扶桑会について
指導者: 石塚嘉 【達人・名人・秘伝の師範たち】
稽古日時:日曜14時半~16時半 / 木曜19時~21時
稽古場所:神道扶桑教 世田谷太祠 東京都世田谷区松原1丁目7−20 【道場紹介】
入会希望者が参加可能な公開稽古は 6月25日(日)12時30分から14時30分まで開催します。
場所は 世田谷区総合運動場 体育館 第一武道場です。
扶桑会への入会を希望される方は 左のメールフォームよりお問い合わせください。
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稽古日時:日曜14時半~16時半 / 木曜19時~21時
稽古場所:神道扶桑教 世田谷太祠 東京都世田谷区松原1丁目7−20 【道場紹介】
入会希望者が参加可能な公開稽古は 6月25日(日)12時30分から14時30分まで開催します。
場所は 世田谷区総合運動場 体育館 第一武道場です。
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其の四百十四 居反 大東流合気柔術 東京稽古会 
今年最後の更新となる動画解説、今回取り上げるのは「居反(いぞり)」という形である。

跪坐の状態で座っているところに立った相手が両手をとって攻撃してくる。
それを合気上げの技法で自分の重心に乗せ切って後ろに投げ飛ばすのであるが、そこには「乗せて」「沈む」という二つの難関が立ちはだかる。
まず「乗せる」であるが、これは相手の体勢の崩れを利用して、手刀を柔らかく使うことで相手を自分の重心に誘導していく。
押し返したり、引っ張ったりすると相手は反発してしまう。

上手く乗せることができれば、次はその乗せた重心を一気に沈むことで相手の全身を崩していく。

もちろんこの時には、地球の引力に合致した線上にまっすぐ沈むことが重要なのだが、座った状態でそれを行うのは非常に難しい。
ここでは跪坐を瞬時に正座に変じ、さらに腰を地面につけるようにして落とすことで沈身している。

「乗せて」「沈む」という二つの操作を、滑らかに連続して行うところにこの技の要諦がある。
自然体の中で脱力できるよう、修練していただきたい。
稽古日誌 令和4年 12月18日、22日、25日稽古納 大東流合気柔術東京稽古会 
この稽古日誌も令和4年最後の更新となりました。
今年も充実した稽古の日々を過ごさせていただきました。
関係するすべての方々に心から御礼申し上げます。

12月18日(日)は神道扶桑教太祠での稽古。

「丁寧に動く」ことを心がけて取り組みました。

大東流には「早いが技」という言葉もありますが、基本の動きとしては一点一画をおろそかにすることなく力を伝えていくことが必要です。

続いては12月22日(木)の稽古。

前半は自分の軸を定め、そこに重心を置いて動くことをテーマに研究しました。

後半は、元プロボクサーの会員さんによるボクシング講習。
構え方、打ち方、脚の動かし方・・・。

西洋のスポーツであるボクシングですが、取り組むうちに基本の動きは古武術である大東流と共通点が多くあることを発見できました。

異なる流派を学ぶことで、より深く大東流合気柔術を理解することにつながっていけばよいと考えています。

今年最後の稽古は12月25日(日)。お世話になっている扶桑教太祠 本殿での稽古納めでした。

今年一年取り組んだテーマを改めておさらいするような形で、3時間の修練。

手刀の考え方、自然体の取り方、攻撃線の捌き・・・。
どれも大東流合気柔術において重要な核心技法です。
来年以降も基本を大事にして、たゆまず努力していきます。

またこの日は2級の審査も行いました。
古武術らしく正しい姿勢での演武を見せてくれました。
体格差にとらわれることなく、大東流の正しい身体運用と、柔の理合に則した思考法で制することを表現出来ていたと感じています。

稽古後は恒例の納会。

会員相互に、いつもより長く話ができる機会を楽しみました。

古武術でつながった縁が、より深まっていくことにも喜びを感じています。

来年からは心機一転、新しい取り組みも行っていきます。
今後も、当ブログともどもよろしくお願いいたします。

稽古日誌 令和4年12月1日、4日、11日、15日 大東流合気柔術 東京稽古会 
大東流合気柔術東京稽古会の稽古日誌、今回は12月上旬から中旬にかけての稽古内容を記します。
12月1日(木)は神道扶桑教太祠での稽古でした。

重心移動を使って技を行うことを主眼に。

相手と自分との位置関係を常に意識することで、無理のない動きを導き出していきます。
古武術である大東流の考え方ですが、現代の日常生活に応用できる深い含蓄を秘めていると、私は感じています。

続いて12月4日(日)の稽古。

この日は4級の審査を行ったのち、「軽く触れる」「伸ばす」をテーマに脱力について研究しました。

それぞれ習熟度合いは違いますが、その位置に応じた課題を見つけながら自己研鑽していきます。

私が海外出張のために一回休みのあと、12月11日(日)は高津スポーツセンターでの稽古。

この日も、力まない、ぶつからないを主なテーマにして、一カ条の立合、居捕を数多く修練しました。

体格差や性別の違いで力むことなく、無理押ししないことが不思議と相手を動かしていきます。
この日は少数精鋭。いつも以上に気迫のこもった稽古となりました。

12月15日は扶桑教太祠本殿での稽古。

久々に顔を見せた会員さんも、大東流の核心技法に取り組みます。

個々人がそれぞれのスタンスに立ちながら、一同に会して稽古を行うことにも、大きな意味があると感じています。

あらゆる場所での武術修行が皆さんの人生を豊かにする一助となることを願ってやみません。

其の四百十三 つかませ続ける 大東流合気柔術東京稽古会 
相手による「掴む」という攻撃は、こちらがそれを利用することで非常に大きな力となって相手に還流していく。
今回は大東流合気柔術の独特な思考法を使って力を伝達していく操作法を紹介する。

一般に公開しているYouTube動画などに対して「何故手を放さないのか?」という疑問のコメントが多くみられるようになってきた。
中には誹謗中傷に近いような内容の声も少なからずある。
それだけ合気系武術を知らない人の目に触れているということだろうから、喜ばしい現象である反面、あまりに一面的なものの見方をぶつけられると辟易してしまうというのも正直なところだ。

攻撃してきた相手が、掴んだり握ったりしている手を容易に放せないのは、まさに「攻撃の意図」を持っているからだ。
技をかける方はその意図にぶつからずに受け入れながらも自分の有利な状況に持ち込んで操作することで、相手の攻撃の意思を継続させたまま力を伝えていく。
いったん動き出した意図を変更し中止するということは、それに対する明らかな反抗や危険を察知しなければ、非常に難しいのだ。

ここで我々術者の側として重要なのは、いかにその相手の「攻撃の意図」をそのままに、ぶつからず、逆らうことなく受け入れていくかということだ。
つまり、相手にしてみれば「掴んだままの状態と思っていたら、倒されていた」という状況を作り出すのだ。

そこには普段の稽古で行っている、脱力、全身の連動、自然体による身体運用など、大東流そのものの理解が必要になってくる。
今回の動きにみられるように、技をかける側は掴まれた腕にほとんど力を入れることなく、全身と一体化させて動かしている。
如何に自分の対抗心を虚しくして「相手の意図に沿うように動けるか」が、結局は自分の意思を完遂できるかということにつながっていく。
其の四百十二 捌いて制する 大東流合気柔術 東京稽古会 
攻撃を仕掛けてきた相手を、その力に逆らうことなく制してしまう。
今回は、大東流合気柔術「小手詰」の操作法を通じて、そうした考え方を解説する。

相手の攻撃は胸取りである。足を踏み出し「なんば」の動きで胸をつかみに来る。
そこには必ず攻撃線が生じる。
その時、相手との接点に手刀で軽く触れながら攻撃線を挟むように内から外に身体を捌く。

この「軽く触れながら」というところが非常に機微なのであるが、強い力で操作してしまうと相手もまたそれに呼応するように力をぶつけてきてしまう。
あくまでその接点に手首を留めておくだけ位の心持で「小指だけをひっかけるようjに」自分の身体だけを動かしていく。

この操作によって、相手の心理的には反撃を受けたような自覚がないままに、大きな力を手首関節から肩にかけて受けることになる。
体感してみれば良く分かることであるが、相手の腕による攻撃に対して、全身の力を効率よく伝えるわけで、抗いようのない形で体の自由が奪われてしまう。

さらにこの操作には、自分の重心、すなわち地球の引力と合致した軸に相手を引き寄せ、そこに「乗せて」しまうという要素もある。
そのあたりの考え方については、また項を改めて述べることにしたい。
其の四百十二 放させない 大東流合気柔術 東京稽古会 
私たちの古武術動画を見た人の反応の中で多く見られるものの一つに
「何故、つかんでいる手を放さないのか」というものがある。
大東流合気柔術に馴染みのない人にとっては、無理のない反応といえるかもしれない。

実際に今回の操作のように、両手をつかんできた相手の手首に手刀を搦めつけるとき、掴んだ側がなかなか自由に手を放すことは出来ない。
動画の中で触れている通り、それは自分から「掴みに行こう」という意思を持っている意思を持っているからであり、さらにはその意思を出来るだけ変容させないように、掴まれた部分を柔らかく使っているからだ。

もっと言えば、相手が掴んできた指を、より自分の手首に食い込ませるようなイメージで脱力を行うと効果的な操作となる。

これらはやはり体感してみないとわかりづらいと思うのだが、人は「反発してこない」動きに対して、追随していく傾向があることを想起してもらいたい。
大東流合気柔術には、こうした心理的な規制を利用した操作系が豊富にある。

一見しただけでは理解できないことも世の中には多く存在している。
理解できないことを一概に切り捨てるのではなく、虚心坦懐に向き合うことが本質に迫る秘訣であると考えている。
稽古日誌 令和4年11月3日、6日、10日、13日 大東流合気柔術 東京稽古会 
大東流合気柔術 東京稽古会の稽古日誌です。
2か月ほど更新できなかったのですが、今回11月上旬の稽古内容から再開していこうと思います。

まずは11月3日(水・祝9世田谷総合運動公園体育館での稽古です。
これは両手をつかまれてからの手刀詰。

袖取りをとらえて小手詰めで制する。

上半身を脱力することで生まれる柔らかい力を意識した稽古でした。

続いて11月6日(日)、扶桑教太祠本殿での稽古。

初動の重要性について研究しました。

跳ね返さず、受け入れる。

体の捌きももちろん重要です。
じっくりと基本動作に取り組んだ一日となりました。

11月10日(木)の稽古でも引き続き初動について研究。

特に正面打ちや胸取にたいする対処について時間をかけました。

相手と接触する瞬間にどういう体の状態でいるか。

大東流合気柔術の根幹をなす考え方は、ことが起こった時にどう身を処すかという、日常生活の戒めにもつながります。

そして11月13日(日)、扶桑教太祠での稽古では、大阪琢磨会より小林清泰先生をお招きして指導していただきました。

久琢磨先生の薫陶を受けた小林先生に普段とは一味違う技の考え方を教わります。

また、この日は冒頭で、四段の昇段審査を行いました。

無事に認定を受け、今後の稽古にその成果を活かしていきたいと思います。

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