東京稽古会への入会について
通常稽古は毎週木曜・日曜(または祝日)の2回行っています。通常稽古は会員限定です。
入会希望者が参加可能な本稽古は 8月28日(日)16時00分から19時00分まで開催します。
場所は 世田谷区総合運動場 体育館 第一武道場です。
東京稽古会への入会を希望される方は 左のメールフォームよりお問い合わせください。
入会希望者が参加可能な本稽古は 8月28日(日)16時00分から19時00分まで開催します。
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稽古日誌 令和4年7月28日 31日本稽古 8月4日 大東流合気柔術 東京稽古会 
大東流合気柔術 東京稽古会の稽古日誌です。今回は7月下旬から8月初めにかけての記録です。
まずは7月28日の稽古から。

最近入会した会員にとって、はじめは形の手順を覚えるだけでも難しく感じるものです。
それに加えて古武術的な身体の使い方を学ぶわけですから、頭と身体がついていかないことも多いと思います。

そうした初心者に対して経験者は自分の持っている知識を伝えていきます。
できるだけわかり易く、自分の持っている感覚を言葉に変え、身体操作に変換していきます。

こうして意識化された武術鍛錬の集積が、これまで長く続いてきた古武術の伝承の核心です。

つづいて7月31日。この日は7月の本稽古でした。

自然体をどのようにして実現し、体を運用する中で維持していくのか?
この日はそうしたことをテーマに研究しました。

立ち方、座り方、乗せる動き、三角飛びでの運足法、正面打ちを多種の捌き方で捕り制する方法…

どの動きにも、自然体を保ったまま相手の身体に力を伝えていくことが要求されます。

この日は4級審査を開催。
技術の内容はもちろんのこと、演武開始から終了まで気持ちの統一を崩さないことや礼法に重きを置いて審査しました。

古武術の真髄は「所作」にあらわれる。
東京稽古会の重視する考え方に沿った、良い稽古となりました。

最後は8月4日(木)の夜稽古。

連日の猛暑が少し和らいだこの日。
心なしか皆の動きも軽快でした。

形の稽古は決まった動きを繰り返すと思われがちですが、決してそうではありません。

同じ動きであっても、攻撃を受けるたびに工夫を重ね、形が持っている核心に迫っていきます。
それは経験が浅い修行者でも、熟練の者でも同様です。

薄紙を積み重ねるように、自分の古武術に対する認知が厚みを増していく…
そんな喜びが日々の鍛錬から見出せるように。
私も精進します。

其の三百九十六 自然体とは 大東流合気柔術 東京稽古会 
昔の日本人の写真などをみると、それが市井に生きる一般の人であったとしても、そのたたずまいを「美しい」と感じられる。
武士階級や芸道などに通じる職業、あるいは肉体労働の従事者などであればなおさらのことだ。

ただ、立ったり座ったりするだけの所作であっても、そこに美しさを内包した振る舞いができることは素晴らしいことだ。
私たち大東流合気柔術 東京稽古会では、所作の美しさを取り戻すことが武術者としての一つの務めであると考えている。
その美しさの発する源はどこかといえば、地球が運行する法則に合致していることである。
言い換えればすなわち、「自然体であること」。

地球上にあるあらゆるものが、引力の影響を受けている。
私たちは自分の生活においてそれをどのように受け入れ、恩恵を得るかということを念頭に、人生を営んできたはずだった。

今ここでは地球の引力一つを取り上げたが、それだけではなく、己を取り巻く環境そのものを深く洞察して認識し、その真理に対して合致していくということが、古来から日本人が選び取ってきた生活態度であったはずなのだ。

「自然を征服する」という思想のもとに機械化を押しすすめてきたこの百年余りの日本。
西洋文明の受入によって失われた日本人古来の身体感覚を、古武術の身体操作の修行を通じて取り戻していきたい。
其の三百九十五 中心で攻める 大東流合気柔術 東京稽古会 
両方の手刀を合わせて(合掌して)自分の中心の力を発揮する考え方を、数回にわたって取り上げてきた。
今回はその応用を紹介する。

動きとしては大東流合気柔術の四方投ということになるが、最後を投げ落とさず、立極めにしてしまう。
これは実際にやってみればわかることではあるが、立った状態で固め続けるには、腕の力を使っていては難しい。
少なくとも数秒間の間、相手の自由を奪うためには、部分的な身体の出力では維持できないのだ。

動画を見て感じ取られる方がいるかもしれないが、立極めに捕っている間、捕り手側は小指を受けての母指球にひっかけているだけである。
このことによって、手首や腕の筋力ではない、中心からの力が発揮される。

さらに、合掌こそしていないものの、相手との接点にある手刀の位置が自分の中心線の上にあり続けていることに注目していただきたい。

足の捌きや、180度転換など、さまざまに体は動くために分かりにくいかもしれないが、相手との接点は常に自分の中心にある。
合掌によって中心の感覚を知ることでより精度の高い操作となるよう、修練してほしい。
稽古日誌 令和4年7月14日、18日、21日 大東流合気柔術 東京稽古会 
大東流合気柔術 東京稽古会の稽古日誌です。
今回は7月中旬の修練の様子です。まずは7月14日(木)。

体の捌きを中心に、いくつかの動きに取り組みました。

また、この日は稽古の終わりに所作・礼法について時間をとって修練。
東京稽古会では、「古武術は所作である」ということを繰り返し伝えていますが、それを実感してもらえたでしょうか。

柔らかく、かつ端然と。日本人の細胞に記憶されている身体感覚を呼び覚ましていきましょう!

続いては7月18日(月・祝)、世田谷総合運動公園体育館での稽古。

手首の鍛錬を相対稽古で行ったのち、一本捕、逆腕捕。
さらに車倒、裏落、肘返…。

最後は合気上げ鍛錬で、「肚を使う」大東流の考え方を練り込みました。。

この日は都合により代理教授が指導を担当してくれました。
工夫を凝らしてよい稽古ができたようです!

最後は7月21日(木)の稽古。

「乗せて崩す」動きについて研究しました。

当身を活用する方法、沈む動きと体捌きを連動させる方法…。
どちらも体を柔らかく使うところに極意があります。

単なる操作法の訓練ではなく、意識の道筋を見直していくプロセスが重要です。
身体と同時に、思考回路が刺激されるような稽古になりました。

其の三百九十四 天地投げ 大東流合気柔術 東京稽古会 
最初に言分けておきたいことだが、今回「天地投げ」として取り上げたこの動きは、中心の力を発揮するための鍛錬法であり、実際にはこのように強い力でつかまれて膠着した場合には別の対処法で相手を崩すのが良策である。

動画では一見「力比べ」をしているように見えるが、本来ならば接触した瞬間をとらえ、全身の力を活用して崩していかなければならない。
今回に関しては、強い力で掴まれ切った際に敢えてそれを受け止めたところから状況を打開していく。
その点を理解していただきたい。
さて、前回の解説では体の前で手を合わせる、いわゆる「いただきます」の形をとることで自分の中心の力を発揮できることを紹介した。
さらにその両手刀を天地に斬り分けると、相手は大きく崩れていく。

ただしその動きの際に、手刀の軌道が正しく「いただきます」のまま上下に動いていかなければ力が伝わらない。
また、上下の動きが両手刀において均等でなければ、これもまたぶつかりが生じて滞ってしまう。

非常にシンプルな操作法であるが、実際にやってみると中心の力を使うためのコツのようなものがつかめてくる。

時にはこのように、敢えて相手に強く取らせてみることも必要なのだ。
腕の力(膂力)に頼らずに崩しをかけていく対人稽古として、大変適した修練法といえる。