扶桑会について
指導者: 石塚嘉 【達人・名人・秘伝の師範たち】
稽古日時:日曜14時半~16時半 / 木曜19時~21時
稽古場所:神道扶桑教 世田谷太祠 東京都世田谷区松原1丁目7−20 【道場紹介】
入会希望者が参加可能な公開稽古は 10月22日(日)14時30分から16時30分まで開催します。
場所は 明大前 扶桑会館(神道扶桑教太祠 本殿) です。
扶桑会への入会を希望される方は 左のメールフォームよりお問い合わせください。
【関連商品】
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【Twitter】https://twitter.com/aiki_fusoukai
【Instagram】https://www.instagram.com/aiki_kobujutsu/
【Facebook】https://fb.com/kobujutsu
稽古日時:日曜14時半~16時半 / 木曜19時~21時
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其の三百九十五 中心で攻める 大東流合気柔術 東京稽古会 
両方の手刀を合わせて(合掌して)自分の中心の力を発揮する考え方を、数回にわたって取り上げてきた。
今回はその応用を紹介する。

動きとしては大東流合気柔術の四方投ということになるが、最後を投げ落とさず、立極めにしてしまう。
これは実際にやってみればわかることではあるが、立った状態で固め続けるには、腕の力を使っていては難しい。
少なくとも数秒間の間、相手の自由を奪うためには、部分的な身体の出力では維持できないのだ。

動画を見て感じ取られる方がいるかもしれないが、立極めに捕っている間、捕り手側は小指を受けての母指球にひっかけているだけである。
このことによって、手首や腕の筋力ではない、中心からの力が発揮される。

さらに、合掌こそしていないものの、相手との接点にある手刀の位置が自分の中心線の上にあり続けていることに注目していただきたい。

足の捌きや、180度転換など、さまざまに体は動くために分かりにくいかもしれないが、相手との接点は常に自分の中心にある。
合掌によって中心の感覚を知ることでより精度の高い操作となるよう、修練してほしい。
稽古日誌 令和4年7月14日、18日、21日 大東流合気柔術 東京稽古会 
大東流合気柔術 東京稽古会の稽古日誌です。
今回は7月中旬の修練の様子です。まずは7月14日(木)。

体の捌きを中心に、いくつかの動きに取り組みました。

また、この日は稽古の終わりに所作・礼法について時間をとって修練。
東京稽古会では、「古武術は所作である」ということを繰り返し伝えていますが、それを実感してもらえたでしょうか。

柔らかく、かつ端然と。日本人の細胞に記憶されている身体感覚を呼び覚ましていきましょう!

続いては7月18日(月・祝)、世田谷総合運動公園体育館での稽古。

手首の鍛錬を相対稽古で行ったのち、一本捕、逆腕捕。
さらに車倒、裏落、肘返…。

最後は合気上げ鍛錬で、「肚を使う」大東流の考え方を練り込みました。。

この日は都合により代理教授が指導を担当してくれました。
工夫を凝らしてよい稽古ができたようです!

最後は7月21日(木)の稽古。

「乗せて崩す」動きについて研究しました。

当身を活用する方法、沈む動きと体捌きを連動させる方法…。
どちらも体を柔らかく使うところに極意があります。

単なる操作法の訓練ではなく、意識の道筋を見直していくプロセスが重要です。
身体と同時に、思考回路が刺激されるような稽古になりました。

其の三百九十四 天地投げ 大東流合気柔術 東京稽古会 
最初に言分けておきたいことだが、今回「天地投げ」として取り上げたこの動きは、中心の力を発揮するための鍛錬法であり、実際にはこのように強い力でつかまれて膠着した場合には別の対処法で相手を崩すのが良策である。

動画では一見「力比べ」をしているように見えるが、本来ならば接触した瞬間をとらえ、全身の力を活用して崩していかなければならない。
今回に関しては、強い力で掴まれ切った際に敢えてそれを受け止めたところから状況を打開していく。
その点を理解していただきたい。
さて、前回の解説では体の前で手を合わせる、いわゆる「いただきます」の形をとることで自分の中心の力を発揮できることを紹介した。
さらにその両手刀を天地に斬り分けると、相手は大きく崩れていく。

ただしその動きの際に、手刀の軌道が正しく「いただきます」のまま上下に動いていかなければ力が伝わらない。
また、上下の動きが両手刀において均等でなければ、これもまたぶつかりが生じて滞ってしまう。

非常にシンプルな操作法であるが、実際にやってみると中心の力を使うためのコツのようなものがつかめてくる。

時にはこのように、敢えて相手に強く取らせてみることも必要なのだ。
腕の力(膂力)に頼らずに崩しをかけていく対人稽古として、大変適した修練法といえる。
其の三百九十三 合掌する 大東流合気柔術 東京稽古会 
人間の身体の奥深さ、それと同時にシンプルな合理性を体感させてくれる操作法を紹介する。

取り上げるのは古武術である大東流合気柔術の合掌捕という動きだ。
操作は単純である。
掴まれた両手を脱力した状態で掌を合わせ、指先を天に向ける。
これはいわゆる「いただきます」の形として日本人には馴染み深い。
手を合わせ「いただきます」をすることで相手の肩に大きな力が伝わり、さらに合わせた手刀を身体ごと動かすことで崩し、倒してしまう。

初めはやはり、肩から先の膂力で力づくに動かしてやろうということになりがちだが、ここで一度思い出していただきたいことがある。
この操作は「いただきます」。つまり、古来より日本人が感謝や祈りをささげるときの身体の形なのだ。

心穏やかに、自らが環境の一部として生活させてもらっているという謙虚な思いをもって静かに手を合わせる。
これが、身体の中心の力、最も効率よく自分の力を発揮するための技につながっていく。

宗教じみた物言いに拒否感を持たれる方もおられるかもしれない。
しかし、日々修練の中で体験する実感は決してまやかしではない。
古来の知恵を振り捨てて生きてきた現代日本人であるが、こうした動きから改めて、人として重要なものを学ぶ必要があるように感じている。
稽古日誌 令和4年7月3日、7日、10日 大東流合気柔術 東京稽古会 
大東流合気柔術 東京稽古会の稽古日誌、今回は7月上旬の記録です。
まずは7月3日(日)の稽古から。

掴まれた手首の上に手刀を乗せて相手の全身をコントロールする手刀詰。
いろいろなやり方がありますが、この日は完全に脱力して自重だけを乗せるようにしてチャレンジです。

この方法では、少しでも腕の操作を筋力に頼ってしまうと途端にぶつかりを感じてしまいます。

こうした実験的な修練方法を活用して合気柔術の考え方を練り込んでいきます。

続いては7月7日(木)、夜の稽古。この日は七夕でした。

梅雨明けした後で七夕を迎えるのは久しぶりとのことで、星空が出るような天気を期待しましたが、元来日本で使われていた「旧暦」では、この日は6月上旬。
日本では雨の大変多い時期です。

明治維新後の西洋化に対応するために「太陽暦」を採用した日本ですが、七夕に限らず、古来からの風習や感性がその変更によって失われた部分も多くあります。
私たちは古武術の修練を通じて、そうした日本人が失いつつある感覚を取り戻し、後世に伝えていくことも目指しています。

稽古後の空は薄曇り。
あいにく稽古場のある東京世田谷では天の川は見られませんでしたが、日本のどこかの空で織姫と彦星が逢瀬をたのしんだことでしょう。

7月10日(日)の稽古には、大阪琢磨会より小林清泰先生にお越しいただいて指導を受けました。

一カ条を中心に各種技法を教授いただきました。

様々な考え方に触れることで、技術向上を図ります。

東京稽古会としての技術を確立していくためにも、こうした交流稽古は大変有意義です。
今後の稽古に活かしていきましょう。

其の三百九十二 半身投 大東流合気柔術 東京稽古会 
初伝一カ条「半身投」。
これは立って攻撃してくる相手に対して自分は座ったまま、崩し、制する。
まことに不思議に聞こえる操作であるが、これもまた、正しい理合いに則れば可能になる。

むしろ、自分が座った体勢でいることが有利に働くという思考法をとるのが大東流合気柔術の真髄である。
相手は座った状態のこちらに対して片手をつかみ上げ、上方から制しようとして攻撃をかけてくる。
こちらはそれに対して手刀を立て、相手の肩を詰めるように斬り上げる。

この時に手刀を使う我が方の姿勢が前傾すると、相手は簡単にこちらをねじ伏せてしまうだろう。

そうではなく、自然体を崩すことなく相手に対応することで、この不利と思われる体勢から相手に抗しがたい力を伝達していく。
実際に体感してもらえば理解できるはずだが、相手方は握った手首を離せなくなり、こちらの手刀の操作に従わざるを得なくなる。

むろん手刀の脱力や、中心力を発揮して相手を誘導する技術など、複合的に求められる要素は数多くあり、複雑な連動が必要となる形ではあるが、その根幹に位置する考え方が自然体の維持であることは銘記しておかれたい。
其の三百九十一 車倒 大東流合気柔術 東京稽古会 
大東流合気柔術 初伝一カ条の横面打ち車倒という形を取り上げる。
このところ続けて言及している「地球の引力と合致して動く」という要素を活用して技を生かしていくというのが主眼だ。

車倒は打ちかかってきた相手の攻撃を受け止めて、そのまま仰向けに崩し倒してしまう。
こちらに向かってくる攻撃の勢いがあるにもかかわらず、相手の背後に向かって崩すというのはかなり難しいことのように思える。
もちろん力業で相手の勢いに対抗したのでは目的を達成することは出来ず、そのために大東流では相手を「乗せる」という操作を使う。
この「乗せる」操作の際に自然体での動きが非常に有効となるのだ。

動画で示したように、相手の攻撃する勢いに対してこちらが前傾した姿勢で対応すると力が伝わらない。

ここに貼り付けている切出しの画像を見ても全て骨盤の上に上体が垂直に位置していることに気付かれることと思う。
この姿勢の力が、相手の攻撃してくる勢いを止め、さらに自分の重心に乗せてしまう。
こうなると相手はつま先立ちとなって力を失うのだ。

ここで気を付けてもらいたいのは、なにがなんでも教条主義的に自分の身体を地面と垂直にすれば事が運ぶというものではない。
相手の姿勢、こちらとの間合い、力の強弱によって若干の軸の調整は必要となる。
今回は自然体の有効性を明らかにするための解説であって、実際に形の稽古に及ぶ場合にはそれぞれ柔軟に運用してほしい。
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