搦投、小手返などの修練に励みました。

普段あまり取り組まない受けの稽古にも時間をとって…

いい表情です


最後は7月18日(日)。この日は7月の本稽古でした。
場所は扶桑教太祠 本殿です。
肩から先の脱力、中心での操作、軸に重心を乗せる…などをテーマに修練しました。
が!機材のトラブルで撮影データがすべて破損してしまいました。
映像は最後の集合写真のみです。

充実した表情ですね。
この間、緊急事態宣言の実効を上げる思いからか、政府要人が飲食業者への圧力ととれる発言を行うなど、ますます日本中枢の劣化が進みつつあるように感じます。

武術を志す一個人として、この状況下で為すべきことを考察しています。

自分の頭で考えること。自分の判断で身を守り、生き延びる術を探ること。
古武術の鍛錬を通じ、日々正しい道筋を見出していきましょう。

其の三百四十 連続極 大東流合気柔術 東京稽古会 
手首関節を様々な形で刺激することで、相手の身体を操っていく技法は、古流体術に特徴的なものである。
古武術としてその遺産を受け継ぐ大東流合気柔術にも、その体系が存在している。

今回取り扱うひとつながりの動きは、手首を攻める動きを連続的に用いる。
身体の方向転換や手刀の使い方の変化も理に適っており、効率的に操作法を学ぶことが出来る。

また、受け手側も手首を様々な手法で攻められることから、関節極めに対する鍛練にもなる。
無理に抵抗せず、可動域を広げていくとよいだろう。

捕り手側は肩から先の力に頼ることなく、全身の連動を意識して稽古してほしい。

外形上は手首の攻めではあるが、関節を通じて相手の体幹に力を伝えることが目的である。
東京稽古会では今後もこの操作を日々の鍛錬に取り入れ、一層の技術向上を目指していく。
稽古日誌 令和3年7月1日、4日、8日 
大東流合気柔術 東京稽古会の稽古日誌。
今回は感染症による緊急事態宣言が2ヵ月ぶりに解除された7月の前半の稽古の様子です。
まずは7月1日(木) 扶桑教大嗣本殿を拝借しての稽古。

基本稽古を行ったのちに、合気上げ鍛錬法。

全身の連動をテーマに胸捕逆腕捕で体幹を崩す操作

上半身の力だけでは、相手は崩れないということを体感します。

続いて両手取小手返。初動で相手を乗せてしまうのにも、全身の連動が必要です。

その後は二組に分かれ、初級者は正面打ちを一本捕に捌く稽古…

もう一組は四方投げを中心に3級技に取り組みました。
少人数でしたが習熟度に合わせた鍛錬で、充実した稽古になったと思います。

続いては7月4日(日)、この日も扶桑教大嗣 本殿での稽古。

基本稽古での受け身、膝行など…。漫然と行うのではなく、意識的に動くことが重要です。

合掌捕で手首の鍛錬ののち、ガッツリ掴んできた片手取を手解き…

その要素を利用して抜手捕…

崩しをかけるには姿勢が重要です。

その後しばらく後取両肘返の組と、4級技の組に分かれて研究したのち…

最後は合気上げ鍛錬で締めました。

脱力、姿勢、大東流合気柔術の思考法のベースとなる技です。

技術の入り口は狭く、初心のころは途方にくれますが、たゆまず鍛錬すれば必ず道は開けます。

お互いに切磋琢磨していきましょう!

最後は7月8日(木) 扶桑教大嗣 本殿での稽古。

合気上げから受け身の修練。

肩から先を脱力すれば、相手はこちらの動きについてきます。

中段突きを捌いて入り身する動き…

自然体を意識して正しい姿勢を保つ修練

さらにそこから、小趾丘を捕って内腕返。
少し難しかったかも…

その後は二組に分かれ、三級技、抱締。

居捕搦投。

初級者は正面打ちの一本捕を丁寧に練り込みました。
緊張感を持続させて稽古に臨めたと思います!

継続して稽古できることに感謝をしつつ、社会混乱を招いている感染症騒ぎが着地するよう願わずにはいられません。
其の三百三十九 包む 大東流合気柔術 
末端の器官である手。古武術の経験の浅いうちは、その筋力を使って術を行おうと試行錯誤する。

しかし、手首~掌に至る筋力は、どのように鍛えたとしても、おのずと限界がある。
無論、力士などパワー系の競技者は素晴らしい膂力を発揮できるだろう。
大東流の基本思想は、自分がそうした体力を使って優位に立てない場合にも、生き延びるためには何が必要か、という観点に立つ。

たとえば、加齢による衰え。筋力やスタミナが落ちた場合であっても、強い相手から蹂躙されないためにはどうするか?
あるいは、けがや体調不良の際に危機が訪れたときでも、致命的状況に陥らないためにはどうするか?

今回の操作法はいわゆる二ヶ条手首極めの形であるが、手の筋力を発揮せず、「カゴ」を作って相手の手を包むように手刀を作り、それをもって斬り込み、制する動きだ。

「カゴ」や、「包む」という概念は、私が個人的に発想したものであり、異論のある諸先生方もおられると思う。
大東流合気柔術に既存しない、現時点での私の仮説であることを補足しておく。
稽古日誌 令和三年 6月20日、24日、27日 大東流合気柔術 東京稽古会 
緊急事態宣言期間中の最終日、6月20日(日)の稽古。
京王線明大前駅から徒歩1分の扶桑教大嗣 本殿を道場としてお借りしています。

まずは基本の動作として正面打ちの受け方、足捌きを修練ののち、居捕の二ヶ条小手返。

同じ要素を使って正面打ちの搦投、胸取搦投…

接点を運ぶ操作の鍛錬として、一カ条帯落にも取り組みました。

最後は合気上げ鍛錬法。

脱力・重心に乗せる感覚をとることが目標です。

このところ繰り返し「脱力」をテーマに研究していますが、一朝一夕には成りません。
日常生活、毎回の基本稽古でもその意識を高めていくことが重要です。

つづいて6月24日(木)、扶桑教大嗣での稽古。

この日は参加者二人。普段はできない動きにじっくり取り組みました。

高い位置からの受け身、手を使わずに足でとる受け身の修練。
それぞれ搦投、小手返を使って行います。

さらには基本稽古の取り組み方を深く掘り下げます。
自然体の重要性をもう一度確認しました。
こうした毎回行う動作をいかに意識高く行えるかどうか、ここに上達の秘訣があります。

6月27日(日)は6月の本稽古。

二ヶ条手刀詰めから小手詰の連続技で脱力の鍛錬に始まり…

片手取を腕(かいな)の反しで崩す操作。

その要素を使っての裏落…

短刀の突きを捌いて入り身の運足。

さらにそこからすれ違い、裏に踏み込んで逆襷。

腕の反しと、弛めて伸ばす意識を使って抱締。
段階を追って、それぞれの要素を積み上げ、型に落とし込んでいく本稽古ならではの内容でした。

今月も充実した修練になりました。
東京稽古会では、月に一回の本稽古を一般に公開しています。
古武術大東流の身体操作・思考法を体験してみたい方はブログ内に設置のメールフォームからお問い合わせください。
其の三百三十八 手鏡 大東流合気柔術 東京稽古会 
大東流合気柔術の術理として、このところ重点的に東京稽古会が取り組んでいるものの中に「脱力」が挙げられる。

今回の操作法も、その「脱力」が考え方の中心をなすが、実際に何を遂行すればそこに至るかというところは言葉や文章で説明するだけでは感得しがたいものある。
あえて言語化を試みるとするならば、それは、肩から先の力を極力使わないということになる。
脱力は、身体から力を発しないということではなく、むしろ力は十全に発揮しなければならない。

ただ、その発する仕方に極意があるのだ。

肩から先の力、すなわち「小手先」の力で術に臨んだのでは決して古武術の妙技に達することはない。

どのように力を発するか?
「脱力」の要素をめぐっての考察を、東京稽古会での修練を通じて重ねていただきたい。
稽古日誌 令和三年 6月10日、13日、17日 大東流合気柔術 東京稽古会 
東京稽古会の日々の修練を紹介する稽古日誌。
大東流合気柔術をどのように身につけ、練り込んでいるかを記録していきます。
まずは6月10日(日)、世田谷区総合運動場体育館での稽古。

鎌手詰、小手詰の相対稽古から。手刀の考え方を使って手首関節を攻めます。
これは基本稽古の手首鍛練を一人で行う時にも重要な思考法です。

そのあと、手刀の理解を深めるために剣の扱いを時間をかけて修練しました。
抜刀、納刀、素振りの仕方…。
大東流合気柔術の基本が、「剣の理合」の中に凝縮されています。

青眼の構えも、まだ人それぞれですね…

続いて6月13日(日)、扶桑教大嗣(たいし)本殿での稽古。

正面打を受け流して、崩し制する操作。

同じく正面打を受け流しつつ搦投・・・

倒されると腕は外れず、身動きが取れません。

さらに横面打を受け流して倒し、肘挫。

複雑な固め方ですが、しっかり腰を攻めます!

続いて片手取からの肩を詰めて一本担。

手刀を使い、全身と連動させるところに秘伝があります。

さらに腰の攻めを切返で修練。

真下に沈むことで相手は崩れます。

同じ動きを後捕の両肩捻でも修練します。

千鳥足の捌きで腰のパワーを伝えることが重要。

最後は両手取を崩して天地投。

今日の修練全般を通してのテーマは「脱力」でした。

多くの型を修練しながら、大東流の思考法を少しづつ練り込んでいきます。
6月17日(木)は、世田谷総合運動場での稽古。
緊急事態宣言の延長で、この日まで夜20時までの短縮営業です。

脱力しての手刀詰。相手の腕に手刀を置くだけで、腰に崩しをかけていきます。

しかし、なかなかこれがつかめない。
木剣を振り、腕の力を使わずに剣を動かす感覚を取ります。
さらに剣を持たずに手刀を打ち込む修練…

そののちに改めて手刀詰に挑みます。
徐々に肩から先の力が抜けてきているのがわかるでしょうか?

非常に難しかったと思いますが、大東流の核心に近づく稽古になりました!
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